2018/03/12

花粉症の人に朗報? 部屋を浮遊して花粉やPM2.5を吸い込む『空気清浄ドローン』現る

くしゃみ、鼻のムズムズ、目のかゆみ。春先は花粉症に悩む人が多いシーズンだ。マスクやメガネ、服薬などさまざまな対策方法があるが、今回紹介するのは部屋の中を浮遊して、花粉やホコリをきれいにしてしまう空気清浄ドローンだ。

日本のataraniaが開発中の「Flying Magic Cleaner」は、ドローンと空気清浄機を組み合わせた新しい家電だ。ルンバなどの自動掃除機と同じように、留守中に自動で一定時間部屋の中を飛び回って空気をきれいにしてくれる。数年前から開発を始めていて、今年1月に開催されたCESではプロトタイプ機を実際に飛ばすデモも公開された。

ハウスダスト、花粉、PM2.5も飛びながら吸着!

空気をきれいにする仕組みだが、ドローンが飛ぶ時に空気を巻き込むのを利用し、プロペラを囲むように取り付けられたフィルターで細かいチリを吸着するようになっている。開発されたフィルターはハウスダストや花粉はもとより、PM2.5よりもはるかに小さなちりやほこりをキャッチする独自技術が使われている。部屋を飛び回ることで、かえって部屋の中がほこりまみれになるのではないかというのが気になるが、わざと吹き飛ばしてキャッチするようにしているのだという。

CESで展示されていた開発中のプロトタイプ

ataraniaは空気清浄機をはじめ空気に関するさまざまな技術を開発している日本のクリエイティブテクノロジー株式会社のブランド。これまで業務用に開発してきた技術を一般向けにリ・デザインしている。

「Flying Magic Cleaner」のイメージデザイン

近年、ディーゼル車や工場の煙の影響で空気汚染の被害が深刻化しているヨーロッパでの空気清浄機への関心は高く、こちらの製品化も期待されているようだ。課題は部屋の中を飛び回るためのドローンの小型化と衝突防止機能で、そうした技術で協力してくれるパートナーを探しているという。

願わくば掃除機と組み合わせて、階段や家具の上や下など、あらゆるところを空気もきれいにしながら掃除してくれる、そんな掃除機も登場してほしいものだ。

文:野々下裕子