2015/12/15

富士山が育む“宝物” auショップで買える天然水『フレシャス』の工場を見学してきた

12月7日、"ちょっといいもの"をお届けする「au WALLET Market」がいよいよ全国一斉オープン! 一部店舗では8月よりサービスが始まっていたが、国内の約2,500店舗のauショップでもついにショッピングサービスの提供を開始した。

これに伴い、新たに商品ラインナップに加わったのが、富士山の安心・安全で高品質なミネラルウォーターが話題を呼んでいる「フレシャス」だ。ほかには真似できないという"おいしくて安全"な天然水の秘密を探るべく、取材陣はフレシャスを宅配・提供する富士山の銘水株式会社の工場見学へと出発した。

清潔第一の工場は、ほぼオートメーション化

フレシャスの工場があるのは、山梨県富士吉田市。富士山麓の標高1,000m地点に位置し、工場の敷地内からも雄大な富士山の姿を臨むことができる。周りには広大な林が広がり、高台に登って360度見回しても人家ひとつ見当たらない。林の中を歩くと、ザクッザクッと地面を踏みしめる音が響くほど静かな環境だ。澄んだ空気と豊かな自然を堪能したところで、さっそく工場内部へお邪魔することに。

富士山の麓にあるフレシャスの工場

資材搬入口の第2チェックエリア。奥がクリーンルームだ

ミネラルウォーターの製造過程でもっとも重要なのは、水質の安全性の確保。「au WALLET Market」で扱うウォーターパック製品を生産している第2工場においても、最大限の注意が払われていた。まず、資材搬入口は人間と資材とで分かれている。「資材持ち込み時に、もっとも菌混入の可能性が高まるので、人間についてはクリーンルームに入るまでに4カ所のチェックエリアを設けるなど、厳しい体制を整えています」と、生産本部製造課課長の千葉俊雄さん。搬入口の床が黒くペタペタするのも「床に落ちた菌が繁殖しにくい素材でできているから」なんだとか。

加熱しても水のミネラルバランスは変化しない

圧力を調整しながら、除菌フィルターで濾過。右奥に見えるのが加熱タンクだ

続いて、濾過システム室へ。水を運ぶ配管やタンク内は毎朝85度以上の熱湯で殺菌処理を施され、週1回は薬品洗浄、半年に一度はさらに徹底した清掃を行っているそう。

地下273mから汲み上げられた水は、特定菌の殺菌のためにいったん90度まで加熱。すぐに20〜30度に冷却。0.5ミクロンのフィルターを1回、0.1ミクロンのフィルターを2回通して、クリアな水質にしている。

右は、富士山の銘水株式会社 生産本部製造課課長 千葉俊雄さん。説明を受けているのはKDDI コンシューママーケティング本部コンシューマビジネス開発部課長補佐の高橋拓也バイヤー(中)とチーフバイヤーの吉田邦明(左)

水に含まれる恐れのある細菌の大きさは、およそ1〜5ミクロンといわれているが、それよりずっと細かいフィルターを通すのは、「菌の混入を完全に防ぐためです。これまではフィルター検査で菌が見つかったことは一度もありませんが、安全な水質維持のためには、念には念を入れた作業が必要だと考えていますから」と千葉さん。

ちなみに、加熱しても水の味は変わらないのだろうか?

「はい、大丈夫です。当社で、加熱前と加熱後で水のミネラルバランスを調べたところ、当社のデータではまったく変わらないことが判明したのです。そのため、安全性を最重要視して加熱を行っています」と千葉さん。きちんと実証実験を行ったうえで、おいしさもキープしながら安全な水質を実現しているのだ。

空気清浄度クラスISO5の充てん環境は「クリーン」のひと言!

水が充てんされたパック。パックの中心部からやや左に見える白い丸が、ウォーターサーバーへ取り付けた際の注入口に

衛生区域との境界にはエアーカーテンが取り付けら、塵埃や菌の侵入を防ぐ

製品を扱う際は、必ずアルコールで手先の消毒を行うという徹底ぶり。再検査が必要な製品は、黄色のコンテナに見えるように別に取り置きされる

飲める水ができたところで、いよいよ充てんへ。ここからは、取材陣も帽子・マスクを着用。ロールフィルムをパック状にし、水を充てんするまでは、工場内でもっとも清浄度の高い「衛生区域」内で、すべて機械で行われている。衛生区域内にはHEPAフィルターが導入され、圧力を高めに維持するなどして塵埃の進入を防ぎ、空気清浄度クラスISO5の環境をキープ。

水が充てんされたパック製品は、パックや水の注入口に不備がないか目視検査を行い、検査をクリアしたものだけが段ボール箱へと梱包される。ちなみに、段ボール箱は、しっかり組み立てられたものが別ルートで運ばれてくる仕組みだが、「段ボールは、どうしても塵埃が出やすい素材なので、別場所で組み立てています。運ぶ際も、なるべく塵が舞わないように専用エレベーターを設けて運んでいるのです」と千葉さん。とにかく清潔な環境維持のための徹底ぶりがすごい!

ウォーターパック製品を梱包された段ボール箱は、1箱あたり約29kgもの重量に! そうしたこともあって、運搬はすべて機械化されていて、顧客情報が書かれたラベルも自動で段ボール箱に貼られる。あとは、配達指定日時に合わせて搬出口へと運ばれ、運送業者がピックアップ。ようやく富士山の天然水が外へ出るというわけだ。

配送ミスが起こらないよう、梱包された商品の運搬はすべてオートメーション化されている

高品質な水を生み出すために、品質維持からシステム管理まで徹底された工場であることはよくわかった。しかし、「ほかには真似できない高品質な水」は、工場以外にもあったのだ。フレシャスの生みの親である粟井英朗代表取締役に、その秘密を聞いてみた。

フレシャスが"きれいでおいしい"と自信を持って言える理由

フレシャスを運営する富士山の銘水株式会社の代表取締役 粟井英朗さん

フレシャスのこだわりは、"きれい"で"おいしい"こと。まず、なぜ"きれい"なのか。我が社の工場を含む3万坪の民有地は当社の所有なので、人家はありません。さらに、ここから1,000m上には開発不可地域である40haの恩賜林があり、周囲にも開発不可の県有地が広がっている。当然、人が立ち入ることも工場が建設されることもない。つまり、当社の水脈はまったく人工物にさらされていないのです。同じ富士山系の天然水といっても、水脈の近くにゴルフ場や民家があると、農薬や生活排水に含まれる放射能や発がん性物質の問題から逃れることはできません。フレシャスでは、その心配がない。これが、"きれい"である理由です」

続いて、"おいしい"理由は何か

「実は、富士山は何層にも重なる玄武岩層で成り立っています。富士山に降った雨や雪は、すぐに地下に染み込み、ゆっくり時間をかけて分厚い玄武岩層を通過していく。その間に、玄武岩層に含まれるミネラル分が水の中へたっぷりと溶け込み、富士山の最下層と玄武岩層の間の伏流水となります。富士吉田市は50〜60mくらい掘ると湧水が出てくることが多いですが、当社の井戸は地下273m。これは、玄武岩層を4層掘り抜いていて、それだけたくさんのミネラルを含んでいます。だから"おいしい"のです」

工場の周りが林だったのも、「きれいでおいしい」水のため

しかも、"きれいでおいしい"水を維持していくための企業努力も惜しまない。水の環境保全のために、恩賜林の保護組合と提携して、富士山の銘水株式会社が40haの恩賜林を管理。会社の設立当初から公益財団法人を作り、CSR活動の一環として、環境保全さらには地元の地域活性へと役立ててきたと言う。「富士山の水は宝物。世界でも例を見ないおいしい水です。これを守っていかないと」と粟井社長。

女性やご年配の方でも持てる軽量パック、段違いの省電力機能、デザイン性の高いウォーターサーバー等が、『au WALLET Market』の "ちょっといいもの"というコンセプトにマッチしていると思いました。さらに調べるうちに、富士山の環境保全というCSR活動まで含めて、フレシャスは語る背景のある商品だとわかったので、『au WALLET Market』で取り扱いたいと思ったんです」

リスクヘッジからグッドデザイン賞まで、アイディアが凝縮

とはいえ、粟井社長の"きれいでおいしい"へのこだわりは想像以上だった!

実はフレシャスは、食品安全マネジメントシステムの国際規格であるFSSC22000の認証を取得済みだ。環境、工場の品質管理など、すべてが整わなければ取得できない厳しい基準で、ウォーターサーバー専業メーカーとしては国内初となる。「富士吉田の水は、世界でいちばんきれいでおいしいという自負がある。だからこそ、品質もNo.1でないと」と粟井社長。

そして、いくらおいしい水でも、おいしく飲む環境が整っていないと意味がない。「フレシャス」のウォーターパック製品は1wayで、水が空になったパックは通常ゴミ(不燃ゴミ)として処理できる。そのため、空ボトルの置き場所に困ることもないし、衛生的ともいえる。

デザインと機能性を両立したウォーターサーバー「dewo」

また、パックを採用したことで、ウォーターサーバーもスリム化を実現。最新モデルの「dewo(デュオ)」は、国際的に活躍するプロダクトデザイナーの安積伸がデザインを手がけ、ウォーターサーバーで初めて2015年度グッドデザイン賞を受賞した。見た目のシンプルな美しさに加え、かがまずに給水できる給水口、鍋へも給水しやすい奥行きや間口の広さなど、機能性も追求したモデルだ。

ここだけの話、粟井社長はグッドデザイン賞を取れると確信していたと言う。「だって見た目だけじゃないもの。品質も機能も優れていて、ここまで考えたウォーターサーバーはどこにもないという自信があったからね」と粟井社長。吉田も「dewoを初めて見たとき、これは従来のウォーターサーバーのイメージと違ってシンプルでお洒落なデザインだと思ったし、みなさんにも思ってもらえると思った」のだそう。

「au WALLET Market プラス」会員にはナチュラルミネラルウォーター (天然水)「フレシャス」の購入金額の10%を還元

CSR活動を含めた環境保全、国際規格を取得する高品質、顧客の使いやすさを考えたシステムやデザインと、3つがそろったフレシャスの水は、"きれいでおいしい"うえに"使いやすい"というメリットもある。

「製品やサーバーは完成されているので、『au WALLET Market』でもこのまま販売します。ただし、12月から導入した有料会員サービス『au WALLET Market プラス』の会員になると、翌月にナチュラルミネラルウォーター (天然水)「フレシャス」の購入金額の10%を還元(チャージ)するという特典を付けます」と吉田。

粟井社長は、あまたある提携企業のなかでも、こうしたプランを提案されたのは初めてで驚いたそう。

「フレシャスの水を広めていきたいという熱意と本気度が伝わってきました。私もさまざまな商いに携わってきましたが、KDDIはありえない早さで全国の多くのauショップにウォーターサーバーを設置してくれました。理念だけでなく、迅速な実行力が伴うKDDIの底力を見た気がしました。この機会を通して、全国のみなさんにおいしく健康な水をたくさん飲んでいただきたいですね」

さらに、「そうそう、これを言い忘れていた!」と粟井社長は続ける。

「当社の水は、クラスター値が小さいんです。市販のミネラルウォーターが110Hz〜130Hz(ヘルツ)といわれているなかで、当社のクラスター値は76Hz。クラスター値というのは、水分子がふどうの房状に連なった状態の数値を指していて、小さければ小さいほど細胞への浸透吸収が早く、体の隅々にまで水分を供給することができるといわれています。私は、30分に1回、コップ2杯の水を飲んでいるんですよ。だから、肌がつるつるでしょ?(笑)」

そう言って笑う粟井社長の年齢を尋ねると、なんと70.5歳!

粟井社長(左)の若々しい肌を見よ! バイタリティみなぎる社長は、ここ数年、風邪を引いたこともないそう

コーヒーやお茶に使えば、香りや風味をさらに引き立てる

今回、『au WALLET Market』で扱うのは「dewo(デュオ)」と「SIPHON(サイフォン)」というウォーターサーバー。このサーバーで使える水は、富士吉田市の天然水「Frecious富士」だ。

「うちの子供はフレシャスの水しか飲まないんです(苦笑)。味覚に鋭敏な子供は味の違いがよくわかるのでしょうね」と語る、法人営業部次長の落合勇夫さん(中)

実際にどう違うのか、法人営業部次長の落合勇夫さんに尋ねてみた。「富士は、ひと言で言うと"まろやか"。口当たりがすごくやわらかいんです。私の自宅では、お茶やコーヒー、水割りもすべてフレシャスで入れていますが、やはりおいしいですよ。あと、白米を炊くと味の違いがよくわかります」

そんなに違いがわかるものなのか、せっかくなので筆者も自宅で試してみた。まずは、冷水を飲んでみると、確かにまろやかで、ほのかに甘みも感じられ、喉ごしもやわらかい。なんといっても驚いたのは、飲んだ瞬間からすーっと体のすみずみに浸透して水が行き渡るような感覚があること! 喉だけじゃなく全身が潤っていく感じで、普通に飲んでも美味だが、朝の起き抜けや汗をかいたときなどに飲むと格別においしく感じるだろうと思えた。

さらに、フレシャスの水でコーヒーや緑茶を入れてみたところ、まず、コーヒーは香りが違う。アロマのひとつひとつまでくっきりと香り立ち、豆本来の味わいが引き出されるのか、断然旨みが増すのだ。緑茶も、さわやかな香りが際立ち、温度などにあまり気を使わずに淹れても渋みが出ず、ふくよかな味わいになる。同じ豆や茶葉とは思えないほど味も香りも変わるとは、水ってなんて重要なんだろう!

KDDIとの交渉当初は、「通信会社がショップを通じて物販を行うという『au WALLET Market』の現実味が見えなかったのですが、販売目標を持って打ち合わせに臨んでいただき、趣旨が理解できました」と取締役業務本部長兼営業副本部長代行の小鹿大輔さん。夏には業務提携の基本的合意ができていたのだが、ウォーターサーバーの販売という商品特性上、新たなシステムの構築が必要となり、2015年12月からようやくサービス施行となった。

「実のところ、"きれいでおいしい"を実現できるミネラルウォーターはなかなかありません。全国にもまろやかな味わいの水はありますが、フレシャスほど発がん性物質や放射能値が低いものはない。また、きれいというだけなら人工的に作られた純水でも十分ですが、まろやかな味わいは難しい。全国のミネラルウォーターの4割が山梨県産の水なんです。そのなかでも、富士吉田の水は本当においしい宝物だと思います」と小鹿さん。

人間の体の80%は水分でできている。それが"きれいでおいしい"水になったら、どれだけ気持ちいい生活が送れるだろう! とはいえ、毎日飲むものはリーズナブルであってほしいというのが本音。どれもを叶えてくれる「au WALLET Market」で、ヘルシーな毎日への第一歩を!

文:知井恵理
撮影:竹内一将

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。