2018/05/09

まるで本物! 見た目も動きもオオコウモリそっくりなバイオニック・ドローンがすごい

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空を飛ぶ虫や鳥をモデルにしたドローンはこれまでにもあったが、生体工学と呼ばれるバイオニック技術の進化により、本物の生物にもっと近い、まるで本物と同じような動きを再現できるドローンが登場している。

オートメーションテクノロジー企業のフエスト社では、動物の生態を精密に解明するBionic Learning Net-workという名前の研究を長年続けている。ほ乳類や魚、虫など、さまざまな生き物の動き方や生活する様子を研究し、その研究成果を元にマシンラーニングと独自のアルゴリズムを用いてそれぞれの生き物が持っている特徴をそのまま再現できるバイオニック・ロボットの開発を行っているのだ。

なかでもユニークなのが、オオコウモリそっくりな「BionicFlyingFox」。

コウモリそっくりな「BionicFlyingFox」

見た目は真っ白なコウモリそっくりな姿をしていて、空を飛び回るのはもちろん、本物と同じように天井から逆さにぶら下がることまでできる。体長は87cm、折り畳まれた翼を拡げるとその3倍近い228cmの大きさがあり、それを羽ばたかせることで空を飛ぶ。この大きさにもかかわらず重さは580gとかなり軽く、ボディには最先端のエレクトロニクス技術が搭載されている。それによって、空気力学的に最適な飛行モデルを再現できるというわけだ。

特に翼の部分が工夫されており、面積を大きくしながらも翼にかかる負荷を抑えられるよう、弾力性のある膜で覆われた蜂の巣のようなハニカム構造の生地が使われていて、もし羽ばたいている時に亀裂ができるなどの多少のダメージがあっても飛び続けられる。翼を拡げたり、羽ばたかせたりする動きを自在に制御ができ、飛び立つ時にコマンドを入力するだけで、あとはコントローラなどを使わずに半自動で飛ぶことができる。

左:「BionicFlyingFox」右:本物のコウモリ 左:「BionicFlyingFox」右:本物のコウモリ

さらに本体の脚と翼の先端に取り付けられた4つのアクティブな赤外線マーカによって、地上から動きを追跡し、飛んでいる映像をコンピュータで解析することでより最適な飛び方が学習できる。つまり、飛べば飛ぶほど本物に近い自然な動きを学習するよう進化するというわけだ。

「BionicFlyingFox」の構造

フエスト社ではほかにもバイオニック技術を活かし、クモやトンボ、クラゲなどさまざまなバイオニック・ロボットを開発している。現時点では一般販売は行っていないが、パートナー企業にOEMで製品開発技術を提供しているので、そう遠くないうちにエンターティンメント施設や博物館などの施設で目にするようになるかもしれない。

さまざまな動物を模したバイオニック・ロボット

文:野々下裕子

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