TS 文化部

2017/09/04

「人妻幸子。」って誰? 子持ちママで社長で大学生な彼女に直撃

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いまどきのネットを騒がせている女性たちを紹介する「ネット系女子!」。24回目は人妻幸子。さん。

一児の母であり、自身が企業した会社の社長でもあり、法律を学ぶ大学生でもあるという、3足のわらじを履くパワフルな女性。2014年12月に登録したTwitterでは歯に衣着せぬエッジの効いたツイートと、「人妻」と冠されたアカウント名とで話題を集め、約1年で2万人近くのフォロワーを獲得。昨年9月に開催された鈴木奈々などが所属するツインプラネット主催「ネクストブレイクオーディション」では、応募者総数6,831名のなかからセルフプロデュース力やSNSを使いこなす行動力が高く評価され、グランプリを受賞。4足目のわらじとして、芸能界デビューまで果たしてしまいました

「働くママの等身大アイコン」として、TVはネットなど、さまざまなメディアで女性の結婚・育児・仕事などの課題に対してコメントを発信し、働く女性を中心に多方面から注目を集めています。

そんな人妻幸子。さん、一体どんな人なんでしょう? 気になりすぎるので会ってきました。

中の人は「おじさん」と疑われたことも

――「人妻幸子。」という名前の由来を教えてください。

「もともとTwitterは、本名でもある『幸子』で100〜200人くらいのフォロワーがいる個人アカウントでつぶやいていましたんです。ある日、ツイッターの拡散力を利用して仕事につなげているようなアカウントの存在を知って、Twitterってこういう使い方もできるんだって気づいて。

その時はもう会社を経営していたので、PRとして使ってみることにしたんです。それでまずは自分が影響力のある人物になろうと思って、とりあえずフォロワーを1万人に増やそうと考えました。その時、名前が『幸子』だけだと弱いので、『人妻』と『。』をつけて今の名前にしました

――確かに「人妻」はインパクトがあります。

「妄想が働くワードですよね。ちょっといやらしいというか(笑)」

――ちなみに、実際に「人妻」なんですよね?

「はい。今の主人とは大学生のときに結婚して、息子もいます。主人は11歳年上で、『僕は君みたいに若くはない。付き合いを無駄にしている時間はないんだよ。結婚する気がないなら別れてくれ』って言われたので、じゃあ結婚しましょうか、という感じで(笑)」

――会社の事業としてはどんなことを?

「社名は公表していませんが、アクセサリーの卸業やネット販売などが中心です。中学生のときにお小遣い稼ぎで古着をオークションサイトで販売し始めて、それからいろんな商材を試していくうちにアクセサリーも扱うようになって。売上も徐々に増えていったので、法人化しました」

――人妻幸子。さんといえば、エッジの効いた面白ツイートが特徴ですよね。

フォロワーを増やそうと思っていた時期は、Twitterでウケやすい内容を分析して、あるあるネタとか、尖ったネタツイートを意識して呟いていました。でもそうすると個人的なツイートができなくて、自分の本性が外に見えなくなっちゃうんですよね。しかも最初は顔出していなかったので、『本当は人妻じゃなくておじさんなんじゃないか』とかネットで言われたりしていました(笑)」

こうしたエッジが効いたツイートが話題になり、男女問わずフォロワーが増えていった

――途中からTwitterに自身の写真を載せるようになりましたよね。

「はい。『おじさんだろ』と言われすぎて、この流れはマズいと思ったんです。ちゃんと女性が呟いていますよ、と(笑)。

もともと自撮りするタイプではありませんでしたが、でもTwitterでは、女の子が自撮りを載せるとフォロワーが増えるんですよね。そのために載せてみようという考えもありました」

戦略的にフォロワーを増やしていった

――名前も顔出しも、フォロワーを増やすための戦略である、と。

「そうですね」

――では、オーディションを受けたのもそのため?

「オーディションを受けた際の自己PRでも言ったんですけど、女性の結婚、出産や子育て、そして仕事などのワーク・ライフ・バランスが問題となっている世の中で、私だから発信できることがあるはず、と思ったのは事実です。ただ、芸能界で人脈をつくっておけば、いずれ自分の会社のためになにかしらメリットはあるだろうとも考えています」

――商魂たくましいですね。

「そうでしょうか。でも、小さい頃からその気配はあったかもしれませんね。私が小学生のとき、家で『幸子ショップ』というお店を開いて、3つ下の弟に消しゴムとかメモ帳とかペンとか売りつけたり。しかもお年玉をもらったあととか、ちょうどお金のあるタイミングを狙ってました(笑)」

「社名や本名はいずれ公開する予定です」と語る人妻幸子。さん。「ただ、デリケートな業界でもあるので炎上や無用なクレームは避けたい。タイミングを見計らっているところです」

3足のわらじは、自分のペースでこなす

――名前も顔出しも、フォロワーを増やすための戦略である、と。

仕事して、家事して、勉強して、子どものお迎えに行って、ご飯つくって・・・・・・。そうすると、あっという間に深夜になります。すべてを完璧にこなすというのはかなり厳しいと思っているので、自分のペースでやってます」

――大学に通い続ける理由は?

「せっかくお金を払って入学したのに、卒業しないなんてもったいないじゃないですか。それに、大卒じゃないと取れない資格やできないこともたくさんありますよね。自分の選択肢を狭めないためにも、『大卒』という肩書きはあった方がいいと思っていて。

でもそれを自分の子どもに言い聞かせるときに、私自身が大学を卒業していなかったら説得力に欠けると思うんです。だから、どれだけ時間がかかっても大学は卒業しようと思っています」

――卒業はできそうですか?

「はい。最近は少しずつ大学に通えるようになってきたので、計算上は再来年には卒業できる予定です」

――仕事や家庭のストレスが発散できるようなアプリがあれば教えてください。

「たまにランニングをしているので、『Nike+ Run Club』を使ってます。信号待ちのときにちゃんと秒数を止めてくれるので便利ですよ。あと、以前ストレスが究極に溜まったときは、『太鼓の達人プラス』でX JAPANの『紅』を叩きまくってました(笑)」

人妻幸子。さんのスマホホーム画面

「将来は隠居したいんです」

――今はフォロワーも増えましたし、ひとまず目標は達した状態でしょうか。

「そうですね。実は、フォロワーが1万人を超えたあたりからツイートを穏やかな内容になるようシフトしています。いずれ社名や詳細な事業内容を公表するときのことを考えると、以前のように尖ったツイートを続けるメリットはないなって」

「しばらくツイートしないとどんな内容を呟いていいかわからなくなるので、友達に事前にツイートをチェックしてもらうこともあります」

――落ち着いている時期なんですね。これからの目標は?

「隠居したいです(笑)」

――隠居、ですか?

「そうです。私、実は今の大学の受験費用や入学費は全額自己負担だったんですよ。母親がちょっと破天荒な人で、大学受験に対して『行かなくてもいいと思うけど、行きたいなら行けば?』みたいなスタンスだったんですね。だから、バイトをしたりネットオークションをしたりしてお金を貯める必要があったんです。

でもそこで思ったんですけど、時給いくらで働くっていうことは、時間を売っているわけですよね。今の自分にとっていちばん必要なのは勉強する時間なのに、もったいないなって。

でも、働き方を工夫して効率的にしていけば、自分が実際に稼働する時間をゼロにできるかもしれない。家族と過ごす時間や、自分のやりたいことができる時間を増やせるかもしれないんです。そんな暮らし方があってもいいんじゃないかなって、私は思うんです。だから最終的な目標として、働かなくても収入が入るような隠居生活をしたいな、ということです(笑)

――仕事の効率をよくして、労働に費やしている時間を生活のために使いたい、と。

「はい。できれば30代から隠居に向けて、徐々に働く時間を減らしていきたくて。20代はその基盤をつくる時期だと思っているので、今はたくさん働いて会社を成長させたいです。そのために今、仕事やTwitterを頑張っている感じですね」

会う前はツイート内容のようにクールな方なのかと若干緊張していましたが、お話してみたら大きな目が印象的で、とても明るく、そして芯のしっかりした女性でした。3足のわらじを履いて頑張っているからとか、ツイートが面白いからとか、ひと言では推し量れない魅力が溢れています。まだまだナゾの多い彼女ですが、これからもさまざまな場面で活躍してくれるに違いありません。

文:服部桃子(アート・サプライ)
撮影:有坂政晴(STUH)

人妻幸子。(ひとづま・さちこ)

ツインプラネットエンターテインメント主催第1回「NEXT/BREAK AUDITION」にて、応募総数 6,891名のなかから“初代グランプリ” に選出。ママ、社長、大学生の3足のわらじを履く24歳。大学在学中に結婚・出産を経験。現在は育児の傍ら大学で法律を学び、自ら起業した商社の社長を務める。4歳の息子と、ひと回りうえの夫と暮らしている。情報発信力を高めるために敢えて「人妻幸子。」というハンドルネームを自ら考え、Twitterを始めて約1年でフォロワーを18,000人(現在32,000人)にまで増やすことに成功。今後は日本が抱える女性の「結婚・育児・仕事」などの課題について、世のママたちの等身大アイコンとして芸能界から発信していく。

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