新しいiPhoneやiPadを購入してApple IDの入力を要求されたとき、どのパスワードを使っていたのか忘れてしまったことはないだろうか。
Apple IDとは、App Store、iCloud、iMessage、FaceTimeなどさまざまなAppleサービスを使用する際に使用するアカウントで、以下のようなサービスに共通して使用する。

Touch IDやFace IDがApple IDのパスワード入力の代わりとなってからアプリのインストールなどがぐっと楽になったが、久しくパスワードを入力していないと忘れてしまうこともあるだろう。
また昨今のインターネットネットセキュリティに対する意識の高まりから、「以前から使っていたシンプルなパスワードを、より複雑なものに変えたい」「使用しているアカウントごとにパスワードを変えたい」と考えている人もいるだろう。
今回は、PCからセットアップしたりAppleストアに問い合わせることなくiPhoneだけで完結するApple IDのパスワードの変更方法をおさらいしていく。
※iPhone X(バージョンはiOS 11.2.6)を使用しています
パスワードを忘れてしまった場合はどうしたらいいの?
パスワードを忘れてしまった、または記憶していたはずのApple IDパスワードを入力してもサインインできない場合、現在のパスワードを一度リセットして、新しいパスワードでサインインし直す必要がある。その際、Apple IDに2ファクタ認証(Apple IDの認証を二重化することでセキュリティを強化し、たとえパスワードが他人に漏れても、本人以外はアカウントにアクセスできないようにする認証方式)がかかっているかどうかでリセット方法が変わってくる。
自分が2ファクタ認証を使っているかどうかは、[設定]>[自分の名前]>[パスワードとセキュリティ]で2ファクタ認証のオン/オフが確認できる。

パスワードのリセットにはApple ID(メールアドレス)が必須だが、IDも忘れてしまったという人は、こちらの記事で確認してほしい。
2ファクタ認証がかかっていない場合のリセット手順
2ファクタ認証をオフにしている場合は、パスワードのリセットを「メールを受け取る」か「セキュリティ質問に答える」の2つの方法から選択できる。
①まずはiPhoneでSafariなどのブラウザで直接「Apple ID」と検索してApple ID サポートページにアクセスする。トップページからApple IDのアカウント管理ページにアクセスし、[Apple IDまたはパスワードをお忘れですか?]という項目をタップする。

②Apple IDと画像内の文字を入力し、[続ける]をタップ。

③[パスワードをリセットする]オプションを選択して、[続ける]をタップすると、[メールを受け取る]か[セキュリティ質問に答える]の2つの選択肢が表示される。

■メールが受信できる場合は[メールを受け取る]を選択
(1)Apple IDのメールアドレスが受信できるメールアドレスの場合はこの方法でリセットが可能だ。「メールを受け取る」オプションを選択し[続ける]をタップすると、Apple IDとして登録しているメールアドレスにパスワードリセットのメールが届くので、本文内にある[今すぐパスワードをリセット]のリンクをクリックする。

(2)新しいパスワードを入力する画面で、新規パスワードを確認欄含め入力し、[パスワードをリセット]をクリックする。

(3)[パスワード変更済み]という表示が出れば、リセットは完了。
■メールを受信できない場合は[セキュリティ質問に答える]を選択
(1)メールを受信できない場合はこの方法でリセットするといいだろう。[セキュリティ質問に答える]オプションを選択し[続ける]をタップすると、Apple ID作成時に自分自身で決めたセキュリティ質問が表示されるので、回答を入力し、[続ける]をタップする。

(2)新しいパスワードを入力する画面で、新規パスワードを確認欄含め入力し、[パスワードをリセット]をタップする。

(3)[パスワード変更済み]という表示が出れば、リセットは完了。
2ファクタ認証がかかっているときのリセット手順
2ファクタ認証をオンにしている場合は、パスワードのリセットを「他のデバイスから変更」か「信頼できる電話番号を使用」の2つの方法で行うことができる。
①iPhoneでSafariなどのブラウザで「Apple ID」と検索してApple ID サポートページにアクセスする。トップページからApple IDのアカウント管理ページにアクセスし、[Apple IDまたはパスワードをお忘れですか?]という項目をタップする。

②Apple IDと画像内の文字を入力し、[続ける]をタップ。

③電話番号確認画面に切り替わるので、電話番号を入力し、[続ける]をタップすると、ふたつの選択肢が表示される。

■iPadやMacBookなど“信頼できる”デバイスがある場合は[他のデバイスから変更する]を選択
(1)iPadやMacBookなどを新調した際、接続しようとすると、そのデバイスを信頼するかどうか確認する警告が表示されたことがあるだろう。そこで“信頼”したほかのデバイスに、[パスワードをリセット]というポップアップが表示されるので、[許可する]をタップ。

(2)iPhoneのパスコード入力画面が表示されるので、入力する。

(3)新しいパスワードを入力する画面で、新規パスワードを確認欄含め入力し、[次へ]をクリックする。

(4)[パスワード変更済み]という表示が出れば、リセットは完了。
■“信頼できる”デバイスがない場合は[信頼できる電話番号を使用]を選択
(1)iPadやMacBook、ほかのiPhoneなど、“信頼できる”ほかのデバイスがない場合、こちらの方法を選択するといいだろう。iPhoneに「Webからパスワードをリセットするには、アカウントを復旧する必要があります」と表示される。
アカウントの復旧には数週間の時間がかかる可能性があるため、最終手段として考えておいた方がいいかもしれない。[復旧を開始]をタップすると、再度[復旧をリクエストしますか?]と表示され、復旧に時間がかかる旨が告げられる。確認のうえ、[復旧をリクエストする]をタップ。

(2)SMSで確認コードが送られてくる。入力すると、Apple IDアカウントで使用しているクレジットカードの確認画面に移る。

(3)クレジットカードの番号を入力すると、アカウントの復旧が開始される。なお、ほかの端末で同じApple IDでサインインされている場合は、自動的にアカウント復旧は停止される。
なおAppleでは“パスワードの条件”として、
-
・8文字以上
・英大文字と英小文字を含む
・数字を含む
・同じ文字の連続3文字は使用不可
・過去1年間で利用したパスワードは利用不可
・推測されやすいパスワードは利用不可
ということを必須としている。これにピリオドなども混じえて、より強力なパスワードにしておこう。
パスワードは覚えていて、新しいパスワードに変更したい場合
現在のApple IDのパスワードは覚えているが、冒頭で述べたようにセキュリティの理由から変更したいという場合、手順はシンプルだ。
①[設定]>[ユーザー名]>[パスワードとセキュリティ]の順にタップ

②[パスワードの変更]をタップ

③iPhoneのパスコードを求められるので入力する

④パスワード変更画面に切り替わるので、新しいパスワードを入力する

これでパスワードの変更は完了だ。念のため変更したパスワードでログインできるかどうか、Apple ID サポートページにログインしてみよう。iPhoneでSafariなどのブラウザで「Apple ID」と検索してApple ID サポートページにアクセスし、トップページからApple IDのアカウント管理ページにジャンプ。

2ファクタ認証を設定している場合は、まずサインインが要求されたことを伝えるポップアップ表示が出る。
[許可する]をタップすると、確認コードが表示されるので、そのコードを入力してログインしよう。ちなみに事前にサインアウトしている場合は、ポップアップ表示ではなくSMSで確認コードが通知されるので、そのコードを入力してログインする。

2ファクタ認証を設定していない場合は、「十代の頃の親友の名前は?」などApple ID作成時に設定した質問が表示されるので、答えを入力してログインする。

強固なパスワードに変更して、安全で快適にAppleサービスを使おう
パスワードを忘れてAppleのサービスを使えない状況にはついイライラしてしまいがちだが、落ち着いて作業すればiPhoneからでもさほどの手間ではないし、一度設定してしまえばすべてのサービスをスムーズに利用できる。逆にパスワードを強固にする機会だと思って、取り組んでみてはいかがだろう。
文:TIME & SPACE編集部
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