2021/01/26
キッザニアにKDDI『通信会社』パビリオンが登場 こども達に考え学ぶ体験を
こども向け職業・社会体験施設「キッザニア東京(東京都江東区)」「キッザニア甲子園(兵庫県西宮市)」に、次世代通信サービスである5Gの「通信エリア設計士」の仕事体験ができる「通信会社」パビリオンがオープンした。
本記事では体験内容をご紹介する他、SDGsの一環として本パビリオンをオープンさせるに至った背景や取組について、KDDIとキッザニアの担当者に話を聞いた。
このパビリオンにおいてこども達が体験する「通信エリア設計士」は、5Gの電波を届ける基地局の設置計画を立て、通信によって未来の街をつくる仕事だ。
「通信エリア設計士」の仕事内容とは?
このパビリオンにおける仕事体験の流れを紹介しよう。まずは携帯電話に電波を届ける基本的な仕組みや、5Gの基礎知識について、スーパーバイザーと呼ばれるスタッフからレクチャーを受ける。
続いて、シミュレーターを用いて、5G基地局の設置計画を立てる。シミュレーターの画面に映し出された街に5Gの基地局を置くと、その基地局がカバーする通信エリアが放射状に表示される。
アクティビティに登場する基地局は、ビルやマンションに設置する「ビル局」、コンクリート柱に設置する「コンクリート柱局」、そして電柱に設置する「電柱局」の3種類。いずれも形状は実際の基地局を再現したものだ。
基地局はむやみに置けばいいわけではない。なるべく少ない本数で効率よくエリアをカバーすることが求められるほか、基地局同士が近すぎると電波が干渉することもあるなど、実際の通信エリア設計の仕事がリアルに再現されている。チームで協力して街全体の電波を整備するため、チームワークも必要だ。
電波の整備が完了すると、基地局計画が反映された街の様子や、空にドローンが飛ぶ映像がモニターに表示され、こども達は近未来の街の様子を体感することができる。
体験が終わると、基地局の設置計画に応じた「5G基地局計画書」がもらえる。
「5Gの基地局設置」に焦点を当てた理由
なぜ今回の「通信会社」パビリオンでは「通信エリア設計士」という仕事にフォーカスしたのか?パビリオン開発に携わったKDDIの担当者に話を聞いた。
「今回、キッザニアにパビリオンを出展するにあたり、こども達にどのような体験をしてもらうのがいいのか、社内でもさまざまな意見が出ました。結果、通信エリア設計に焦点を当てた内容にしたのは、通信インフラを支えることこそがKDDIの根幹だからです。KDDIの事業は多岐にわたりますが、その基盤になるのは通信インフラです。それをテーマにするのがよいのではという考えのもと、キッザニアの担当者さんと検討を重ねました」(KDDI 馬渕 透)
「近年は地震や台風といった災害も少なくなく、通信インフラの大切さが改めて見直されています。KDDIも通信インフラを支えるという社会的に重要な役割を担っています。こども達にもパビリオンでの体験を通して、通信でつながることの大切さを伝えられると思います」(KDDI 平岡貴志)
「私はauの通信エリア設計に関わる業務を担当しています。キッザニアさんは今回のパビリオン開発において、実際の私たちの仕事内容をうまく表現してくれました。通信エリア設計は、つながりづらかったところをつながるようにする、とてもやりがいのある仕事です。お子さんが楽しみながらそれを疑似体験できることはこのパビリオンの魅力だと思いますし、実際に通信エリア設計に携わる私たちにとってもうれしいことです」(KDDI 相馬匡靖)
TIME&SPACEの記事がパビリオンのヒントに
キッザニアを企画・運営するKCJ GROUPの杉原和馬さんと小寺 恩さんによると、パビリオンの体験内容を考えるうえで、「TIME&SPACE」のある記事がヒントになったという。
「通信会社のパビリオンでこども達にどんなことを体験してもらうのがいいのか? KDDIさんと議論を重ねるなか、『そもそもの話、爆混みの渋谷で、なぜスマホはしっかりつながる?』という『TIME&SPACE』の記事を読み、これだ!と思いました。
その記事では、auの通信エリア設計の担当者の方が登場し、渋谷のようにたくさんの人で混雑する場所でも快適にスマホが使える仕組みや、その背景にあるつなげるための苦労話などを紹介していました。より多くの人に快適なネット環境を届けるにはどうしたらよいかを考え、効率よく基地局を設置する。すでに設置されている基地局も、改善の余地を見つけ出し、どんどん改善していく。なんて素敵な仕事だろうと思ったんです。
『エリア設計』という仕事を知り、プロジェクトに携わるKDDIのご担当者の皆様に様々な角度からヒアリングをさせていただきました。アクティビティを開発するうえでは、『体験の中での電波の見える化』や、こども達にとっても身近な通信の仕組みをどのように伝えるかが肝だったのですが、実際のエリア設計におけるシミュレーション方法や、基地局の種類について色々なお話をKDDIの皆さんに伺うことができ、体験をよりリアルなものにすることができました」(KCJ GROUP 小寺 恩さん)
「実際にパビリオンを体験したこども達の声に耳を傾けてみると、『街でよく見るアレ、携帯電話の基地局だったんだ!』『帰りに基地局を探してみよう!』など新しい発見がたくさんあったようです。大切にしているのは、キッザニアでの体験が、こども達自身による次の体験につながるようにすること。家に帰ってからその仕事について調べてみたり、保護者の方に質問したりするなど、こども達が未来に向かって踏み出す一歩になるきっかけになるといいですね」(KCJ GROUP 杉原和馬さん)
エデュケーション(学び)とエンターテインメント(楽しさ)を融合した「エデュテインメント」を推進するキッザニアと、通信や先端技術を通して人々の暮らしや心をつなぐ役割を担うKDDI。両者の協業によって誕生した「通信会社」パビリオンは、日々当たり前のように使っているスマホがつながる仕組みや通信インフラの大切さを楽しみながら学べるほか、近未来の暮らしへの想像力を育み、思いを巡らせるきっかけにもなる。ぜひ、お子さんと一緒に足を運んでみてはいかがだろうか。
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「通信会社」パビリオン
職業名:通信エリア設計士
定員:6名/回
対象年齢:3歳〜15歳
所要時間:約30分
給料: 8キッゾ
成果物:5G基地局計画書
スポンサー:KDDI株式会社
※アクティビティの内容は、東京・甲子園ともに同一です。
文:TIME&SPACE編集部
撮影:有坂政晴
※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。