2020/04/09
自宅でお花見を! スマホやVRを使った『エア花見』で桜をバーチャル体験
春のこの季節の楽しみといえば「お花見」だが、今年は新型コロナウイルスの影響もあり、各地で花見の自粛が相次いでいる。そこでにわかに注目されているのが、自宅で桜を見る「エア花見」だ。
人混みや混雑、場所取り、この季節特有の肌寒さとも一切無縁。スマホを利用することで、自宅に居ながらにしてベストスポットでの花見を可能にするエア花見の方法と楽しみ方を紹介する。
スマホで楽しむエア花見とは?
もともとこの「エア花見」という言葉は、わざわざ混雑するお花見スポットまで出向くのを避け、自宅など室内でゆっくりと落ち着いて、桜の画像や動画、造花の桜を鑑賞しながら楽しむというお花見のスタイルのこと。
ひとりでビールを片手にしっぽりと桜を愛でるもよし、テレビ画面やスクリーンに桜並木の映像を流し、家族や友人らとおうちで「鑑賞会」を開くもよし。最近では、無料のARアプリやVRゴーグルと組み合わせることで、スマホのエア花見がより簡単に身近になっている。
編集部で実際に試した花見を紹介しよう。
スマホを使ったエア花見、3つの方法
1. ひとり向き! 全国の花見の名所を散策できる「VR花見」
VRゴーグルを装着し、桜やお花見の動画を360°動画で楽しむのが「VR花見」だ。YouTubeなどで配信しているVR動画を再生すれば、360°見渡す限りのエア花見を楽しむことができる。VRゴーグルはスマホを挿入するタイプなら1,000円程度から購入可能だ。
【必要なもの】
・スマホ
・YouTubeアプリ
・VRゴーグル
【視聴方法】
YouTubeで「花見」「VR」「360°」などで検索すると、360°撮影された動画がヒットするので選択しよう。その際、花見用の「プレイリスト」を作成しておくと、動画が終わるたびにゴーグルを外してスマホを取り外して次の動画を選ぶ、といったことをせずに済むのでおすすめだ。
プレイリストは、画面上部か外面下の[+(保存)]をタップし、次の画面で[新しいプレイリスト]から作成できる。再生する場合は同じく画面下の[+(保存済み)]ボタンからプレイリストを選ぶ。
YouTubeのVR動画でエア花見を楽しむ場合は、インターネットブラウザからではなく、YouTubeアプリを利用しよう。アプリにはVRゴーグル用の「VRモード」があり、一般的なスマホ用左右2レンズタイプのVRゴーグルを使う場合にこれを選択することで、立体的にVR動画を楽しむことができる。
360°動画の場合、動画再生中に画面をタッチすると画面右下にボタンが現れるのでタップ。映像が2画面になるので、この状態で左右2レンズタイプのスマホ用VRゴーグルにセットすれば立体映像となる。
エア花見としておすすめなのはウェザーニュースが提供している「お花見VR」。上野公園から千鳥ヶ淵など都内有数の花見会場から、京都の嵐山や青森の弘前公園など、全国的な有名な名所まで、まるで会場内を散歩しているような360°動画が楽しめる。
サイト内には、人気名所をランキングからスポットを選べるほか、昼間だけでなくライトアップされた夜桜まで豊富なお花見動画が多数掲載。また、人気お天気キャスターと一緒にお花見デート気分が味わえるコンテンツなど、趣向を凝らしたエア花見が体験できる。
VRゴーグルを装着すると外の視界が閉ざされてしまうので、どちらかというとひとり向きだが、ゴーグルを用意できれば花見動画以外にもほかにもさまざまなVR動画を楽しめるので、試してみてほしい。
2. 家族でエア花見! プロジェクターでダイナミックに夜桜を
家族など複数人でエア花見をするなら、テレビやプロジェクターと、スマホもしくはPCを接続し、桜の動画や桜の写真のスライドショーを流すというのも手だ。
今回は、会社のプロジェクターとスマホを接続して桜の画像を出力してみた。日中に撮影された桜やライトアップされた桜などいくつか試してみたところ、①夜間ライトアップされた桜の映像を、②室内を暗くして、③窓を開けて外気を入れることで夜桜感が強調され、エア花見との相性がよかった。
スマホ用のプロジェクターも5,000円台くらいからあり、白い壁があればスクリーンも不要だ。過去に撮影した夜桜の写真を投影するのもよいだろう。
【必要なもの】
・スマホ、PC
・プロジェクター(スマホ用のプロジェクターはAmazonで安くて5.000円くらい)
3. SNSに投稿! 桜がなくてもARアプリでお花見風撮影
花見ができないなら、せめて記念撮影だけでも……! スマホ上で「現実世界」と「デジタル情報」を融合させた映像を表示するiPhone用アプリ「AR花見」で撮影をすれば、自宅など室内に満開の桜を出現させることができる。
試し撮りしたのが上の画像。撮影は画面下部に現れる「カメラマーク」のアイコンをタップするだけ。ダイアログから「画像を保存」を選択すれば、写真を保存できる。また「AR花見」は動画にも対応。桜の花びらが美しく舞い落ちる様子も収録できる。
※iPhone X以降の機種で撮影する場合は「カメラマーク」のアイコンは表示されないので、スクリーンショット(電源ボタンと音量大ボタンの同時押し)で撮影する。
保存以外にも、TwitterやLINEなどSNSとの連携もスムーズにできる。
【必要なもの】
・スマホ
・ARアプリ
今回はスマホを使って自宅や室内でできる「エア花見」を紹介してみた。各地で花見の自粛やイベント中止が相次いでいるからこそ、アイデアをひねってスマホを利用した「室内遊び」を工夫して楽しんではいかがだろうか。
文:よもぎ三太郎
撮影:HAYASHI★2020