2017/06/08

マナー違反? 法律違反? 自転車のスマホ見ながら運転

ここ数年、「ながらスマホ」にまつわるトラブルが増えています。なかでも注意したいのが「スマホをしながらの自転車運転」。

「なんだか、ふらふら走っている自転車がいるな~」と思ったら、片手にスマホを持って操作していた! なんて光景も時々目にします。これはとても危険な行為なので、絶対にしないように! もはや「マナー違反」というレベルではなく、道路交通法や都道府県の条例でも明確に禁止されており、罰則も定められているんです。

自転車は必須の免許や講習もない手軽で身近な乗り物なので、乗る際のルールについてもつい忘れがちになります。そこで今回は、やってしまいがちな「禁止されている自転車ルール」を見直してみましょう。

①携帯電話を使用しながらの走行は禁止!

絶対にダメ! 片手運転になり、目や耳も携帯電話に注意がいきがちなので、事故を起こす可能性がとても高くなります。ほとんどの都道府県の条例で禁止されている危険行為です。道路交通法第71条、東京都道路交通規則第8条では、「携帯電話使用運転」は違反行為として5万円以下の罰金となります。

②ものを持っての走行は禁止!

スマホだけでなく、なにかものを持っての運転も危険です。雨の日に傘を差しながら片手運転をしている人は注意! 実は傘もNGです。こちらも、道路交通法第71条、東京都道路交通規則第8条では5万円以下の罰金となります。

③イヤホンをしながらの走行は禁止!

運転するうえで、耳から入ってくる音の情報はとても重要です。イヤホンをして大音量で音楽を聞いていると、周囲の音や声が聞こえなくなり、とっさの判断が遅れてしまうこともあります。携帯電話使用と同様に、道路交通法第71条、東京都道路交通規則第8条では5万円以下の罰金となります。

④自転車は車道を左側走行!

道路交通法第2条によると、自転車は「軽車両」の扱いになっています。原則として車道を通行し、車道ではクルマと同様に左側通行をします。たまに車道を逆走している自転車を見かけますが、大変危険なので注意しましょう。
(「普通自転車歩道通行可」の標識がある歩道や、13歳未満/70歳以上の運転など、一部の場合は歩道を運転することも可能です。その場合も歩行者の通行の邪魔にならないよう、車道側によって運転することが大切です)

※2017年6月時点の情報です。

大調査! みんなの安全運転に対する意識は?

KDDIでは2017年3月に、自転車に関する意識調査を行いました。その結果を見てみると、意外な事実が浮かび上がってきました!

※調査概要
調査日:2017年3月13日~3月14日
調査対象:日常的に自転車に乗る方(週に1日以上)1,000名

①知っていても、ついつい破ってしまうルールは?

「車道の左側通行」「二人乗り禁止(幼児の同乗以外)」「飲酒運転禁止」など自転車の基本的なルールは、約8割が「知っている」と回答しています。

でも一方の「守っている(かどうか)」を見てみると、途端に減少してしまうのが気になるところ。特に、「飲酒運転禁止」や「携帯電話使用運転の禁止」は守っていない人が4割近くいます。ちょっと怖い数字ですね。

②若い人ほどスマホ運転の危険意識が低い!?

自転車の危険行為についての上位10位は以上のようになりましたが、実は年代によって大きな意識の差がありました。2位の「携帯電話使用運転」は、年齢が若いほど危険意識が低い結果となっています。

③ヘルメットは「かぶっていない」が9割超!

次はヘルメットの着用ですが、「自分でヘルメットをかぶっている」という人はわずか8%。ショックなのは、子どもに「かぶらせていない」人が7割を超えたことです。ヘルメットは自転車事故での生死をわける、とても重要な安全器具です。大人も子どもも関係なく、ヘルメットの着用を習慣づけていきましょう。

④自転車保険に加入している人は2割以下

上の2つのグラフから、自転車保険の「補償内容まで知って」いて(25.7%)、そのなかで自身が「加入している」人は68.5%。つまり全体では自転車保険の加入者は17.6%という結果になります。今回の調査結果からは、自転車での危険行為を知りつつも、必ずしもルールが徹底されていないことが明らかになってきました。

自転車は、自損の事故だけでなく、事故の加害者になってしまう可能性もあります。もし誰かを怪我させてしまったら? その賠償金はとても高額になるケースもあり、決して他人事ではありません。

義務化が進む自転車保険への加入

近年増加する自転車事故を受け、東京都や埼玉県では自転車保険の加入を推奨しています。大阪府や兵庫県などの関西地域では、すでに自転車保険加入を義務づけている県も増えてきました。それだけ必須のものとなっている自転車保険ですが、意外とその補償内容を詳しく知らない人も多いのではないでしょうか。

日常的に自転車を利用している場合は、ぜひ自転車利用者に特化した保険の加入がおすすめです。毎月の負担額は1,000円以下で、万が一、対人事故を起こしてしまった場合に、高額な賠償に備えられる保険もあります。特にお子さんが通学などで自転車を利用している場合、加入しておくと安心ですよね。

自分だけでなく家族を守るためにも、ぜひ自転車保険の見直しや加入を検討してみてはいかがでしょうか。

au自転車向けほけん

KDDIでは、自転車向け保険として、「au自転車向けほけん Bycle」を提供しています。月額わずか370円からとお手頃ながら、示談代行サービスがついた最大1億円の個人賠償責任補償や故障時に最大50kmまで無料で搬送してくれる「自転車ロードサービス」もついており、自転車利用者にとって安心な充実の内容です。

また、KDDIグループのau損保では、東京都をはじめとした自治体と連携し、「自転車の安全利用」啓発を行っています。そのひとつが、毎日の自転車ライフをより便利にしてくれる「自転車の日」アプリです。地域ごとの自転車ルールが参照できるほか、自転車に関する最新ニュースや「au自転車向けほけん Bycle」にセットされている「自転車ロードサービス」の呼び出しをGPSで簡単にできる機能などを備えています。

※上記「au自転車向けほけん」に関する内容は、2017年6月時点のものです。

文:相川いずみ
イラスト:沼田光太郎