2019/03/25

歴代Android OSはお菓子の名前? 最新『9.0 Pie』の便利な機能も紹介

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Android OSとは

AndroidとはGoogleが開発したスマートフォン用のOSだ。OSとはオペレーティングシステム(Operating System)のことで、いわばパソコンのWindowsやMacOSにあたるもの。スマートフォンはまさに超小型のパソコンなので、それを動かす基本ソフトが必要なのだ。

iPhoneのOSなら「iOS」が、WindowsフォンのOSなら「Windows 10 Mobile」が必要であり、Android端末には「Android」が搭載されている。

Androidロボットことドロイド君 「Android」のイメージキャラクターであるロボット型マスコット「ドロイド君」

Androidはもともと、アメリカ・カリフォルニア州にあった企業「Android Inc.」が開発を始めたもの。2005年にGoogleがこのAndroid Inc.を買収して、スマートフォン用のOSの開発を続行した。つまり、もともとの企業の名前がそのままOSの名前となっているのだ。ちなみに、Android Inc.の創業者で、後にGoogleの副社長となったアンディ・ルービンは「Androidの父」と呼ばれている。

コードネームはお菓子の名前

アメリカのT−Mobile社が発表したT-Mobile G1 アメリカのT−Mobile社が発表したT-Mobile G1(Photo by Michael Oryl

2008年に世界初のAndroid端末が登場した。アメリカのT−Mobile社が発表したT-Mobile G1(別名、HTC Dream)というスマートフォンで、台湾のHTC社が製造したもの。OSはバージョン1.5で「Cupcake」というコードネームがつけられ、以後、最新のバージョン9.0まで以下のようなお菓子の名前がアルファベット順についている。

Android OSの公開年とコードネーム一覧表

歴代のなかで、最初の大きな飛躍をもたらしたバージョンが2.1「Eclair」だ。このバージョンでGoogleマップにナビ機能が搭載され、カーナビとしてAndroidフォンを使えるようになった。

次の2.2「Froyo」ではNFC機能を搭載、おサイフケータイとして使うことができるように。そして、「OK、Google」でいろいろな操作ができるようになったバージョンが、4.4「KitKat」。

8.0「Oreo」では、マルチウィンドウが進化してピクチャーインピクチャーになり、動画を見ながら別の作業ができるようになった。このように、Androidは数多くの進化を経てきている。

Androidに統一されたUIはない

Androidの最大の特徴のひとつが、UI(ユーザーインターフェース)がスマートフォンのメーカー(ブランド)などによって異なることだ。iOSの場合はApple社のiPhoneとiPad、iPod touchだけに搭載されるので、機種によって大きく異なるということはない。しかし、Androidの場合はそれぞれのメーカーが、その機種に最適なUIを考え、いろいろな付加価値をつけることができる。

そのため、いわばAndroidの「素顔」というものは存在しないとも言える。つまり、各スマートフォンのメーカーが競って独自のAndroidを創造していることが、Androidの面白さにもなっているのだろう。

最新バージョンは9.0「Pie」。未来先取り新機能をまとめて紹介

Androidの最新バージョンは9.0「Pie」のビジュアル

さて、そんなふうに進化を続けるAndroidの最新バージョンは9.0「Pie」だ。派手な新機能はあまりないが、着実なアップデートにより、もっとも完成度の高いバージョンという評判になっている。最大の特徴は、AIの機械学習システムを積極的に用いたさまざまな機能が搭載されたことだろう。それこそがこれまでのバージョンから大きく変化したところであり、スマートフォンの未来を先取りしているとも言われている。では、その9.0の主な新機能を紹介していこう。

■使えば使うほど賢くなる「自動調整バッテリー」
新たに搭載された機能、アダプティブバッテリー(自動調整バッテリー)。アプリの使用頻度をAIが学習して、あまり重要ではないと判断されたアプリはバックグラウンドにまわすなどして、全体のバッテリー消費が少なくなるように調節してくれる。AIなので使えば使うほど、この節電機能は賢くなっていくわけだ。

■ディスプレイの明るさも学習して自動調節
AIの学習によるスマートな自動調整はディスプレイの明るさでも発揮されている。「明るさの自動調節」という機能では、センサーによって環境に合わせて明るさを自動調整するだけでなく、アプリごとにユーザーの設定を学習して、ユーザー好みの明るさに自動的に変えてくれる

Android OS 9.0の「明るさ自動調整」機能の設定画面

■ユーザーのアクションを予想するApp Actions
おそらくAIを用いた新機能のなかでもっともユニークなものは、この「App Actions(アプリアクション)」だろう。ユーザーのアプリの使い方などをAIが学習、記憶して、ユーザーの所在地やアクションなどから、ユーザーの次の動きを予測して、アプリやアクションの提案をしてくれるというもの。

たとえば、駅に近づいたらいつもGoogleマップを開いて出発時刻を確認する、あるいは毎日同じ時刻に電話をかける習慣がある、といった場合に、AIが先回りしてアプリやアクションの提案をしてくれるのだ。

さらにGoogleは、次回のアップデートで「Slice(スライス)」という新機能を搭載すると発表している。これは「App Actions」の応用版ともいえる機能で、ユーザーの所在地やアクションから、AIがユーザーにとって必要だと予測した情報を、アプリを開かなくても勝手に画面表示して教えてくれるというものだ。アップデートを楽しみに待ちたい。

■新しくなったナビゲーションシステム
外見上、もっとも変化したのは、四角ボタン(タスクメニューボタン)がなくなったこと。アプリの切り替えは画面下のバーで行い、ホーム画面はバーのタップで表示する。また、このバーのスワイプによって、アプリ切り替えナビゲーションモードやアプリ一覧画面を表示させたりといったジェスチャーによる操作が可能になっている。

また、自動回転設定をオフにしているときでも、スマホを回転させると画面の端に回転アイコンが表示され、これをタップすれば画面が回転するのでとても便利だ。

■メディア再生の機能が進化してさらに便利に
YouTubeやGoogle PlayムービーでHDR(High Dynamic Range)対応の映画を楽しめるようになったことは、ユーザーにとってうれしいかぎりだろう。同時に、HDオーディオのパフォーマンスも向上。また、動画の再生時に音量ボタンを押すと、画面右端にミュート切り替えアイコン、音量スライドバー、バイブ切り替えアイコンが表示され、音をすばやくミュートするといったことが簡単にできるようになった。

■スマホ依存を予防するDashboardとAppTimer
Googleが「Digital Wellbeing(デジタル・ウェルビーイング)」と呼ぶ機能も初めて搭載された。これはスマホの使いすぎや依存を防ぐためのもので、まず「Dashboard(ダッシュボード)」機能では、1日の使用時間やロック解除、通知の回数、アプリの使用頻度といった使用状況が表示される。また「AppTimer(アプリタイマー)」では、ユーザーがアプリごとに使用可能時間を設定して、その設定時間を超えるとグレー表示になって使用できなくなるなど、スマホの使いすぎを防いでくれるというわけだ。

そのほかにも、電源ボタン長押しで表示されるスクリーンショットメニューや、ポップアップ通知を隠すことができる新しいマナーモード、iPhoneでも使われている画像形式のHEIFへ対応したことで、iPhoneとの写真交換がよりスマートになるなど、さまざまな新機能を搭載している。また、各メーカーが個々に搭載していた「Always on Display」機能が9.0ではOSとして正式サポートされた。

Android OS 9.0で正式サポートされた「Always on Display」機能の設定画面

というように、数多くの新機能、便利機能を搭載したAndroid9.0「Pie」。もっとも完成度の高いバージョンと評価されているように、ユーザーの使い心地を考えた機能が盛り込まれている。もしアップデートがまだなら、新しいAndroidの機能を試してみてほしい。

文:太田 穣

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