2014/04/30

KDDIが国内初のLTE-Advanced導入、キャリアアグリゲーション技術で150Mbpsのサービスを提供

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KDDIは、2014年4月21日、国内で初めてLTE-Advancedの主要技術であるキャリアアグリゲーション(CA)を採用した高速データ通信サービスを提供すると発表した。CAの採用により、高速性と安定性を併せ持った、LTEの次の世代のネットワークサービスが提供できるようになる。

CAで800MHz帯と2.1GHz帯を同時に利用

発表会に登壇したKDDIの内田義昭 技術統括本部長 執行役員常務は、「世界は、すでに101カ国でLTEが採用されているように、LTEの時代になった。日本はLTE先進国として、米国に次ぐ世界第2位のLTE契約数がある。KDDIは2012年9月にLTEサービスを開始し、およそ1年半後の2014年3月時点でLTEの実人口カバー率が99%を超えた。全国のLTEエリアはほぼ完成した」とLTEの普及状況をまず説明。その上で、「LTEは進化し続けなければならない。KDDIのLTEは次のステージへ移る」と宣言した。

キャリアアグリゲーションの概念図

KDDIのLTEサービスは、いわゆるプラチナバンドの800MHz帯に加え、1.5GHz帯、2.1GHz帯の3つの周波数帯域を使って提供している。CAとは、複数の周波数帯を同時に利用する技術で、通信の高速性や安定性を増すことができる。LTEの次世代に当たる通信方式「LTE-Advanced」では複数の主要技術を組み合わせて広帯域化、高速化、高品質化を実現するが、その主要技術の1つがCAで、世界では2013年に韓国の事業者がCAを使ったサービスの提供を始めている。

KDDIは、800MHz帯の10MHz幅の帯域と、2.1GHz帯の10MHz幅の帯域にCAを適用してサービスを提供する。それぞれ10MHz幅では受信時最大75Mbpsのデータ通信が可能だが、800MHzと2.1GHzの2帯域を組み合わせることで、合計20MHzの帯域幅を確保し、受信時最大150Mbpsのサービスを提供するというものだ。

キャリアアグリゲーション(CA)の特長(※)

受信最大150Mbpsが全国各地に拡大(※1)
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実はKDDIでは、2.1GHz帯で20MHz幅の帯域を使って、すでに受信時最大150Mbpsのサービスの提供を始めている。しかし、20MHz幅を利用できるのは都市部から離れた一部の地域が中心で、基地局数も2014年3月時点で約700局にしか過ぎない。このため、実際に150Mbpsの高速データ通信サービスを受けられる機会は少なかった。

一方、KDDIのLTEのサービスエリアは、800MHz帯が実人口カバー率で99%を達成、2.1GHz帯は2014年3月時点で実人口カバー率が約85%にまで拡大している。これらを組み合わせて利用するCAの導入で、1つの帯域で20MHzの帯域を用意できなくても、受信時最大150Mbpsのサービスを広い範囲で提供できるようになる。現在、20MHz帯域で受信時最大150Mbpsのサービスが提供できる基地局は前述したように約700局だが、CAサービス開始時点で受信時最大150Mbpsのサービスに対応する基地局は約2500局に増える。その後、2015年3月末までに約2万局を受信時最大150Mbpsのサービスに対応させる計画だ。

「auの強みであるエンジニア力を生かして、一気に高速データ通信ができるエリアを全国に広げたい。2015年3月末の基地局展開イメージを見てもらえば、受信時最大150Mbpsのサービスが日本全国に広がることを理解してもらえるだろう」(内田執行役員常務)。高速なデータ通信サービスを、需要の多い都市部を含めて全国どこでも使えるようにするためには、CAの導入が大いに役立つのである。

高速化だけでないCA導入のメリット

CA導入のメリットは、高速化だけにとどまらない。通信の安定性確保にも力を発揮する。安定性確保では、2つの効果がある。1つは「周波数ダイバーシティ」と呼ぶ効果、もう1つはネットワーク全体の効率化である。内田執行役員常務は「高速化はもちろんだが、CA導入の大きなメリットはこれらの通信品質向上への効果」だと説明している。

周波数ダイバーシティは、複数の帯域を利用することで、片方の帯域の電波が弱くなっても、もう1つの帯域の電波で通信を継続することで、通信の安定性を保つもの。移動中などで電波が弱くなることはよくある経験だが、そうした際にもう一つの帯域が通信をカバーしてくれる。

ネットワーク全体の効率化は、周波数帯ごとの混み具合の偏りを平準化することで、周波数資源の有効活用をするというもの。たとえば800MHz帯が混雑していて、2.1GHz帯が空いている場合に、CA対応端末は動的に2.1GHz帯のリソースを割り当てて通信できる。こうした動作によって800MHzの混雑が解消されれば、ネットワークを効率的に利用できるようになり、既存のCA非対応端末の通信品質も向上する。

端末は夏モデルのスマートフォンから対応開始

今夏、日本で初めてキャリアアグリゲーション(CA)を導入することを発表したKDDIの内田義昭 技術統括本部長 執行役員常務

国内初となるLTE-Advancedサービスは、もうすぐKDDIからCAの導入という形で提供が始まる。ただし、複数の周波数帯を同時に利用するCAは、これまでに提供されていた端末では利用できない。実際のサービス開始は、CA対応の新端末の提供のタイミングになる。

待ち望まれるCA対応モデルは、auの2014年夏モデルとして登場する。CA対応モデルはずばりスマートフォンだと発表されている。機種数などの詳細は5月8日の夏モデル発表を待って欲しいとのことだ。

さらなる高速性を備えて、通信品質も高まるCAの導入。auのLTEサービスはさらにユーザーを一歩先のネットワーク体験の世界へと誘ってくれそうだ。


(※)800MHz帯/2.1GHz帯それぞれの帯域幅が、10MHzの場合のイメージ図です。
(※)800MHz帯/2.1GHz帯エリアの全てでキャリアアグリゲーションが可能となる訳ではありません。
(※)対象機種はキャリアアグリゲーション(CA)対応のモデルに限ります。
(※)ご利用地域によって最大通信速度が異なります。
(※)通信速度は技術規格上の最大値であり、実使用速度を示すものではありません。お客さまのご利用環境、回線の状況などにより低下する場合があります。
(※2)2014年4月時点の計画
(※2)受信最大150Mbpsを提供可能な基地局が存在する地域のイメージ図です。具体的な利用可能エリアや基地局位置とは異なります。

文:岩元直久

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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