2014/01/14

指でなぞって読み取るフィンガーバーコードスキャナー

YANKO DESIGNのフィンガースキャナー紹介ページ

スーパーやコンビニではバーコードを使ったレジが当たり前になり、並ぶ時間はずいぶんと短縮されたものの、週末や時間帯によってはまだまだ待たされることも多い。そこで、自分でバーコードをスキャンするセルフレジや、カートにスキャナーをつけてその場で会計を済ますといったアイデアが登場しているが、新たに指でなぞる「フィンガーバーコードスキャナー」というアイデアが登場した。

紹介しているのは、新しい家電のアイデアをいち早く紹介するYANKO DESIGNのサイト。こちらの記事によると、デザインを手掛けたのはSeokmin Kang で、従来の赤外線を使った読み取り機が10秒かかるところを2秒に減らすなど、より短時間で確実にデータが読み込めるようになるとしている。銀色の長い指カバーのような形は美しく、表面に読み込みデータが浮かび上がるようになっている。残念なことに、現在はまだアイデアの段階で、読み込んだデータをレジやアプリなどとどう連携するかまでは紹介されていないが、シンプルなデバイスだけに、そうした課題はすぐに解決できそうにみえる。

バーコードの利用範囲はまだまだ幅広く、最近では図書館で採用されることも増えている。バーコードスキャナーの低価格化が進み、利用するOSやソフト、アプリなども増えているので、そうしたものとの連携が図れればリーダーとしてのニーズは高いかもしれない。価格や商品に関する情報を知る以外に、個人の認証用としての活用も考えられる。あるいは、すでに普及の兆しが見られるSQUAREをはじめとしたモバイル決済のデバイスの一つとして登場するかもしれない。

著者:野々下 裕子(ののした・ゆうこ)
フリーランスライター。大阪のマーケティング会社勤務を経て独立。主にデジタル業界を中心に国内外イベント取材やインタビュー記事の執筆を行うほか、本の企画編集や執筆、マーケティング業務なども手掛ける。掲載媒体に「月刊journalism」、「DIME」、「App DIME」「ライフハッカー」ほか。著書に『ロンドンオリンピックでソーシャルメディアはどう使われたのか』などがある。