2018/09/12

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2018/09/21

iOS 12『ARKit 2』の使い方って? 複数人でAR空間を共有できる新機能も

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2018年秋にAppleがリリースするiOS 12は、これまで以上に便利で役立つ機能が盛りだくさんだ。なかでも拡張現実と呼ばれる、現実の空間に仮想の物体や写真、CG、アニメーションなどを表示して動かせる「ARKit 2」は、未来感あふれる機能で今まで以上に現実とバーチャル空間の境界をなくし、お出かけやお買い物、ゲームから勉強など、幅広いシーンで活用できる。

ARKit 2アイコン

ARKitとは? 今あるARKitの利便性や役立ち場面をおさらい

ARKitはiPhoneやiPadで使えるARアプリの開発やAR機能を使えるようにするためのプラットフォームのこと。昨年秋にリリースされたiOS 11の目玉機能のひとつとして注目を集めた。

たとえばARを使ったゲームは現実空間にCGやアニメーションでキャラクターを表示したり動かしたりでき、部屋の中で野球やサッカーをプレイしたり、夜空に星座を重ねたり、あるいは自分の顔に動物のキャラクターを重ねて自然に会話ができるなど、さまざまな使い方が可能だ。

また、表示された映像を変更したり動かしたりするのも簡単で、たとえば部屋に新しいインテリアを置いてコーディネートをシミュレーションすることが可能。カメラに映った画像を認識する機能もARの特徴のひとつで、カメラで写した英語の看板に日本語の翻訳を重ねて表示するといった便利な使い方もできる。

ARのイメージ

ARKit 2で進化したポイント

iOS 12にあわせて追加されるARKit 2は、最初のバージョンから3回目のメジャーアップデートとなり、さらに便利で役立つアプリやツールが開発できる。

カメラで写した空間を正確に測る計測アプリケーションや、そこにある物体を検出したり、カメラの動きにあわせて画像を追跡したり、現実とバーチャルを融合させたアプリやツールを開発するのに必要なさまざまな機能が統合されていて、新しいアイデアを実現できる。以下に、ARKitから進化した代表的な3つの特徴を紹介する。

①アプリを中止した後もAR体験がそのまま継続できる
ゲームやインテリアのシミュレーションなどを途中でいったん終了しても、あとで再開できるアプリケーションを開発できるようになった。たとえば、サッカーのゲームアプリをしている途中で中断しても、その後に同じ状態から再開することができる。

またインテリアのコーディネートアプリなどは中断と再開が簡単にできるのでじっくり時間をかけて取り組めるし、パズルなど時間がかかるゲームアプリでも、途中で中断してもあとで続きから開始できたりするのだ。

②共有可能なAR体験
これまでARは、バーチャルな画像やアニメを実際の空間の中に違和感やズレがないように見せるため、特定の角度や位置から見なければならなかった。だがARKit 2では、複数のユーザーがそれぞれのiOSデバイスでARコンテンツを同時に表示したり、マルチプレイヤーゲームを楽しめる

ARKit 2 共有可能なAR体験

たとえば同じARゲームを複数のユーザーで一緒にプレイしたり、ひとつの部屋を友達と一緒にレイアウトしたり、またそれらの様子をプレイヤー以外が見ることも可能で、より多くの人たちと一緒にAR体験が共有できるのだ。

ARKit 2 共有可能なAR体験

今後は、バーチャル美術館の展示をみんなで一緒に楽しんだり、プロのアドバイスを受けながら服のフィッティングをしたりもできる。

③オブジェクトの検出とトラッキング
ARKit 2ではポスターやアート、看板などの2D画像だけでなく、おもちゃや彫刻といった3Dのモノも検出可能なフルトラッキング機能を追加。つまり、壁に貼られている、机に置かれているなど、平面かつ静止している状態のもの以外に、製品の箱や雑誌の表紙など、立体的なもの、動くものが対象であってもAR体験を組み込める

この機能を応用した専用のメジャー(計測)アプリも標準搭載されており、現実世界のモノのサイズを、カメラを通してすばやく計測できる。たとえば以下の画像は、スーツケースをカメラに写し、長さ、高さ、奥行きを計測したもの。これを使えば、たとえば家具やインテリアなどを購入する前にサイズを確認できるのだ。

立体的なスーツケースの長さや高さを計測

ARKit 2で新たに実現されるAR体験とはどんなもの?

ARKit 2の機能を取り入れたアプリやWEBサイトもすでに登場している。いずれも空間認識というARの得意技をいかしており、直感的に使えるのでとても便利だ。

■「Wowma!  インテリアAR体験特集」

購入したい家具やインテリア、雑貨などを自分の部屋にARでレイアウトしてシミュレーションできる、Wowma!の体験コーナー。インテリアなどを購入する場合、通常なら事前に部屋のサイズを測って配置できるか調べておく必要がある。

「Wowma!  インテリアAR体験特集」なら、特設サイトから購入したいインテリアの3Dオブジェクトを選んだあと、サイズを確認するボタンをタップすると、カメラで映した部屋の中に、選択したインテリアが実寸大で出現し、いろいろな角度に配置して部屋に合うかを確認できるのだ。しかもコーディネートしたデータをほかの人と共有することもできる。

モデルルームではなく、実際の自分の部屋でコーディネートを確かめられるうえに、サイズや色、たとえばソファの場合、肘置きがあるかないかといったデザインの違いを比較したりできるので、購入後のお部屋をイメージしながら買い物を進められる。ARKit 2の計測機能でお部屋のサイズをしっかり認識してくれるので、より安心だ。

「Wowma! インテリアAR体験特集」

■「auナビウォーク」

auとナビタイムが連携して開発しているナビゲーションアプリがARKit 2でさらに便利で使いやすくなった。

行きたいところまでの交通手段や所要時間を検索する経路検索は、出発地と到着地の両方を正しく入力する必要がある。だが、駅名によっては同じ名前で地域が異なるところがあったり、○○丁目というようにややこしいところも少なくない。急いで経路を探したい時に限って何度も入力し直す手間がかかり、結構面倒だ。

ARKit 2で進化した「auナビウォーク」は、駅の看板をカメラに映すだけで駅名を読み取ることができ、路線や行き先、さらに時刻表を簡単に表示。テキストを入力する必要がないので、初めての場所や難読地名で変換が難しいところでも迷わずスムーズに検索できる。アプリを立ち上げる必要がなく、路線や行き先、時刻表もワンタップで表示できるのが嬉しい。

auナビウォーク

※iPadは非対応です。

ARKit 2で革新的なアプリの続々登場に期待

ARそのものはiPhone以外のスマホやウェアラブルグラス、カーナビゲーションなどでも使えるが、iOS12のARKit2はアプリ開発のしやすさで、ARならではの面白いアプリがどんどん登場することが期待できる。また、iOSアプリを開発するSwiftを使えば、未経験者でもARアプリづくりにチャレンジできるので、ARKit 2を使った革新的なアプリの登場や、思いもしなかった構想が展開されていくことが楽しみだ。

文:野々下裕子

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