2018/12/25

| 更新

2021/01/14

Amazon Echoシリーズのおすすめは?各モデルを比較して選び方を解説

「Wi-Fiでネットワークにつながり、搭載されたAIで対話による音声操作ができるスピーカー」と定義されている「スマートスピーカー」。利用している人はもちろん、昨今はTVやCMで紹介されることも増えているため、知っている人も多いだろう。有名なのは、Appleの「Home Pod」やGoogleの「Google Home」、そしてAmazonの「Amazon Echo」など。

なかでも2017年に登場し、続々とラインナップが増えているAmazon Echoシリーズは、スマートスピーカー初心者から上級者まで、生活シーンに合わせた選択が可能だ。さらに、2020年9月にも相次いで新型が発売され、そのラインナップは充実してきている。

AmazonEcho Dot(第4世代)、Echo Show 10

では、それぞれの特長は何なのか。自分にあった機種選びの参考となるよう、Amazon Echoシリーズでできることを紹介しながら、おすすめのモデルとその活用法を解説する。

【目次】

Amazon Echoシリーズとは?

Amazon Echoシリーズは、その名のとおりAmazonが発売したスマートスピーカーで、さまざまなモデルがラインナップされている。

・「画面あり」のEcho Showシリーズ
・「画面なし」のEchoシリーズ
・「車載型」のEcho Auto

基本的にはどの機種もWi-Fi接続が前提で、バッテリー駆動でなく電源につなぐタイプだ。画面ありタイプは単独でも利用できるが、それ以外のタイプは初期設定や機能拡張など、スマホのAmazon Alexaアプリとつないで利用する。

Amazon Echoシリーズでできること

Amazon Echoシリーズに搭載されているAIはEchoの頭脳となるクラウドベースの音声サービス「Amazon Alexa」だ。CMでも「アレクサ、電気消して」というシーンがあるように、Amazon Echoシリーズでは「アレクサ、○○して」と話しかけることで反応する。

この「○○」に入る指示内容はスマホにおけるアプリのような「Alexaスキル」と呼ばれる拡張機能を有効にすることで増やすことができ、その数は日本で使えるものだけでも3,500を超えている(2020年11月時点)。

・スキルを活用してさまざまな情報を収集

たとえば、「radiko.jp」のスキルをインストールしておけば、「アレクサ、“ラジオの放送局名”をかけて」と話しかけるだけでそのラジオ局につないでくれる。ほかにも、天気予報やニュース、スポーツの結果、日経平均株価、交通情報などを教えてくれるスキルも存在する。これらの情報を、何かの作業をしながら声をかけるだけで得られるというのはかなり便利だ。

・スケジュール管理、アラームやタイマーもひと声で

もちろん、情報収集以外にもさまざまなことができる。Google カレンダーなど自分のスケジュールアプリと連携させれば、予定の追加や確認といったスケジュール管理も可能だ。また、アラームやタイマーも声をかけるだけでセットできるので、手が濡れているときや手がふさがっているときなどに便利。ちょっとした運動でも「アレクサ、30分たったらおしえて」のひと言でOK。

Amazon Echo

・音楽を再生

もちろん「スマートスピーカー」なので、音楽を流すこともできる。「Amazon Music ※」や「うたパス」、「Apple Music」といった定額サービスを利用すれば、「(曲名やミュージシャン名、ジャンル)をかけて」というだけで再生が始まる。
※スマホ内のすべての曲が聴けるということはありません。
※Amazonプライム会員の方は、Amazon Musicのうちの200万曲を追加料金なしで聴き放題。Amazon Music Unlimitedは、月額980円(Amazonプライム会員は会員特別価格の月額780円)で7,000万曲以上が聴き放題。さらに、Amazon Echo端末1台またはFire TVデバイスで聞けるEchoプランなら月額380円です。(*対象のEcho端末: Echo, Echo Dot、Echo Plus、Echo Show 5、 Echo Show 8、 Echo Show、Echo Studio、Echo Input、 Echo Spot、 Fire TV)

Amazon Echo

・家電も声でコントロール

さらに、「au Home」などスマート家電と連携させれば、家電のコントロールも可能だ。au HOMEであれば、以下のようなサービスを利用できる。

・「赤外線リモコン」を使って声で家電(エアコン、テレビ、照明など)を操作
・「スマートプラグ」で、スマホやLEDで接続した家電の電気使用量を確認
・「ネットワークカメラ」で外出先から自宅を確認
・「センサー」で窓、ドア、引き出しなどの開閉や、人やペットの動きを検知

作業中や荷物で手がふさがっているときに声だけで家電を操作できるのは、大変便利。外出先から家の中を見守りできるのも安心だ。

また、Amazonプライムの会員なら、パソコンやスマホを使わず話しかけるだけで買い物することもできる。

Amazon Echo

・Amazon Echoシリーズ同士でコミュニケーション

もうひとつ忘れてはいけないのが、Amazon Echoシリーズ同士や、スマホのAmazon Alexaアプリと音声通話などでコミュニケーションをとれること。リビング、キッチン、寝室など、部屋ごとに設置しておけば、呼び出して通話ができる。たとえば、食事の時間に別の部屋に呼びかけて知らせたり、朝、寝坊しそうな家族をEchoを通して起こしたりできるのは忙しいときには非常に助かる。

Amazon Echo

手軽に楽しめる「画面なし」モデル

では、どのAmazon Echoシリーズを選べばいいのだろうか。「画面あり」「画面なし」それぞれの特長と、置き場所に合わせてモデルごとのおすすめの使い方を紹介する。

                       
モデル名 画面 特長 スピーカーサイズ スマート家電の操作 スマート家電の簡単セットアップ 音声・ビデオ通話 サイズと重量
Echo(第4世代) なしプレミアムサウンド
球体
3.0 インチウーファー
0.8ツイーター×2
「デバイスを探して」で
対応家電をセットアップ
音声通話 144×144×133 mm
940 g
Echo Studio なしHi-Fi/3Dによる
没入感のあるサウンド
5.25インチウーファー
2.0インチミッドレンジスピーカー
1.0インチツイーター
「デバイスを探して」で
対応家電をセットアップ
音声通話 206×175×175 mm
3,500 g
Echo Dot with clock なし時計付きLEDディスプレイ1.6 インチ × 音声通話 100×100×89 mm
328 g
Echo Auto なし運転席から声で操作マイク、AUX出力のみ × 音声通話 85×47×13.28 mm
45 g
Echo Dot(第3世代) なしコンパクトサイズ1.6 インチ × 音声通話 43×99×99 mm
300 g
Echo Dot(第4世代) なしコンパクトサイズ
球体
1.6 インチ × 音声通話 100×100×89 mm
328 g
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・自室やリビングルームに最適な「Echo(第4世代)」と、高音質ハイエンドモデルの「Echo Studio」

New Echo

Amazon Echoシリーズのプレミアムサウンドモデル「Echo(第4世代)」。3.0インチウーファーと0.8インチツイーターを搭載し、高音質で音楽を楽しむことができる。音楽配信サービスなどを活用する人なら、自室やリビングルームに置くスピーカーとしてこちらを選ぶといいだろう。

もうひとつの特長は、「スマート家電の簡単セットアップ」が可能なこと。「デバイスを探して」と話しかけるだけで、ZigBee(近距離無線通信)に対応した家電と自動的に連携する。ZigBeeとは、デバイスとデバイスを接続する通信規格のひとつで、安定性のある接続が特長。これを搭載した照明やエアコン、テレビなどに、声をかけるだけで簡単に接続ができるというわけだ。

Echo Studio

特に音楽鑑賞をメインに活用したい場合は、5つのスピーカーがパワフルな低音とダイナミックな中音、クリアな高音を生み出す「Echo Studio」がおすすめ。3Dマスタリングされた立体的な新しい音楽フォーマットを再生できる。Dolby Atmosにも対応し、音に空間、明瞭性、奥行きが追加されたサウンドを楽しめる。

Echo Studio

・時計付きの球体モデル「Echo Dot with clock」は寝室に

New Echo Dot with clock

「Echo Dot with clock」はLEDディスプレイの時計付きモデル。LEDディスプレイが表示されるので、時刻やアラーム、タイマーが確認でき、タップするだけでアラームをスヌーズすることもできる。寝室やリビングなどに置くと役立つだろう。

・スマホとの組み合わせでクルマでもAlexaを楽しめる「Echo Auto」

Echo Auto

スマホのAlexaアプリに接続し、外部入力端子やBluetooth接続を介してクルマのスピーカーから音を出力できる「Echo Auto」。話しかけるだけで音楽の再生や予定の確認などが可能なので、運転中でもAlexaを活用することができる。

・エントリーモデルの「Echo Dot(第3世代)」と「Echo Dot(第4世代)」

Echo Dot(第3世代)
New Echo Dot

「Echo Dot(第3世代)」と「Echo Dot(第4世代)」は、初めてスマートスピーカーを導入したいという人におすすめしたいエントリーモデルだ。お手頃価格ながらスピーカー性能も良く、十分な機能が搭載されている。どこに置いても役に立つだろう。

できることが広がる「画面あり」モデル

                       
モデル名 画面 特長 スクリーンサイズと
画面解像度
カメラ スピーカーサイズ スマート家電の操作 スマート家電の簡単セットアップ 音声・ビデオ通話 サイズと重量
Echo Show 5 ありコンパクトでディスプレイ付き5.5インチディスプレイ
960×480 ピクセル
1M ピクセル1.65インチ 4Wスピーカー × 148×86×73mm
410 g
Echo Show 8 あり 8インチHDディスプレイ付き8インチディスプレイ
1,280×800 ピクセル
1M ピクセル2.0インチ 10Wスピーカー×2 × 200×135×99 mm
1,037 g
Echo Show 10 あり回転する大きなディスプレイ
パワフルでプレミアムな音質
10.1インチディスプレイ
1,280×800 ピクセル
13M ピクセル 2.1チャンネルシステム:
1インチツイーター×2(ステレオ)
2.5インチウーファー
「デバイスを探して」で
対応家電をセットアップ
251×230×172 mm
2,560 g
※Internet Explorer ブラウザでは、スクロールが機能しない場合がございます。

・キッチンやベッドサイドに最適なコンパクトモデル「Echo Show 5」

Echo Show 5

解像度960×480ピクセルの5.5インチタッチスクリーンを搭載する「Echo Show 5」。コンパクトなので設置する場所を選ばない。カメラも搭載しているので、「画面あり」モデル同士やAmazon Alexaアプリを搭載したスマホとのビデオ通話も可能。「呼びかけ機能」を使えば、外出先から部屋の様子の確認もできる。

画面サイズはそれほど大きくないが、ちょっとしたビデオ通話やペットの見守りであれば十分。レシピ動画を提供するスキルを追加すれば料理中に作り方を確認できる。

最近はレシピサイトも動画に力を入れており、参考にしている人も多いだろう。音声のみで動画の再生ができるのは、両手がふさがった調理中にはとても便利。キッチンに置いても邪魔にならないサイズだが、防水モデルではないので、水がかかってしまう場所に置くのは厳禁だ。

また、「お目覚めライト」を使えば、朝のアラームが鳴る15分前から朝日のように徐々にディスプレイが明るくなる。ベッドサイドに置いて目覚まし時計としても使えるだろう。

・8インチHDディスプレイ搭載の「Echo Show 8」

Echo Show 8

解像度1,280×800ピクセルの8インチHDスクリーンとステレオスピーカーを搭載する「Echo Show 8」。もちろん、カメラを搭載しており、「Echo Show 5」と同様の機能を搭載しているほか、ステレオスピーカーを搭載しているので、NetflixやAmazonプライムビデオ、YouTubeなどをより楽しむことができる。

サイズもスペックも「Echo Show 5」と「Echo Show 10」の中間に位置するので、自室や子ども部屋に置いて、写真や動画、ビデオ通話を楽しむのにはぴったりのモデルだ。

・モーション機能付きスマートディスプレイ搭載のハイエンドモデル「New Echo Show 10」(発売予定)

New Echo Show 10

Amazon Echoシリーズの機能をすべて搭載している「Echo Show 10」。10インチのHDスクリーンを搭載し、解像度は1,280×800ピクセル。視認性も操作性もよく、タブレットのように使うことができる。もちろん、Amazonプライムビデオなどの動画視聴にも向いており、2.1チャンネルの2.5インチ×2スピーカーで映画も迫力の音で楽しめる。

また、カメラも1,300万画素と高画質。明瞭な映像で遠方の家族や友人とのビデオ通話ができる。通話中に部屋の中を移動しても自動的に画面の向きを変える「追いかけるスクリーン」を搭載。ビデオ通話や再生中の動画などを常に見ることができるので、自分でスクリーンの向きを変えることなく話している相手や見ている動画に集中できる。もちろん、「スマート家電の簡単セットアップ」も搭載。こちらは、リビングに置く中心モデルとして検討するといいだろう。

Amazon Echoシリーズは目的に合わせて使い分けよう

Amazon Echoシリーズは、家のさまざまな場所に設置しておけば、より使い勝手がよくなる。リビングには「Echo(第4世代)」や「Echo Studio」「Echo Show 8」「Echo Show 10」、キッチンには「Echo Dot(第4世代)」や「Echo Show 5」、寝室や個人の部屋には「Echo Dot with clock」など使い分けて、それぞれに必要なスキルを有効にするといいだろう。

さらに「au Home」と連携させれば、家電を音声で操作もできる。スピーカーという機能だけで必要ないと思っていた人も、スマートホームに興味があればコミュニケーションや家電操作のハブとして、検討してみてはいかがだろうか。

文:TIME&SPACE編集部