2016/10/28

【紳士のSNS講座】第13回 渋谷のハロウィンを見物に行きながら、なぜか上からお自慢する

この何年か、日本にも「ハロウィン」がやってくるようになりました。

なんだったら夏休み終わりぐらいから来てます。飲み会的なイベントと親和性が高いから、10月半ばごろから町にチラホラそれっぽい人々も見かけるし。で、いよいよ本番の10月31日がやってきます。そして本場(?)の渋谷スクランブル交差点に民族大移動! 当日は「渋谷なう」「ハロウィンなう」「仮装なう」の嵐でしょう。

乗っかりましょう。

でも「渋谷なう」はちょっと恥ずかしいし、どうせ翌日の朝の情報番組でも「これでもか!」とばかりにレポートされるはずです。

今回のポイントは「そんなとっても俗なイベントをわざわざチェックしに行くオレ」です。「アート」という要素を使って「オレ上げ」したうえでの参戦。「本場のハロウィン知識」や、「わざわざ地方から渋谷に来る人へのお自慢」もちりばめました。
では本題。

■ポイント※①「興味本位」「勉強になる」でスタンスを明確に

スタンス=姿勢とか立場。ここでは紛れもなく「上」。ハロウィンで「ウェ〜イ!」ってなってる人たちを、なにしろ興味本位で見物に行くわけですから。そんな「オレ」の属性は「アート好き」。あと「仕事に追われるビジネスマン」。

「上」を醸し出しすぎるとイヤらしさもにじみ出ます。だからもうひとつ「勉強になる」という魔法の言葉を投入。これ、非常に便利なので覚えておくとよいでしょう。

用途としては「いい意味で」と同様。この言葉を添えるだけで、「ハロウィンのことをバカにしているのではないよ」という姿勢を表明できます。それと同時に「どんなところからでも学ぶオレ」という真摯さと、意識の高さも現わせます。

■ポイント※②本場のハロウィンのプチうんちくで差別化

「日本のハロウィン」に参加せず、見物するにとどめているのは「アート好き」であるだけでなく、本場のハロウィンを知っているから、というポーズです。

ハロウィン=「コスプレでウェ〜イなイベント」ではないと表明するだけで、なんとなくきちんとした感じを伝えることができます。まあこんな情報は1秒以下で検索できるので、労を惜しまず投入しましょう。ここで「僕の知る」とか「昔やってた」などを入れると、体験感も増すというもの。

■ポイント※③アート好きなオレ自慢と、コメントの活性化誘引

冒頭にサラリと触れた「知り合いの個展」という伏線をここで回収、山崎画伯とハットリくんの登場です。そう、「個展を開くアーティストと知り合いのオレ」を存分にアピール!

以前、中秋の名月の回でも触れましたが、個人宛のメッセージ的な要素を盛り込むことで、コメント欄を活性化する役割も担っています。個展の情報をあえて書かず、本人からコメントが来た段階で拡散。そうすればまた新たなコメントも得られるという寸法ですね。

「〇〇への××からの回答」っていうCDレビュー的な言い回しで、渋谷ハロウィンのあり方を評価。大切なのは「エロではなく芸術なのだ」という主張です、ええ。

■ポイント※④あと、渋谷はオレの庭だからね! というお自慢

これはおまけみたいなものです。渋谷在住お自慢。在住じゃなくても「仕事場がある」「思い出の店がある」「馴染みのギャラリーがある」「乗り換える」レベルでも構いません。地元感をバンバン表明してやりましょう。

絵:Shu-Thang Grafix

講師:武田篤典

何気ない所作のなかにある「モテ」を顕在化し、好評を博した『スマートモテリーマン講座』著者。SNSなど各種コミュニケーションにおける礼儀作法を研究する「武田流万(よろず)礼法」家元。

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