2017/12/12

最新! ソニー、BOSEなどオススメBluetoothイヤホン4機種をレビュー

iPhone 7以降、標準ミニタイプのイヤホン端子が廃止となり、Bluetooth接続タイプのワイヤレスタイプのイヤホンに注目が集まっている。

コンピューターアクセサリーのメーカーが先鞭を付けたジャンルだが、「満を持した」かたちで実績のある名門オーディオメーカーが次々とBluetoothワイヤレスイヤフォンを発表。「さすが!」と評される高品質な製品をリリースしている。今回はそうした名門メーカーが提供する最新の4機種をレビューしてみたいと思います!

ミュージシャン御用達のSHUREから、超人気モデルがワイヤレス化
SHURE SE215 WIRELESS

SHUREは90年以上の歴史を持つアメリカの音響メーカー。ライブステージ用のモニターシステムの技術を生かしたイヤホンは、その音質の確かさでプロの音楽家たちから高い評価を受けている。音楽好きなら、ミュージシャンのライブ映像で耳の中にイヤホンを装着している映像を見かけることがあるだろう。

『SE215 WIRELESS高遮音性イヤホン』は、同社の超大人気イヤホンSE215をワイヤレス化したモデル。イヤホンボディとイヤーパッドはワイヤードのSE215と同じもので、ケーブル部分はMMCXコネクター(同社のイヤホンとケーブルの接続に使われる端子)搭載のワイヤレスケーブル「RMCE-BT1」になっている。

ふたつの機器とのペアリングができるマルチポイントの接続に対応しているので、たとえばスマホで音楽を聴きながら帰宅して、今度は自宅のコンピューターから音楽を聴こうとする場合も、Bluetoothをつなぎ直す必要がないのが便利だ。1回の充電で最大8時間の連続使用が可能なので、ヘビーな音楽好きが外出する場合も安心だろう。

遮音性の高さに定評あるSE215のイヤパッドは装着感も良好。もともと高い遮音効果があるが、インイヤータイプのイヤホンは、正しく装着しないとポテンシャルを享受できない。一度こちらのビデオで、正確に装着できているか、確認してみることをお勧めする。

音質的にはSHUREらしく余計な脚色がなく、原音に近いフラットな傾向。クラブミュージックの低域は十分に感じられるが、誇張感がなく、締まった印象だ。また、ジャズのボーカルものなどダイナミックレンジが広い音楽も、余裕を持って再生してくれた。オールジャンルで良い音を楽しみたい人に、広く薦められるイヤホンだ。

商品名/SE215 WIRELESS高遮音性イヤホン
メーカー/SHURE
価格/オープンプライス(市場予想価格:¥19,850円前後<税込>)

環境に合わせて音を自動的に最適化。“どんな環境でも音楽を楽しみたい!”人に
BOSE SoundSport Free wireless‎ headphones

独自の音響理論で長くオーディオ界の人気メーカーとして君臨しているBOSE。スピーカーに加え、ヘッドホンでも独自のノイズキャンセリング技術を備えたQuietComfortシリーズで高い評価を得ている。

『SoundSport Free wireless‎ headphones』はそのBOSEが送り出し、話題となっているのが、左右をつなぐケーブルがない完全独立型のヘッドホン本体を収めるケースは充電器も兼ねており、1回の充電で5時間の連続使用が可能。どのくらい充電が残っているかひと目で確認できる充電インジケーターも備えている。

充電器の機能も兼ねるケース

見た目はやや大ぶりな印象を受けるが、重量は左右あわせて18gと軽く、装着は快適。「Sport」の名がついているように、シリコン製の『StayHear+ Sportチップ』が本体を耳にしっかりとホールドしてくれるので、SoundSport Freeを付けたままジョギングやワークアウトも可能だ。IPX4防滴仕様で、汗をかいても問題ない。

BOSE Connect』という専用のアプリにより、ペアリングや接続も容易だ。万が一ヘッドホンを紛失した場合も、なんとこのアプリから位置を検出できる。黒、ブルーに加えて新色オレンジも追加されるなどファッション性も高い。

アプリからイヤホンの位置情報を検出可能

SoundSport Freeはノイズキャンセリング機能は備えていないものの、イヤーパッド自体の密閉性が高いため、外出時でもさほど外の音は気にならない。また、完全独立型なので当たり前だが、コードが洋服とこすれて発するタッチノイズがないのは、ノイズキャンセリング以上に快適に感じた。

また、音量によって聴こえ方を自動的に最適化するEQ(イコライザー)がかなり優秀だ。たとえば電車のなかで音量を絞ると低音が聞こえにくくなり、音のバランスが悪くなる。そんなときでもSoundSport Freeでは自動的に最適化。“どんな環境でも音楽を楽しみたい!”という欲張りな方は、このイヤホンを選ぶといいだろう。

商品名/SoundSport Free wireless‎ headphones
メーカー/BOSE
価格/29,160円(税込)

音楽好きが絶賛する「広がりのある高音質」はスマホでの視聴にも最適
SENNHEISER MOMENTUM Free

ゼンハイザーはドイツ・ヴェーデマルクを本拠地とする音響機材メーカー。ヘッドホンとマイクが特に有名で、世界の音楽・映画などの制作現場でも活躍している。

同社のイヤホンのプレミアム・ライン“MOMENTUM”初の左右一体型ワイヤレスイヤホンとして登場したのが、『SENNHEISER MOMENTUM Free』だ。遅延が少なく、スマホで動画を視聴する際に最適だ。

特殊加工を施したステンレススチール製のケーブルはいかにも剛性が高そうだが、本体重量は約17gとなり、装着感も非常に軽い。また1回の充電で約6時間の使用が可能だ。

音質は、良い意味で“イヤホンらしくない”印象。筆者は普段、同社のヘッドホンHD600を使用しているが、それと同じく圧迫感のない自然な音響を感じられる。音の解像度も高く、同録のジャズなどは現場の空気感も伝わってくるようで、落ち着いて良い音を楽しみたい方にお薦め。革製のキャリングケースも高級感があり、所有するよろこびを感じさせてくれるだろう。

商品名/MOMENTUM Free
メーカー/SENNHEISER
価格/オープンプライス(市場予想価格:25,920円前後<税込>)

快適機能てんこ盛り! ソニー最先端モデルはスポーツしながら音楽を楽しみたい人にも
SONY WF-1000X

ソニーは家電のイメージが強いかもしれないが、マイクのC-800GやヘッドホンMDR-900STなど、プロフェッショナルな音の現場で定番とされているプロダクトも数多くリリースしてきている。

『ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセットWF-1000X』は完全独立型のノイズキャンセリング機能付きヘッドホン。ケースはバッテリーを内蔵しており、ヘッドホン本体とケースをフルに充電して出かければ、最長9時間の使用が可能だ。

スマホやコンピューターとの接続はBluetoothのほか、専用の『Headphones Connect』アプリからも可能だ。面白いのは、歩いている・走っている・乗り物に乗っている、など使用者の状態を検知し、それによってノイズキャンセリングや外音の取り込みを自動的に調節してくれるところ。外出時にノイズキャンセリングのヘッドホンで音楽を聴いていると、周囲の様子がわからずに危険な場合もあるが、WF-1000Xはそこを自動的に調節してくれるのだ。

使用者の行動状況を検知しサウンドをコントロール

音質は周波数帯域バランスが良く、フラット。アプリからはイコライザーのプリセットを選択すると音の表情は大きく変わるが、音像が崩れることはない。またノイズキャンセリングをオンにするとボーカルがクッキリとして、気持ち良く聴き通すことができた。またイヤーパッドが完全独立式かつ小型軽量なので、ジョギングなど体を動かしながら音楽を楽しみたい人にも向いている。

商品名/ワイヤレスノイズキャンセリングステレオヘッドセットWF-1000X
メーカー/ソニー
価格/オープンプライス(ソニーストア価格:24,880円<税別>)

ひと昔前のイヤホンには、低域を無理に持ち上げることでキャラクター付けをした製品も少なくなかったが、今回試聴した4機種はいずれも周波数帯域のつながりが良く、音の解像度も高い。脚色を加えなくとも十分満足できるサウンドに仕上げられており、大きく進化していると感じた。

形式や装着感によって好みはあるだろうが、「音」を「楽しんで」こそ「音楽」。どの機種を選択してもワンランク上のリスニング体験ができることをお約束しよう。

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文:白石裕一朗