2021/03/01
au 5Gが大阪環状線の駅周辺でつながる!JR大阪駅の電波対策の工夫とは?
5G対応のスマートフォンが続々と発表されているが、auでは5Gのエリア拡大に向け全国で電波対策を進めている。今回は利用者が多い大阪環状線の駅周辺の対策をお伝えする。
大阪環状線の各駅の周辺で5G電波対策がスタート
大阪市内をぐるりと一周するJR西日本の大阪環状線。劇的に再開発が進む大阪駅をはじめ、通天閣を望む新今宮駅、日本一の超高層ビル「あべのハルカス」のある天王寺駅、焼肉タウンの鶴橋駅など、大阪の主要駅が集まっている。
関西在住の人にとって大切な生活の足となる大阪環状線でau 5Gが使えるよう、電波対策の計画が2018年からスタートした。2021年2月末時点で大阪環状線の大半の駅周辺でau 5Gが使えるようになっている。大阪環状線の駅は全部で19あるが、なかでも特に対策が困難だったのは高層ビルが立ち並ぶJR大阪駅である。
11番線まである巨大なJR大阪駅の5G対策とは?
JR大阪駅の5G電波対策についてKDDI 大阪テクニカルセンターの新子恭浩に話を聞いた。そもそも5Gがつながるようにするには、どんな電波対策が行われるのだろうか?
「基本的には4Gの電波対策と同じで、基地局を設営して5Gの電波を飛ばします。ただ、5Gは高周波のため、4Gより電波が届きにくく、遮蔽物などにも弱いという特性があります。そのため、当初は従来の4G周波数と組み合わせて、5Gを利用しています」
諸条件で異なるが、一般的に4Gの電波が数km先までカバーできるのに対し、5Gの場合は500mに満たない場合もあるという。
「JR大阪駅は南北を高いビルに囲まれていて、ホームが1〜11番線まで並列してあり、駅の真ん中にはコンコースが、上には大屋根が設けられた巨大ステーションがあります。たとえば、片側のビルから5Gの電波を飛ばしても、離れたホームに電波を届けるのは難しく、広く届けるために高い場所から電波を飛ばしても大屋根に電波が遮られます。さらにホームは開けた空間のため、近隣ビルからの電波干渉が起こりやすくなります」
このようにJR大阪駅は複雑な条件が重なっているため、5Gの電波対策が非常に困難なのだ。
「今回はJR大阪駅でも利用客の多い環状線のホームを狙うために、商業施設にすでに設営されていた4G用アンテナの支柱に5G用のアンテナを設置。4G電波の周波数と組み合わせて2箇所のアンテナから5Gの電波を飛ばしつつ、駅の外にあるビルからも5Gの電波を飛ばして、広大な駅の対策を行いました。ほかの電波と干渉しないよう調査や調整を重ねた結果、現地調査で環状線ホームのほぼ全域と、JR大阪駅ホームの大半で5Gがつながるようになったことを確認しました」
こちらが実際にJR大阪駅周辺の商業施設に設置された5Gの基地局。ホームを近い距離から狙える距離に設置されている。
「お客様に5Gの先進技術をもっと身近に感じてほしいという思いで、JR大阪駅の電波対策を行いました。実際に私自身も5Gがつながったときは、動画やアプリをサクサクと閲覧できて感動しました。はじめての5Gは特別な体験になります。その特別な体験が当たり前になり、身近で使える環境をこれからもつくっていきたいと思います」
身近な場所でも5G利用可能エリアが広がっている
大阪環状線だけでなく、関西では東大阪市花園ラグビー場やサンガスタジアム by KYOCERAなど、すでにいろんな場所でau 5Gがつながるようになった。また、2021年春には東京・山手線の全駅周辺でau 5Gの対策が完了予定である。
もしも、自分の住んでいるエリアでau 5Gがつながる場所を確認したいときは、au 5Gのエリアマップをチェックしてみよう。これからはより身近な場所でau 5Gが利用できるエリアがどんどんと増えていくはずだ。
文:TIME&SPACE編集部
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