2016/08/15

目指せ錦織! 世界ランク何位のレベルかがわかる、次世代のテニスラケット

スマートフォンが1台あれば、健康のためのデータ管理だってお手のもの。多種多様なアプリの登場により、ランやサイクリング、スイムなど、アクティビティにおけるデータ管理も広くカバーされているのは言わずもがな。最近ではテニスにも対応した製品が登場している。

一球一球を分析。すぐにスマホでチェック

その画期的なプロダクトを手掛けるのは、フランスのテニスブランド「バボラ」。「ピュア アエロ プレイ」というアイテムで、テニスのプレー内容を計測して、スマートフォンで簡単にチェックできるというものだ。

その仕組みは、グリップ部分に内蔵されたセンサーが、一球一球のデータを記憶して分析。計測したデータを専用のアプリを介してスマートフォンへ送り、試合結果やプレー時間、試合や練習ごとのショット数のカウント、さらにはスマッシュ・ボレー・サービス・ストロークの4種からショット内容を判別し、一打ごとにかかるエフェクトまでを事細かにデータとして表示してくれる。

たとえば、試合のスタートをにぎるサービスは、回転がかかっているか(エフェクトあり)、回転がかかっていないか(フラット)、さらにはスピードの平均値や試合ごとの最高スピードまでを表示。テニスでもっとも多く打つストロークは、回転(エフェクトあり・フラット)とパワーに加え、フォアハンドかバックハンドかを見分け、大きくバウンドするトップスピンと、低くバウンドするスライスを判断してくれる。

さらに、ラケットのどの部分に当てたかも確認することもできるという。ラケット面を上下左右中央の5つに分け、それぞれの部分にどれくらいの割合で当てたかを、パーセンテージで記録。1試合ごとにプレーデータを見ることができるので、フィードバックがしやすく、自身では気づけないくせや弱点を見つけることで、効率的な練習をサポートする。

左/分析画面では総ショット数や練習時間など、月別のデータが確認できる。中/各練習、試合で打ったショットの細かいデータがひと目でわかる。右/ラケット面のどこで球を打ったか、全ショットの平均、サーブ、フォアハンド、バックハンド別にボールヒットエリアをパーセンテージで表示

世界中のバボラプレイユーザーと、自分のレベルを比較

「ピュア アエロ プレイ」には、テクニック・持久力・パワーの3つの要素からプレイヤーの実力を表示する機能もあり、練習を重ねて目標に達成するとレベルアップしていくといったゲーム性も有している。

データは、専用アプリのコミュニティに登録している世界中の人と共有・比較することができ、自分の現在のランキングや、世界ランキング1位から20位までの詳細なプレー情報を見ることも。登録者上位のなかには、プロアスリートのラファエル・ナダル(!)も名を連ねている。

また、年齢や性別ごとに特定のカテゴリーでデータを抽出し、より詳しいランキングの確認もできる。個人のユーザーと自分の実力を比較し、SNSに投稿することも可能だ。

左/バルス画面では3つの項目からプレースタイルを計測。レベルアップするとバルスの色が変化する。中/自分のランキングを世界基準でチェック。右/画面を横に倒すとほかのユーザーとレベルを比較することができる

ラケット本体に搭載されたセンサーは小型で、従来の重さやバランスなどに影響せず、いつものスタイルでプレーできるように計算されている。この機能は国際テニス連盟の公認を取得し、公式戦での使用も認められているほど。

繊細なコントロールが必要な世界大会で活躍する、プロアスリートへの実践投入も決定している本商品。取り入れることでテニスが上手くなるかは別として、いつもの練習もプレーも、より楽しくなることは間違いなさそうだ。

文:長浜優奈(EditReal)