2021/12/09
山手線をアートでつなぐぞ 参加アーティスト「さくしゃ2」と「ちょん*」が対談!
KDDIは「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」と、30人のアーティスト、山手線30駅エリアがコラボし、「#山手線をアートでつなぐぞ」をキーワードに、各アーティストが「未来の山手線駅エリア」をイラスト作品として発表してきた。
そして12月6日からは、山手線沿線の5Gエリアでアーティストの作品をARコンテンツとしてスマホで鑑賞できるほか、山手線の車体やホームドアなどでの展示もスタートしている。
さまざまな個性を持った作品が共演した「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」だが、その裏側でアーティストたちは制作にどう取り組んでいたのか。今回、TIME&SPACEでは、Twitterのフォロワー数が29万人(2021年11月現在)という超人気アーティスト「さくしゃ2」さんと、同じくTwitterのフォロワー数が10万人(2021年11月現在)の注目アーティスト「ちょん*」さんによる対談を企画。
面識がなかったものの、お互いに意識し、会ってみたいと思っていたふたりに、今回の作品制作の経緯から、それぞれのイラスト作成の過程、イラストレーターになったきっかけまで、思う存分語り合ってもらった。
■「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」に参加することになったときの最初の感想。
さくしゃ「とてもビックリしましたが、私は以前から駅に自分の絵が飾られることが目標だったのでこれはチャンスだな、と(笑)。作品を描く前にその様子を想像するだけでとてもうれしくなりました。
それから、ここまで大勢のイラストレーターが関わる企画に参加したのははじめてだったので、一体どんな壮大なプロジェクトになるんだろうってワクワクしました。」
ちょん「私も最初は驚きました。イラストレーターとして独立したばかりなので、「私で大丈夫なのかな」といううれしい気持ちと不安とが入り混じった状態でした。
でも、auさんの「ずっと、もっと、つなぐぞ」という思いと、私たちの「イラストでつなぐぞ」という思いがすべて集約されたプロジェクトと聞いて、とてもユーモアのある素敵な企画だなと思って、私がいま持っている力で精一杯がんばろうと思って参加させていただきました。」
■さくしゃ2さんの新宿駅、ちょん*さんの東京駅。どう解釈し、どんな発想と経緯でイラストを完成させていった?
さくしゃ「新宿駅は利用者がとても多く、個人的にも山手線のなかでは新宿駅を利用することが多く馴染みのある駅なので、そういう意味ではイメージしやすくはありました。
ポイントとしては、ファッションにいろいろな要素を盛り込むことを意識しています。たとえば、新宿駅の山手線ホームは14、15番線なので、その数字をリュックのアクセサリーに取り入れてたり、新宿駅の東口に「みらいおん」という未来を象徴するライオンの像があるんですが、新宿駅の未来の姿を描くというテーマにあわせて、その「みらいおん」をモチーフにしたリュックを背負わせたり。ちなみに「みらいおん」は東口にあるので、あえて東側に「みらいおん」を背負わせたのは、ちょっとしたこだわりです(笑)。」
ちょん「私は自分の担当が東京駅で大丈夫かな……という感じでした。おそれ多い感じがして。
ちなみにさくしゃ2さんの新宿駅は、すごくスタイリッシュでかっこいいですよね!無駄がないし、ポスターとしてすごくきれいで。キャラクターの下半身のほうが小さくなっている遠近法も使われていますけど、そういった手法を私はなかなか使えないので、とても素敵な作品だと思います。」
さくしゃ「ちょん*さんの東京駅も、めちゃくちゃすごいですよ!メインカラーの水色の面積が多いにも関わらず、紅白で日本らしさを表現しているところとか。赤い羽織りと白いブラウスの2点があるだけで、とても日本的な感じがします。東京駅の赤レンガを洋服の裾にデザインとして取り入れているのは天才的なセンスだなと思いました。」
ちょん「そんなに言っていただいて、うれしすぎて泣いちゃいそうです(笑)。東京駅は日本の中心となる駅なので、最初はキャラクターに和服を着せるのもアリかなと思ったんですけど、それだと東京駅というより京都の印象が強くなってしまうと思って、大正ロマン的な色味を残しつつ、現代的なファッションに置き換えました。東京駅のモチーフでかわいいものとして銀の鈴をつけたり、駅舎のイメージを裾の部分に入れたり、細かく盛り込んでみました。」
■おふたりは面識があった?
さくしゃ「面識はありませんでしたけど、一方的にちょん*さんのいろいろな作品を観ていたんです。pixivのランキングなどでよく見かけていて、「かわいい絵を描く方だな~」と思っていました。」
ちょん「ありがとうございます!私はさくしゃ2さんの画集を購入させていただくなど一方的にファンだったので、いまバリバリ緊張しています(笑)。」
さくしゃ「ちょん*さんの絵ってめちゃめちゃかわいいですよね。とにかく女の子がとてもかわいい。それに比較的淡い色をよく使っている印象があります。私には扱えないようなかわいい色とかわいい絵柄……とても尊敬しています。」
ちょん「そんなそんな、恐縮です……。さくしゃ2さんは私とは対照的な、とてもかっこいい男性のイラストを描かれていますよね。私が理想とするかっこいい男の子を描いてくださるので、いつもありがたく思っています。
さくしゃ2さんは色の配色や人物配置のバランスなど平面構成がすごいですよね。あと手の小さなシワとか、細かい描き込みをされているところも手フェチ的にとても惹かれます。とにかくすべて好みで、本当にセンスの塊だなと感じています。」
さくしゃ「ありがとうございます。とてもよく見られているので恥ずかしいかぎりです(笑)。」
ちょん「本当に大好きなんです(笑)。」
■普段、作品制作で使用している機材や、作業をするときのこだわりなどについて。
さくしゃ「私は日を浴びることが好きなので、なるべく日差しが当たる部屋で作業をしています。あと、アイスコーヒーは自分の“(やる気)スイッチ"を入れるのに欠かせないです。こだわりはそれくらいですね(笑)。」
ちょん「iPadで描かれているんですね。」
さくしゃ「そうなんです。iPadで描いています。」
ちょん「私はパソコンのディスプレイで液タブ(液晶タブレット)なので、iPadは身軽な感じでいいですね。外出先でも描けるのはとてもうらやましいです。」
さくしゃ「とくに機材にこだわりはないんですけど、画面が大きいに越したことはないと思うので、iPad Proを使っています。」
ちょん「私も機材にこだわっているとは言えないのですが、昔からオンラインゲームを大人数でプレイしていたので、パソコンのグラフィックボードは良いものを積んでいるんです。Photoshopでウインドウをたくさん開いても問題なく動いてくれるので、結果的にとてもよかったと思っています。
いまは座イスで描いているのですけど、イラストレーター仲間から「座イスは腰を悪くするからやめろ」と言われていて(笑)。もうじき引っ越しを予定しているので、それにあわせてようやくデスクを買う予定です。環境が変わると絵の描き方も変わるのか、ドキドキですが楽しみでもあります。」
■イラストレーターになった経緯。
さくしゃ「私は絵は描いていましたが、イラストレーターを目指していたわけではなかったんです。大学生のときに、好きじゃないことだけをやり続けていると精神が崩壊すると悟って(笑)、就職したとしても遅かれ早かれ数年でイラストの仕事に就くんじゃないかと、うっすらと思っていました。それで就活からも卒論からも逃げていたら、ここに流れ着いた感じです。
大きなきっかけとしては、大学卒業後にコミティア(オリジナル作品の即売イベント)に参加したときに現在のエージェントさんに声をかけてもらって、その人の紹介で初めての仕事をいただいたことですね。まだイラストレーターになるという気持ちはまったくなくて、どう転ぶかわからないけど、とりあえずお仕事をいただいたのでやってみよう、と。当時は右も左もわからず、とにかくなんとか仕上げることだけを考えていましたが、いま振り返るととてもありがたい話だったと感じています。」
ちょん「私も絵を描くことは好きだったんですけど、イラストレーターは目指してはいなかったんです。就職をして仕事を続けながら趣味でイラストを描いていたらお仕事をいただけるようになってきて。会社に行って仕事をして、帰ってきたら絵の仕事をして、寝て起きたら出勤という生活を続けていたら、イラスト仕事の件数が増えてきてどっちが本業かわからなくなってきてしまって。。。どちらかに絞ったほうがいいんじゃないかと考えて、会社を退職してイラストレーターのみでがんばっていこうとなった感じです。
仕事として初めて依頼されたのは、秋葉原のメイド喫茶「絶対領域」さんのお仕事で、ケーキにのせるウエハースとタピオカドリンクのカップのイラストでした。街に作品が飾られるようなイラストレーターさんに憧れていたので、実際に完成したものを見たときは「私のイラストがこの街で生きている!」と感じられて、本当にうれしかったです。」
さくしゃ「いいですね。カフェコラボは憧れています。自分のイラストがプリントされたカップとかうれしいですよね。」
ちょん「さくしゃ2さんのカフェコラボが実現したら絶対に行きたいです!あ、さくしゃ2さんが作り出すものすべてが好きなので、全肯定botみたいになってしまう(笑)。」
さくしゃ「ありがとうございます(笑)。」
■「#山手線をアートでつなぐぞ」企画を通じて感じたこと。
さくしゃ「auさんをとても身近に感じられるようになりましたね。」
ちょん「そうなんですよね。先日、auショップに行ったら「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」のポスターが貼ってあって、ちょっとうれしくなっちゃいました。」
さくしゃ「実は今回のお話をいただくまで、5Gについて言葉としては知っていたんですけど、具体的にどういうものかは知らなかったんです。それで作品制作にあたり5Gについて調べたことで、5Gのことや「#山手線をアートでつなぐぞ」の趣旨を完全に理解しました。いま私が使っているiPadはWi-Fi環境でしか使えないんですが、山手線内で5Gが利用できるなら、5G対応の機材を買ってぜひ山手線の車内で利用してみたいなと思って。」
ちょん「ぜひ車内で描いてほしいです!隣に座って、ずっと見ていたいです(笑)。」
さくしゃ「見られると緊張しそうですね(笑)。」
■これからの活動について。
さくしゃ「やってみたい大きな仕事のひとつは、人気ボーカロイドイベントのメインビジュアルです。生きているうちに一度でも描くのが目標です。また、小さいときからずっと「ポケモン」をプレイしているので、いずれ「ポケモン」にもなにかしら携われたらいいなと思っています。」
ちょん「ずっと楽しく活動を続けていければいいなと夢見ています。いまは自分が目標としていたお仕事をがんばっているところなので、活動を続けながら次の目標を見つけていきたいと思います。」
■ファンの方や今回の作品を見た人たちへのメッセージ。
さくしゃ「今回の作品制作で、新宿東口のライオンは「みらいおん」という名前だと初めて知りました。みなさん、新宿駅東口に行った際は「みらいおん」を見てみてください。以上です(笑)。」
ちょん「今回の作品をTwitterで公開したときに、応援してくださっているフォロワーさんや、家族、友人も喜んでくれたんです。たくさんのリアクションをいただいて、心が温かくなるような反応もたくさんありました。これからも周りの方々に喜んでもらえたり、ワクワクさせられるイラストレーターになりたいなと思っています。
電車や駅を利用するときにイラストを見て、ポジティブな気持ちになり、街がさらに元気になるきっかけに少しでもなれたらうれしいですね。」
5Gエリアはますます拡大中
30人のアーティストがそれぞれ「未来の山手線駅エリア」を描き、「#山手線をアートでつなぐぞ」というハッシュタグをつけてリレー形式で作品を発表し、12月6日からは山手線各駅エリアで公開されている今回のコラボ企画。
東京駅を担当したちょん*さんと、新宿駅を担当したさくしゃ2さんという、お互いに意識しあっていた2人を「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」がつなぎ、対談が実現した。おふたりが目指すこれからを応援するとともに、KDDIもさらに5Gエリアを拡大し、みなさまの生活を便利で豊かなものにしていく。これからも「ずっと、もっと、つなぐぞ。au」は続き、KDDIはワクワクする未来を描き続ける。
文:TIME&SPACE編集部
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