2015/09/09

米航空会社でWi-Fiサービス競争勃発?

画像提供:United Airline

今や生活の中で欠かせないものとなっているモバイルデバイスを、飛行機の中でも使いたいと思うのは当然の流れといえるだろう。アメリカの航空会社では、早くから有料による機内Wi-Fiサービスを提供してきたが、ただつながるだけでなく、高速で快適なコンテンツを提供する方向に力を入れている。

背景には、飛行機から地上の基地局を接続するATG(Air-to-Ground)接続と呼ばれる技術の進化がある。成層圏を時速約885kmの高速で移動する飛行機と確実に信号を届けられる規格が開発され、最新のATG-4という規格では、飛行機の機体に4つのアンテナを取り付け、衛星と地上の基地局の両方から安定した高速回線を提供することができる。

アメリカの多くの航空会社の機内Wi-Fiサービスを提供するGogoが開発を進めており、アメリカとカナダに225以上の基地局を運営。料金は1時間5ドル、1日16ドル、1カ月59ドル95セントからで、月間パスは同じサービスを提供する他の航空会社でも利用できる。

一方で、独自の機内Wi-Fi規格を導入しているのがユナイテッド航空だ。すでに一部の機体で開始している「United Wi-Fi」は、100を超える映画やテレビプログラムが無料で利用でき、コンテンツは各国語にも対応している。あわせて、座席にはモバイル端末用の電源が完備され、移動中の充電量を気にすることもない。「eXConnect」と呼ばれるシステムが採用されているが、開発しているのはパナソニックの社内カンパニーであるパナソニックアビオニクスコーポレーションで、Ku帯と呼ばれる12〜18GHzの周波数帯域を利用し、機内に数台のルーター兼アクセスポイントを搭載し、全体で50Mbpsの通信速度が出るという。

United Wi-Fi アプリキャプチャ画面

ユナイテッド航空では600以上の機体でサービスを提供するとしており、同システムはほかにも、JALやANA、スカイマーク、バージン・アトランティックなどで採用されている。

アメリカの空港ではモバイル関連ツールを販売している自動販売機が数多く見られる(撮影・野々下裕子)

いずれにしても、機内でインターネットを利用する機会は増えており、そのせいか空港ゲート内にモバイル端末や周辺機器を販売するショップや自動販売機が多く設置されている。また、搭乗口近くに電源と無料Wi-Fi、テーブルをセットで提供するスペースや店も増えており、直前までパソコンやモバイルを利用する乗客も少なくない。

機内のネット環境が快適になるのはいいけれど、移動中も仕事のメールを確認できてしまうので、ゆっくり休めなくなるというのは少し残念かもしれない。

文:野々下裕子

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