2020/01/28

ある意味、里帰り!? ガラケーを持ってガラパゴス諸島に行く

ガラパゴスウミイグアナをガラケーで撮影するライターの地主恵亮

「ガラケー」というものがある。ガラパゴスケータイの略称で、国際基準とは別に独自に進化した日本の携帯電話のことだ。基本的にはパカパカできたりスライドできたりする、スマホではない携帯電話のことをそう呼ぶ。

その独自進化などをガラパゴス諸島の生態系になぞらえ、「ガラパゴス化」と呼ぶ。ガラパゴスは、東太平洋上の赤道下にあるエクアドル領の諸島。大陸と地続きになったことがないので、独自の生態系を築いている島だ。テレビで見たことはあるけれど、行ったことはない。ということで、ガラケーを持ってガラパゴスに行きたいと思う。ある意味、ガラケーの里帰りと言えるだろう

おもいでケータイ

スマホの登場により、それまで当たり前のように使っていた携帯電話は「ガラケー」と呼ばれるようになった。パカパカできるガラケーが登場したのは2000年代に入った頃。ガラケーにいろいろな思い出があるという人も多いだろう。

ライターの地主 この記事を書いている地主もガラケーを使っていました!

ガラケーにはいろいろな機能があった。ワンセグ放送を見ることができたり、赤外線通信で写真やメールアドレスを交換したり、電波状態がいいことを「バリ3」と言ったりしたものだ。見た目も個性的なガラケーが多数登場していた。

ケータイ図鑑 ガラケーの歴史は「auケータイ図鑑」で知ることができます!

ガラパゴスケータイ、略して「ガラケー」と言われる理由は、その多くが日本独自の進化を遂げたケータイだったからだ。ワンセグも、着メロも、カメラ付きも日本で生まれた。ガラパゴスと呼ばれる理由だ。

白いガラケーを持つ手 私が以前使っていたガラケーの W52CA!

ガラケー時代は長かったので、ガラケーにいろいろな思い出が詰まっているという人も多いのではないだろうか。今のようにクラウドに保存という概念もなかったので、ガラケーの中だけに存在する思い出もあるはずだ

白いガラケーの電源ボタンを押す様子 起動しないんです!

そんな思い出を掘り起こそうと思って、ひさしぶりにガラケーの電源ボタンを押しても、立ち上がらないことがある。思い出の詰まったガラケーが、ただのパカパカできるやつになってしまう。

「auおもいでケータイ再起動」のWEBサイト そこで、おもいでケータイ再起動です!

そんな普通には立ち上げが難しくなったガラケーを、再起動するサービスがある。それが「おもいでケータイ再起動」。専用の機器を使って、持ち主のたくさんの思い出が眠るガラケーを再起動させてくれるのだ。

KDDIの担当者とライターの地主 KDDIの担当、中山弥生さんを訪ねた

ガラパゴスに行くために

「おもいでケータイ再起動」の公式サイトを見ると、いろいろな感動エピソードが載っている。そこで、ガラケーを再起動してもらうために、KDDIの中山さんを訪ねた。
注:「auおもいでケータイ再起動」は不定期イベントとして各地で行われています。イベント開催予定はこちら

KDDIの中山さんに話を聞くライターの地主 まずはお話を聞きます!

地主「「auおもいでケータイ再起動」のサイトを見ていたら感動の話がたくさんありましたが、本当にそんなエピソードあるんですか?」

中山「泣きそうになっちゃうエピソードがいくつもあります。カップルやご夫婦でいらっしゃって、交際されていた頃のお写真や、お子さまがまだ小さい頃のお写真、当時飼われていたペットのお写真を見たりと、ほっこり系が多い印象ですね。笑いあり、涙ありな感じです」

地主「素晴らしい取り組みですね!」

中山「地主さんもそういった思い出がガラケーに詰まっているんじゃないですか?」

地主「ないです! まったく!!」

中山「え?」

地主「彼女とかもそうですし、そもそも友だちがいなかったですもん。アドレス帳は頑張れば覚えることができる程度しか入ってなかったです」

中山「今お持ちのそのガラケーは?」

地主「昔使っていたガラケーですが、特になんの思い出もありません。写真も撮ってないし、わずかなデータもスマホに変えた時に初期化してしまったので。過去を完全に消したかったんですかね?」

中山「私に聞かれてもわからないですよ!」

地主「とりあえず再起動してください!」

中山「思い出もないのに!」

バッテリーテスターを利用して電池パックに電力を送り込む様子 ガラケーを再起動してもらいます!

地主「ガラケーはずっと電源を入れていないと、なぜ再起動しなくなるんですか?」

中山「一定期間電源を入れていないと、放電によって電池パックにロックがかかってしまって、充電自体ができなくなってしまうことがあります。ですが、この機械を使うことによって電源が入るようになります。残念ながら、水没や電池パック自体の故障などで例外もありますが、だいたい7割~8割は復活できています」

地主「すごいですね! 私のガラケーも電源が入らないので困っていたんです!!」

中山「初期化したガラケーを、なぜ再起動したいんですか?」

地主「ガラパゴスに行くからです!

中山「……え?」

地主「ガラパゴスケータイを持ってガラパゴスに行きたくて!

中山「……????」

ガラケーで自撮りした地主の写真 再起動できました!

地主「私にはガラケーの思い出が、ほぼないんです。スマホが登場してよかったと思っています。アプリでなんでもできるじゃないですか。だから友だちとか恋人とか、そんなの関係ない。ガラケー時代における青春の空白を埋めるかのようにスマホを使いまくっています。ないと不安になるほどです!」

中山「それはよかったです」

頭を抱える地主 なぐさめてもらっています!

地主「それが、そうでもないんですよ。ガラケーの思い出もほしいんです。私も間違いなくガラケーを使ってはいたので。その思い出はほしいじゃないですか!」

中山「なるほど。そのために再起動に来たんですね!」

地主「イベントにいらっしゃる方はどんな写真を撮っているんですか?」

中山「いろいろありますが、お子さんやペットの写真も多いですね」

地主「ちょうどいいじゃないですか! 私も動物撮ります! 再起動してもらったガラケーを持ってガラパゴスに行きます! ガラパゴスで動物の写真を撮ります! 青春カムバックです!!

中山「青春の部分は動物写真とは関係ない気もしますが、いいですね!」

地主「では、行ってきます!」

中山「いってらっしゃい!」

空港でガラケーをカメラに向けて持つ地主 ガラケーを持って、
飛行機に乗っている地主 ガラパゴスに、
ガラパゴスのモニュメントの前で両手を広げて写真に写る地主 来ました!!!

ガラケーとともにガラパゴス!

復活したガラケーを持ってガラパゴスに来た。ガラパゴスケータイというくらいなので、ガラパゴス諸島で使ってみたかったのだ。残念ながらもうSIMは入っていないのだけれど、動物の写真を撮るくらいならできる。ガラケー時代の思い出を取り戻すのだ

岩礁の上のイグアナとガラケーとぬいぐるみ ある意味、ガラケーの里帰りです!

ガラパゴス諸島のサンタ・クルス島へ来ている。ちなみに写真3枚で到着しているけれど、本当は30時間ほどかかっている。ガラパゴスへは荷物の持ち込みの制限などがあったり、入島料がひとり100ドルほどかかったり、なにかと大変。なお、この記事は2020年1月現在のことであり、2020年の12月から入島料が値上がりするそうだ。

寝ているアシカの前に並べたガラケー3台 ガラケーがガラパゴスにやってきましたよ!

auでは2022年に3Gが停波するのでガラケーが使えなくなる。今回ギリギリのタイミングでガラケーをガラパゴスに連れてくることができた。ガラケーが喜んでいる。喜びの着メロが聞こえる気がする。せっかくなので、いくつかのガラケーを連れてきている。同窓会みたいなことだ。ガラケーと本当のガラパゴス諸島は関係ないけど気にしない

イグアナとガラケー3台と地主 めっちゃ動物いる!

ガラパゴス諸島は100以上の島と岩礁で成り立っている。また、「ガラパゴス」と言われると手つかずの自然だけを思い浮かべるかもしれないが、もちろん街がある。サンタ・クルス島などは家々が並び、飲食店などが軒を連ね、沖縄の国際通りみたいな感じだ。

ガラパゴスの街並みの様子 ガラパゴスの街並み!

ガラパゴス諸島の発見は1533年。ベルランガという伝道師である。土器のようなものも発見されているので、その前にも人が住んでいた可能性もあるが、ガラパゴスは水がなく(塩水しかない)、人が住むにはあまり適しているとはいえなかった。

街中にいるアシカをガラケーで撮影する地主 そのため、そこらじゅうに動物がいます!

ガラパゴス諸島の動物は、陸生爬虫類では100%、陸生哺乳類では約93%と高い割合で固有種である。一度も大陸とつながったことのない「海洋島」であり、南米大陸とは1,000kmも離れている。島は独自進化に向いているのだ。そう考えると島国日本のガラケー誕生にも頷ける。

街中で寝ているアシカをガラケーで撮影する地主 さて、動物を撮りましょう!

ガラケーで写真を撮る

ガラパゴスに来たのはガラケーで動物の写真を撮るためだ。再起動してもらったW52CAはもうSIMが入っていないので通話などはできない。ガラケー(3Gケータイ)の新規契約も受付が終わっているので、写真を撮ることしかできない。しかし、私は写真が撮りたかったのだ。青春を取り戻すために

ガラパゴスの空港にある動物の看板 これらを目標にします!

ガラパゴスの空港の売店に看板があった。左から「ガラパゴスゾウガメ」、「アメリカグンカンドリ」、「ガラパゴスペンギン」、「ガラパゴスウミイグアナ」、「アオアシカツオドリ」5種が書かれていた。これを「ビッグ5」として、これら5種をガラケーで撮影することを目標にしたいと思う。実は私は動物運がなく、今まで撮りたい動物をまともに撮れたことがない。今回も不安だ。

へばりついたガラパゴスウミイグアナを撮影する地主 ガラパゴスウミイグアナを、
ガラケーで撮影したガラパゴスウミイグアナ ゲット!

でも、そんな心配はなかった。だって、そこらじゅうに動物がいるのだ。なかでも「ガラパゴスウミイグアナ」は楽勝だった。海辺を歩くと必ずいる。渋谷のスクランブル交差点を渡る人くらいの感じでいる。踏まないように気をつけないといけないほどいるのだ。

ガラケーで撮影したガラパゴスウミイグアナのズーム ズームしてみました!

W52CAはズームができる。最大でズーム15(15倍ズーム)。かなり寄れる。暗かったこともあって画質は良くないけれど、これはこれで「味」があっていいではないか。動物が逃げないのも素晴らしい。ガラケーのカメラはシャッターを押してもすぐには撮れず、シャッターを押した2秒くらいあとにカシャッと撮れるから。

撮影したガラパゴスウミイグアナを表示しているガラケー これがズーム1で、
撮影したガラパゴスウミイグアナを表示しているガラケーのズーム これがズーム15!
ガラケーで撮影したガラパゴスウミイグアナのズーム 指が入っちゃうという「ガラケーあるある」も発生した!

イサベラ島への地獄

ガラパゴスの多くは国立公園となっているため、ガイドなしでは入ることができない。都市部ではないところにいる動物もいるので、ツアー会社に行き、隣の島「イサベラ島」へ行くツアーを申し込むことに。

ツアー会社で受付している地主 ツアー会社へ
ツアー会社のおばさんに酔い止めをもらう地主 次の日の集合場所で酔い止めを渡される!

次の日に集合場所に行くと、ツアー会社のおばさんが酔い止めをくれた。これから船に2時間乗るというのだが、その船の揺れがすごいらしい。「絶対に酔う」と言っていた。たしかにその通りで、乗ってみると「ロデオかな?」と思うくらいに揺れた

イサベラ島に向かう船 これに乗って、
船内の揺れ 2時間この揺れ!

上記のGIFはガラケーの動画から作ったものだ。サイズの小ささに驚く。176×144ピクセル。今のスマホはHDが当たり前なので、10分の1以下。さらに15秒しか撮ることができない。CMみたいな長さだ。ただ、その長さにすべてを詰め込もうと思うと気合が入る。上記のGIFは、船の揺れで気合どころではなかったけれど。

ガラパゴスゾウガメの比較写真 写真サイズもこれくらい違う!
イサベラ島を歩く地主とツアー客 どうにかイサベラ島に着きました!

野生のオオフラミンゴ

イサベラ島に到着してガイドと一緒に歩く。「オオフラミンゴがいるぞ」と言っている。それはガラケーに収めたい。船のせいで足元がふらついているけれど、ガラケーで収めたい。フラミンゴなんて動物園でしか見たことがない。野生のフラミンゴをぜひ見てみたいではないか

橋の上から携帯を構える地主とツアー客 いました!
川の中央にかすかに映るオオフラミンゴ 小さいな!(この中にオオフラミンゴがいます!)

W52CAは撮影サイズが選べて2Mがマックス。1,200×1,600ピクセルで撮ることができるのだ。ただ、このサイズではズームすることができない。つまり小さいのだ。見た目より小さい。急いでいつもの撮影サイズ「壁紙」に戻してズームをした。

川の中央にかすかに映るオオフラミンゴ オオフラミンゴです!

すべての操作がボタンプッシュなので焦ってしまう。当時はスムーズに使えていたはずだけれど、タッチパネルに慣れてしまったせいか時間がかかる。また1枚撮るごとに保存か否かを選ぶ必要があるので、やっぱり時間泥棒。動物は逃げないけれど、ツアーには置いていかれる。

オオフラミンゴ こういうのがいました!

アオアシカツオドリ

次は船に乗って「アオアシカツオドリ」と「ガラパゴスペンギン」を見に行くとのこと。ともにガラパゴスの固有種だ。特に「アオアシカツオドリ」は人気が高い。私がいちばん見たかった「ガラパゴスペンギン」も楽しみだ。小舟に乗り込み、その場所へと向かう。その途中で船の甲板で寝ているガラパゴスアシカに遭遇した。

船の上から携帯を構える地主とツアー客 みんなスマホを向けています、私はガラケーだけど
真ん中にかすかに映るガラパゴスアシカ 撮れました!

2Mで撮ると保存にも時間がかかるので、もう撮影サイズは「壁紙」で撮っている。シャッターを押してから撮るまでラグがあるので、船の揺れで手元がずれたりする。その都度「保存しない」を選んで……とかやっているうちに、船はどんどん進んでいく。次はいよいよ「アオアシカツオドリ」だ。

真ん中にかすかに映るアオアシカツオドリ アオアシカツオドリがいました!

ついに「アオアシカツオドリ」を撮った。よく探してほしい。たしかに写っているから。ガラケーの写真は、心の目で見ることも必要とされるのだ。メスのほうが足の青が濃く、黒目の部分が大きい。その違いがわかるだろうか、ガラケーで。

アオアシカツオドリ ズームして撮りました!

もっと画質がほしいとは思うけれど、これがガラケー時代の青春。取り戻している気がする。2000年代に旅行で来た人は、きっとガラケーで「アオアシカツオドリ」を撮っていたはず。なんだかひとりだけタイムスリップしたみたいだ。

撮影した写真を確認する地主とツアー客 撮った写真を見て喜びを感じる!

次は「ガラパゴスペンギン」を見に行ったのだけれど残念ながら発見できなかった。ガイドが「釣りにでも出かけているのかな」とガラパゴス・ジョークを言っていた。「いや、見たいの、とても見たいの!」と言ったけれど、無理だった。でも、ここはガラパゴス、生き物たちの楽園。しばらく滞在すれば、きっと見られるだろう。ということで、また2時間船に揺られサンタ・クルス島に戻った。

岩の上のアオアシカツオドリ アオアシカツオドリの動画をGIFにしました!

ガラパゴスゾウガメ

これで「ガラパゴスウミイグアナ」、「アオアシカツオドリ」の2種を見た。次は「ガラパゴスゾウガメ」だ。ガラパゴスはスペイン語で「ゾウガメ」を意味する。またガラパゴスの食物連鎖の頂点に立っているのもゾウガメだ。体長が1m以上にもなり、天敵がいないのだ。とはいえ、人間がガラパゴスに入ってからは、「美味しい」という理由もあって大量に狩られてしまい、数を減らした。

ガラパゴスゾウガメの標識 動物注意の看板もガラパゴスゾウガメ

野生の「ガラパゴスゾウガメ」を見ることもできるし、チャールズ・ダーウィン研究所などで飼育されている個体を見ることもできる。面白いのは、島ごとにゾウガメの形が異なること。ただ、もともとは同じ種だったと思われる。長い年月をかけて生活に適した形にそれぞれ進化してきたのだ

鞍型とドーム型の甲羅をもつガラパゴスゾウガメ 鞍型とドーム型

上記の写真はチャールズ・ダーウィン研究所で撮ったもの。せっかくなので野生のゾウガメを見ようと、野生種が生息するという場所にも足を伸ばした。タクシーで行ったのだけれど、途中で運転手の子どもも乗ってくるという非常にアットホームな時間だった。

タクシーの後部座席に乗るに乗る地主と運転手さんの子ども 運転手のお子さんと、
ガラパゴスゾウガメをガラケーで撮影する地主 ガラパゴスゾウガメを見に来ました!
ガラケーで撮影したガラパゴスゾウガメ そして、撮れました!

段々とガラケーの操作法に慣れたこともあって、撮影が順調だ。動物があまり動かないというのが大きいのだけれど、ガラケーでもしっかりと撮れている。画質は「味」ということにしたい。古い写真を見ると味があるじゃない? それと一緒だ

ガラケーで撮影したガラパゴスゾウガメその2 味があるよね!

また先にも書いたように、1枚撮るごとにシャッターが降りるまでのタイムラグや、保存するか否かなどを問われるため、1撮影に費やす時間が長く、シャッターを押すことに重みを感じる。フィルム時代のカメラみたいだ。1枚入魂。この記事に載っている動物写真がまさにそれ。スマホで撮った写真とは重みが違うのだ。それをわかってほしい。

ガラケーで撮影したガラパゴスゾウガメその3 1枚入魂!
ガラパゴスゾウガメの甲羅を着る地主 大満足!

アメリカグンカンドリとガラパゴスペンギン

これでビッグ5の、「ガラパゴスゾウガメ」、「ガラパゴスウミイグアナ」、「アオアシカツオドリ」を見たことになる。残りは「アメリカグンカンドリ」、「ガラパゴスペンギン」の2種なのだけれど、「アメリカグンカンドリ」は一緒に行っているカメラマンがスマホで撮っていた。

市場での風景 私が、
ガラパゴスアシカ ガラパゴスアシカを撮っているときに、
アメリカグンカンドリ カメラマンがスマホで撮ったアメリカグンカンドリです!

私が足元のアシカを撮っているときにいたらしい。仕事用のカメラでも、ガラケーでもなく自分のスマホで思わず撮ったらしい。ケータイで撮ったことには変わりないので、ひとまずよしとしよう。大自然のなかにいると寛大な気持ちになるのだ。さあ、残りは「ガラパゴスペンギン」だけ。これもぜひ撮りたいではないか。

ペンギンの写真を表示しているガラケー ガラパゴスペンギンを、
ポストカードを撮影している地主 撮った、
空港でポストカードを撮影している地主の後ろ姿 ということにしたい!

全然いなかった。ただでさえ、「ガラパゴスペンギン」は数が減っているそうで、まったく見ることができなかった。4日間ガラパゴスにいたけれど全然いないのだ。代わりに絵葉書を買った。だって、いないんだもん。ちなみに「ガラパゴスペンギン」は固有種だけれど、フンボルトペンギン属なので日本の動物園で近いものは見ることができます

アオアシカツオドリの形をしたリュックを背負う地主 このアオアシカツオドリのリュックを買ったからよしとしよう!

なにはともあれ、ビッグ5を見ることはできた(とする)。それ以外の動物もガラケーに収めることができた。喜び、苦しみ、ドキドキがあった。これが青春なのだ、きっと。あの頃、灰色だった私の思い出に彩りが生まれた気がする。恋人的な要素はないけれど、リュックも買ったし、「アオアシカツオドリ」を恋人ということにした。いろいろな動物を激写できたしね。

ガラパゴスベニイワガニ ガラパゴスベニイワガニ
泳いでいるガラパゴスウミイグアナ 泳いでいるガラパゴスウミイグアナ
おそらくガラパゴスササゴイ おそらくガラパゴスササゴイ
カッショクペリカン カッショクペリカン
ガラパゴスリクイグアナ ガラパゴスリクイグアナ
ガラパゴスの空港で手を上げる地主 ガラパゴスに満足しました!

ガラパゴスでガラケー

久々にガラケーを使った。それもガラパゴスで。夢のような最高の思い出ができた。正直、私はもうスマホからガラケーに戻ることはないと思う。スマホが好きなので。ただ、ガラケー最後の思い出を最高の形でつくることができた。あと、ガラパゴスでガラケーを使っているのは私だけだった

ベンチで眠るガラパゴスアシカ ベンチで眠るガラパゴスアシカでお別れです!

最後に

せっかくガラパゴスまで行ったので、ガラケーではないカメラで撮ったビッグ5の写真も見てください。ちなみにですが、「ガラパゴスペンギン」はいません。一度たりとも、目の前に出現しなかったので。

小さな岩にいるアオアシカツオドリ 小さな岩にいるアオアシカツオドリ
岩の上にいるアオアシカツオドリ 鮮やかですな!
アオアシカツオドリとガラパゴスウミイグアナ 後ろにはガラパゴスウミイグアナもいる
野生のガラパゴスゾウガメ 野生のガラパゴスゾウガメ」
重なるガラパゴスゾウガメ 150年以上生きるそうです!
こちらを見るガラパゴスゾウガメ 見つめられると照れますね!
ガラパゴスウミイグアナ 島のそこらじゅうにいるガラパゴスウミイグアナ
海で泳ぐガラパゴスウミイグアナ 泳いでいることもあります!
岩の上で目をつむるガラパゴスウミイグアナ 威厳がありますな!
市場で魚を狙うアメリカグンカンドリ 市場で魚を狙うアメリカグンカンドリ
アメリカグンカンドリ 赤の差し色がおしゃれですね!

文:地主恵亮
取材協力:流域共創研究所だんどり

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