2020/09/14

買い物に行けない高齢者を支援 国内初のドローン配送サービスを支えるKDDIの通信技術

国内初!自治体運営によるドローン配送事業

2020年8月、長野県伊那市は、ドローンを活用した買い物サービス「ゆうあいマーケット」の本格運用をスタート。自治体の運営によるドローン配送事業は国内初の取り組みとなる。

このサービスには既存のケーブルテレビ網が活用され、利用者は自宅のテレビの画面で食料品や日用品などの商品を注文できる。

ゆうあいマーケットの注文画面 ゆうあいマーケットの注文画面

商品の選択や注文には慣れ親しんだテレビのリモコンを使うため、操作は簡単。午前11時までに注文した商品は、その日の夕方までにドローンで近隣の公民館へ配送される。

公民館へ荷物を配送するドローン 公民館へ荷物を配送するドローン

注文した利用者は、ドローンで公民館へ届けられた商品を受け取りに行くという仕組みだ。取りに行くことができない場合はボランティアが自宅まで配達を行う。代金はケーブルテレビ利用料とあわせて口座振替で引き落とされるため、支払いの手間もかからない。

ゆうあいマーケットの注文から配達までの仕組み 注文から配達までの仕組み

配送に利用されるドローンは、KDDIの4G LTEネットワークに対応。目視の範囲内による人間の操縦が必要な一般的なドローンと異なり、通信を活用した目視外の完全自律飛行が可能な「スマートドローン」だ。映像伝送、機体情報(姿勢や速度)、エラー時の緊急対応など、目視外飛行に必要なことはすべて4G LTEネットワーク経由で行う。

KDDIのスマートドローン KDDIの「スマートドローン」。サービス開始当初は最大5kgの商品を約7km離れた地点まで配送する

伊那市の山あいの集落に暮らす大出達雄さんは、実際にドローンによる配送サービスを体験し、「この地域は買い物が不便で、お店に行くためにバスに乗ることも。億劫だし時間もかかるので、欲しいものをその日のうちに届けてくれるのはとても助かります」とその便利さを実感されていた。

大出達雄さん 「今回は鶏肉やエリンギなどを注文してみました。ちょっと足りないものを買い足したいときに便利ですね」と大出さん

買い物に困っている人を支援するために

ドローンによる配送サービス「ゆうあいマーケット」の本格運用をスタートした長野県伊那市は、南アルプスと中央アルプスの山々に囲まれた自然豊かな地方都市。山間地での暮らしは高低差もあり移動が大変なところが多く、山あいの集落では少子高齢化による人口減が進んでいる。

日々の買い物に困っている市民も少なくない。伊那市の調査※によると、今回のサービス対象地域の後期高齢者世帯のうち、4割以上が買い物に不便を感じているという。

※H29.01 伊那市社会福祉協議会・(公財)流通経済研究所「伊那市 食料品の買い物に関する調査報告書」から市内居住の後期高齢者世帯(世帯主が75歳以上3,200世帯)のうち2,200世帯を無作為抽出(郵送による回収率 57.7%)

そんな伊那市はかねてより、最適なルートを自動で検索するAIタクシーや、通信を活用した遠隔医療サービスなど、自治体や住民が抱えるさまざまな社会的課題の解決のために先進的なテクノロジーを活用した取り組みを進めてきた。今回のドローンによる配送サービスもその一環だ。

「ゆうあいマーケット」のサービス設計に携わった伊那市の飯島智さんは、ドローンによる配送サービスをスタートした目的やKDDIとの取り組みの意義について次のように語る。

「少子高齢化が進むなか、山間部の住民や高齢者など、日々の買い物に困っている人たちをサポートするのが今回のサービスの狙いです。また、新型コロナウイルスの影響が広がるなか、ドローンによる配送は3密を避けるための新たな買い物の手段にもなります。今回のサービスを実現するうえで欠かせないドローンによる完全自律型の目視外飛行は、モバイル通信ネットワークなしでは成り立ちません。これからもKDDIさんのテクノロジーの力をお借りしながら、市民のみなさんの生活向上のため、持続可能なサービスを提供していきたいと考えています」

伊那市 企画部長 飯島 智さん 伊那市 企画部長 飯島 智さん

通信技術を活用し、地域の課題解決へ

KDDIでドローン事業を担当する立岩正之は、今回の伊那市との取り組みについて「単にドローンで商品を配送するだけではなく、伊那市さんが抱える課題の解決につながるビジネスモデルの構築を考えました」とその背景を語る。

「今回のサービス開始に至るまで、ドローンの飛行距離、荷物の積載量、そして実際の運用まで、試行錯誤を繰り返し、機体の開発やシステムの改善を続けてきました。KDDIの強みは、モバイル通信ネットワークを活用したスマートドローンプラットフォームの包括的なソリューションをご提供できること。私たちはこれからも、地域が抱える課題の解決のために、ドローンや通信技術を活用した取り組みを進めていきます」

KDDI ドローン事業推進グループ 立岩正之 KDDI ドローン事業推進グループ 立岩正之

国内で初めて自治体が運営主体となってスタートした、ドローンによる配送サービス。その背景には、買い物に困っている高齢者や山間部の人たちを支えたいという自治体の思いがあり、商品を載せたドローンを目的地へ確実に安全に届けるKDDIの通信技術がある。これからもKDDIは、地域や社会の課題解決を技術で支え、パートナーとともに社会の持続的な成長・発展を目指していく。

文:榎本一生

※掲載されたKDDIの商品・サービスに関する情報は、掲載日現在のものです。商品・サービスの料金、サービスの内容・仕様などの情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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