2020/02/27

Wi-Fi 6にメッシュWi-Fi…無線LANはなにが違う? ルーター選びのポイントを紹介

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自分の住環境にぴったりなWi-Fi環境はどれだろうか。実は、2019年あたりから「Wi-Fiルーター」に大きな変化が起きており、通信速度やつながりやすさなどの性能が飛躍的に向上している。最新の「Wi-Fi 6」対応ルーターが販売開始され、そして同時接続にも強い「メッシュWi-Fi」など選択肢も多く、どれを選んだらいいのか悩んでいる人もいるだろう。

Wi-Fiのイメージ

そこで本記事では、それぞれの特徴を比較しながら家の間取りごとのおすすめなど、Wi-Fiルーターの選び方を紹介。新生活シーズンにあわせての引越しや、家電の買い替えの参考にしてほしい。

環境ごとのおすすめWi-Fi

さっそく本題に入ると、現在Wi-Fiルーターを選ぶ場合は大きく3つの選択肢がある。Wi-Fi 6、Wi-Fi 5、そしてメッシュWi-Fiの3つだ。まずは、それぞれのメリット・デメリットを確認しよう。

Wi-Fi 6、Wi-Fi 5、メッシュWi-Fiのメリット・デメリット

このように、通信速度を重視するのか、機器代金を重視するのか、家の広さや同時接続数はどうなのか、といった部分でそれぞれに特徴がある。ひとつずつ詳しく見ていこう。

・Wi-Fi 6ルーター

これから新たにWi-Fiルーターを購入するのであれば、第一候補となるのがWi-Fi 6対応ルーターだ。2019年に公式発表された最新規格であり、同時に接続できる端末の数が増加し、安定した通信が見込めるほか、なにより通信速度が向上しているのが大きな魅力となる。

Wi-Fi 6、Wi-Fi 5の特徴を比較した表組み

なお、Wi-Fi 5は5GHz帯だけの規格なので、2.4GHz帯は600Mbpsのままだ。その点、Wi-Fi 6は2.4GHz帯も高速化されている。今後、4Kや8K映像が普及すると考えると、動画視聴もさらに大容量データ化が予想されるため、通信速度が早いにこしたことはないだろう。

これまで1Gbpsを超えるものはまずなかったが、Wi-Fi 6では1Gbpsを超えるものも出始めている。もちろん、これは規格上の理論値なので実際の速度は製品次第。製品パッケージに書かれている実効速度や実測値などを確認しよう。

ただし、Wi-Fi 6対応のルーターはまだ価格が高い。「iPhone 11」など一部の最新スマホは対応しているものの、接続する機器側がWi-Fi 6に対応していなければ、通信速度などのメリットは享受できない。同時接続数が増えたといっても、ひとり暮らしではオーバースペックとなる可能性もある。

こんな人におすすめ:
iPhone 11などの対応機器を所有し、とにかく速度を優先したい人。
家族での同時利用や、ひとりでもスマホやパソコンなど多数の機器を同時に利用する人。
NAS(ネットワークHD)で大容量データを快適に使いたい人。

あまり向いていない人:
Wi-Fi 6対応機器を持っていない人。
Wi-Fiルーターにあまりコストをかけたくない人。

・Wi-Fi 5ルーター

制定から6年が経過し、今もっとも普及している規格ということもあり、対応機器が豊富。つなげる機器側も一部のエントリーモデルを除けば、多くのスマホがWi-Fi 5に対応している。対応製品の価格も下がっており、コストパフォーマンスは高い。

ただし、Wi-Fi 6と比べると速度や安定性の面で劣るのは確かで、今後Wi-Fi 6対応の製品が増えてきたときに物足りなさを感じてしまう可能性がある。これから購入して数年使うという人は、そこが検討のポイントになる。とりあえず価格の安いWi-Fi 5ルーターを購入して、数年後に対応製品が増え、価格が落ち着いてきたタイミングでWi-Fi 6ルーターに買い替えるというのもありだろう。

こんな人におすすめ:
コストを重視しつつ、それなりの性能のルーターを購入したい人。
ひとり暮らしなどで、同時に接続する機器が少ない人。

あまり向いていない人:
家族と暮らしており、同時に接続する機器が多い。

・メッシュWi-Fi

メッシュWi-Fiは、複数のルーター(アクセスポイント:AP)を組み合わせてひとつのネットワークを構成し、電波が届きにくいところにも電波を行きわたらせることができるというものだ。

メッシュWi-Fiの仕組み

実際の通信速度は利用する機器次第ではあるが、電波が届きにくい部屋があるといった場合には、メッシュWi-Fi対応のルーターを選ぶとよい。

メッシュWi-Fiの仕組み

似たようなものに中継器があるが、こちらの場合だと、ルーターから中継器のエリアに移動した場合、いちいちネットワークを切り替える必要があったり、中継器の電波のほうが強いのに、親機のルーターの電波を掴んだままで結局つながりにくいといったこともある。メッシュWi-Fiではそのようなことがないのが大きなメリットとなる。

なお、メッシュWi-Fiは通信の仕組みの話なので、実際の通信規格としてはWi-Fi 6やWi-Fi 5などを利用する。たとえば、GoogleのメッシュWi-Fiルーターである「Google Nest Wifi」はWi-Fi 5に対応している。

注意点としては、複数の機器を設置するため、トータルコストはどうしても高くなる傾向が強い。また、設置場所にそれぞれ電源を確保する必要もある。ルーターをあとから追加できるものがほとんどなので、まずは最小限ではじめ、必要に応じて追加していくのがいいだろう。

こんな人におすすめ:
3階建て以上の戸建てや4LDKのマンションなど広い家に住んでいる。
2階建てや3LDKなどでも、通信できない部屋がある人。

あまり向いていない人:
なによりコストを重視したい。
ワンルームなどコンパクトな家に住んでいる。

間取り別のおすすめWi-Fi

家の間取りによっても、Wi-Fiの向き不向きはある。それぞれの特性を確認したうえで、間取りにあうWi-Fiルーターを選ぶようにしよう。

家族のWi-Fi使用イメージ

・ワンルーム~1LDK:Wi-Fi 5

広さや利用人数を考えると、コストパフォーマンスに優れたWi-Fi 5で十分だろう。

・1LDK~3LDK(2階までの戸建て):Wi-Fi 5、Wi-Fi 6

木造なら問題はないと思うが、建材により電波が届きにくい場合がある。その場合はメッシュWi-Fiの利用も検討してほしい。

・4LDK〜(2階以上の戸建て):Wi-Fi 6、メッシュWi-Fi

ルーターの設置場所にもよるが、家の隅々に電波を届かせるのが難しくなってくる。メッシュWi-Fiを第1候補としてもいい。

ルーター購入時にチェックしたい2つのポイント

これまで、環境別のおすすめルーターを紹介したが、特に複数の機器を接続することを目的にWi-Fi 6ルーターを購入する際には、以下の2点も考慮したい。

・同時通信が可能なMU-MIMOだと複数端末でも快適

「MU-MIMO(Multi User Multiple-Input and Multiple-Output マルチ・ユーザー・マイモと読む)」は複数の端末と同時に通信を行える技術だ。従来の通信方法では、同時に通信できるのは1台のみだった。見かけの待ち時間を短くするためA→B→C→A→B……と、高速に切り替えながら通信しているが、通信できるのが1台なのに変わりはない。

しかし、MU-MIMOを使うと複数端末の同時通信を行える。Wi-Fi 5で同時に通信できるのは最大4台だったが、Wi-Fi 6では最大8台となり、つながる台数が多い場合にはより快適な通信が期待できる。

価格が安いルーターでは、MU-MIMOに対応していないものもある。同時に接続する機器が多い場合には、ルーターのスペックを確認し、対応しているものを選びたい。

・スムーズな通信を可能にするトライバンド対応

Wi-Fiには2.4GHzと5GHzの2種類の周波数があるが、この2つを同時に利用する「デュアルバンド」がこれまで多く利用されてきた。ここにさらに5GHzをもうひとつ追加して2.4GHz×1、5GHz×2の合計3つの周波数帯を利用するのが「トライバンド」だ。

道路の車線が2車線から3車線に増えたと考えるとイメージしやすいだろう。これにより、さらにスムーズな通信が行えるようになる。

こちらも対応しているルーターは比較的価格が高めのものが多いが、接続する端末が多い場合には対応製品を選ぶといいだろう。

環境や間取りにあわせてWi-Fiルーターを選ぼう

Wi-Fi 6やメッシュWi-Fiによって、最大通信速度や同時接続数などが進化しているが、実際にどれくらいの速度が出るかについては、たとえばルーターまでの回線の環境や契約内容、ケーブルのスペックなどによって左右される。家の間取りやライフスタイルにあったWi-Fiルーターを選ぶことで、スマホやパソコン、スマートスピーカーなどの通信機器を快適に使ってほしい。

文:山本竜也

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