2018/10/02

X、XS、XS Max、XRの4モデルをスペック比較! 自分にぴったりの最新iPhoneは?

2018年9月13日に発表された最新iPhone。今年の新モデルは、昨年発売された「iPhone X」の正統な後継機である「iPhone XS」、XSのディスプレイを大型にした「iPhone XS MAX」、XSシリーズよりもスペックを抑えて価格もリーズナブルにした「iPhone XR」の3モデルだ。

さっそく購入を検討している人も多いと思うが、それぞれの進化したポイントや、優れたポイントはどこなのか。今回は、2017年モデルの「iPhone X」も加え、4つの機種をさまざまな視点から比較してみた。自分にぴったりのiPhoneを選択する参考にしてほしい。

スペックの比較

まずは、iPhone Xシリーズの4モデルを比較する。

iPhone X XS XS Max XR 比較表

各モデルの特徴を把握すると、自分に最適なiPhoneも自ずと見えてくる。

まずはiPhoneX。昨年のモデルとはいえ、今年の最新機種同等の高スペックを持っていることから、すでにiPhone Xを持っている人は同等の機能をすでに手にしていると言える。

これまでの使い心地を維持しつつ、最強のスペックを手にしたいならXSを。仕事でバリバリiPhoneを使う人や、すべての機能を惜しみなく楽しみたい人には、間違いなく選択肢となるはずだ。それに加えて、動画視聴やゲームアプリの利用など、大画面を求めるならXS Maxを選びたい。

そして、いろんなカラーバリエーションで、手軽にiPhoneの最新機能を楽しみたい人はXRがぴったりだ。

では、特徴的な項目を、ひとつずつ見ていこう。

液晶サイズ

まず比較するのはディスプレイとなる液晶サイズ。動画配信サービスなども普及した現代において、iPhoneに大画面を求める人は多いだろう。

最大のサイズを誇るのは、XS Max。名前の通りと言うべきか、iPhone史上最大である6.5インチの画面を採用している。本体の高さや幅などはiPhone 8 Plusとほぼ変わらないが、ホームボタンを取り除いたベゼルレスデザインによって画面を一気に拡大した。

XとXSのサイズは、どちらも同じ5.8インチ。XRは6.1インチのため、比較するとやや大きめとなっている。つまり、ディスプレイのサイズは、X・XS<XR<XS Maxの順番で大きい

iPhone X XS XS Max XR サイズ比較

本体サイズ

驚くべきは本体サイズだ。特にXS Maxは画面「6.5インチ」と過去最大の大きさにも関わらず、本体サイズはiPhone 8 Plus や7 Plusよりもコンパクトに! 厚みもX、XS、XS Maxと同じ厚さで、XRのみやや厚く、持ちやすさに配慮されている。

iPhone X XS XS Max XR サイズ比較

重さ

重さに関しては、大きさと比例していちばん重いのはXS Maxだが、実機を持ってみても20gの差は体感しにくい。とくにケースを付ける人なら、ケース込みでの重量差はあまり考慮しなくてもよいレベルだろう。好きな大きさで選ぶ、でよさそうだ。

カラバリはX=2色、XS・XS Max=3色、XR=6色

次はカラーバリエーション。毎日のパートナーとなるiPhone、せっかくならお気に入りの色を選びたい。

Xはシルバーとスペースグレイの2色展開。

iPhone X カラー シルバー スペースグレイ

XSとXS Maxではそこに人気のゴールドを加えた3色展開となっている。いずれもシックな装いを楽しめる、iPhoneらしいカラーリングと言えるだろう。

iPhone XS XS Max カラー シルバー スペースグレイ ゴールド

一方XRは、ホワイト、ブラック、ブルー、イエロー、コーラル、(PRODUCT)REDの全6色。かつてのiPhone 5cを彷彿とさせる、豊富なカラーバリエーションを揃えている。

iPhone XR カラーホワイト、ブラック、ブルー、イエロー、コーラル、(PRODUCT)RED

モンスター級の512GBが選べるXS・XS Max。「ほどよい」128GBを追加したXR

写真や動画をよく撮る人や、頻繁にアプリをダウンロードする人には欠かせないストレージ容量。Xは64GBと256GBの2パターンだったが、XS・XS Maxはそれに加え、過去のiPhoneでも最大の512GBのモデルを用意している。

今後はA12 Bionicプロセッサの普及や、iOS12から搭載されたAR技術「ARKit 2」により、ARアプリなども次々と登場するだろう。モンスター級の特大ストレージは、こうした容量を消費するコンテンツに先手を打った格好かもしれない。

iPhone XS AR App

一方で、XRは64GBと256GBに加え、「ほどよい」128GBを用意。「そんなにデータを保存しないけど、安心できる容量も欲しい」「iCloudやiTunesを利用しているから保存容量はそれほど必要ない」という人にはぴったりのサイズだ。日頃の使い方に合わせて、最適な容量を選びたい。

最新3モデルは、スマホ史上最高の処理能力を持つ「A12 Bionic」を内蔵

2018年の新機種は、処理能力の高さも目を引くポイント。昨年、iPhone 8、Xで搭載されたプロセッサ「A11 Bionic」は、他の追随を許さない優れた処理能力で話題をさらった。だが、最新3モデルは、そのA11を大幅に強化した「A12 Bionic」を搭載している。

なかでも桁違いの進化を遂げたのが、機械学習を行い、主に画像や音声を認識する「ニューラルエンジン」。コアの数は2つから8つに増加し、毎秒6,000億回だった演算処理は5兆回にまでパワーアップした。Appleはその動作速度は最大9倍と発表しており、日々使用するFace IDやSiriのパフォーマンス向上を期待できるほか、カメラやARの映像処理にも優れた効果を発揮するという。

iPhone XS カメラ・AR

そのほか、デバイス全体の演算を司る「CPU」は最大15%高速に、画像の描写を司る「GPU」は最大50%高速になっている。スマホ最速クラスの処理能力へと進化したのだ。

カメラ撮影を楽しむなら、XS、XS Max搭載の 「深度コントロール」と「スマートHDR」

カメラ機能では、最新3モデルに新たに加わった「深度コントロール」「スマートHDR」に注目したい。

深度コントロールとは、ポートレートモードで撮影した写真の被写界深度を変更し、背景のボケ味を調整できる機能。上述したA12 Bionicの働きによってまるで一眼レフのような雰囲気のある写真へと仕上がる。

スマートHDRも秀逸だ。これは1回のシャッターを切るだけで、露出やホワイトバランスを変えた複数の写真を撮影し、機械学習によって自動的に最適な仕上がりへと合成する機能。標準カメラだけで驚くほど美しい撮影を可能にしている。

iPhone XS XS Max XR スマートHDR

これらの機能を搭載した最新3モデルだが、XRのみデュアルレンズではなくシングルレンズなのも覚えておきたい。XRでも「深度コントロール」「スマートHDR」機能を楽しめるが、光学ズーム機能がなく、ポートレートモードのライティングパターンがほかの3モデルと比較すると少ない。

そのため、スマホカメラで撮影を楽しむなら、XやXRにない機能もすべて揃い踏みしたXS・XS Maxがベストだろう。

iPhone XS デュアルカメラ

とはいえ、Xが大幅に遅れをとっているわけではない。「スマートHDR」や「深度コントロール」以外のカメラ機能は、XS・XS Maxと同等だ。

たとえば、デュアルレンズの広角・望遠の絞り値、遠くの被写体を拡大する2倍の光学ズームと10倍のデジタルズーム、動きの激しい写真や動画でも鮮明に撮影できる「デュアル光学手ぶれ補正」、5つのエフェクトによって写真をライトアップする「ポートレートライティング」など、優れた機能の大半はしっかりと持ち合わせている

防水性能はXSとXS Maxが上位

防水性能に目を向けると、XSとXS MaxがIP68等級、XとXRがIP67等級。これは最大水深1mまで耐えうるか、2mまで耐えうるかの違い。お風呂や水溜まり程度なら、どちらも水没から30分間は問題ないとされている。もちろん、雨に濡れる程度だったらどちらも心配する必要はない。

iPhone XR 防水

臨場感のあるステレオ再生・録音を楽しみたいなら最新3モデル

音楽視聴の面でも、最新3モデルは進化を遂げている。Xでも十分すぎるほどに高音質なステレオ再生を楽しめたが、よりワイドにサウンドを分離する機能を搭載し、これまで以上に臨場感のあるステレオ再生を実現したのだ。

iPhone XS XS Max XR ステレオ再生

また最新3モデルでは、ビデオ録画時のステレオ録音にも対応。その場の雰囲気や距離感を、動画音声として再現できる。家族や友人との思い出を動画に収めている人や、SNSなどに動画を投稿する人におすすめだ。

最新3モデルは、充電切れでもSuicaを最長5時間使用可能

過去のiPhoneでも搭載していたApple Pay。電車賃などの決済に、ICカード技術「FeliCa」でエクスプレスカード設定した「Suica」を使っている人も多いだろう。なんと最新3モデルでは、本体の電源が落ちた後も、予備電源により最長5時間Suicaを使用できる。うっかりバッテリー切れに見舞われることもあるため、これは大変助かる機能だ。

4モデルに共通する機能は、Face ID、ワイヤレス充電、True Depthカメラ

最後に、4モデルに共通する機能を紹介する。
まずひとつめの共通点はデザインだ。いずれもホームボタンを廃止し、全面ディスプレイのべゼルレスデザインを採用。ホームボタンの代わりに、画面下部をスワイプして操作する。ホームボタンに慣れていると最初は戸惑うが、使い慣れるととても便利だ。

また、複数のセンサーを用いて映像を正確に解析する「True Depth(トゥルーデプス)カメラ」も搭載している。これにより、X発表時の目玉となっていた「Face ID」による顔認証や、オリジナルのアバターを自分の表情に合わせて動かせる「ミー文字」も使用できる。

ミー文字

充電の快適さも全モデル共通。置くだけで充電できる「Qi(チー)」規格の「ワイヤレス充電」に加え、30分で50%充電できる「高速充電」にも対応している。コードレスでスマートに充電したい人や、急いで充電したい外出前などに心強い機能だろう。

iPhone X ワイヤレス充電

特徴で決める、自分に合ったiPhone選び

iPhoneの新機軸を示したX。史上最強のスペックを誇るXSとXS MAX。そして最新の機能にポップな彩りを添えるXR。どれもiPhoneを堪能するには十分な機種ばかりだ。ぜひ自分に合ったモデルを選択し、最高のiPhoneライフを満喫しよう。

iPhone XS ARアプリ

文:佐藤宇紘

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