2020/07/31

【au20周年】「auのサービスは先進的」創刊20年のケータイWatch編集者が振り返る

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2020年7月、auは20周年を迎えた。TIME & SPACEでは、同じく20周年を迎えた、インプレスが運営するニュースサイト「ケータイ Watch」とのコラボレーション企画を実施。

前回の「ハードウェア編」では、2Gから3Gへの移行、そして現在主流の4Gと次世代の5Gに至るまで、各世代のトレンドを先取りするかたちで新たな機能をもつ携帯電話を投入してきたauの足跡を追った。

今回は、auがこの20年間にリリースしてきた各種サービスの内容にフォーカス。同じ20年を歩んできたケータイ Watch編集長・関口聖さんとITジャーナリストの法林岳之さん、そしてスマートフォン世代の若手編集部員・竹野弘祐さん、北川研斗さんが、過去の記事アーカイブを掘り起こしながら、携帯電話の進化に密接に結びつけながら展開してきたauのサービスの変遷を解説する。

左上:ケータイ Watch編集長・関口聖さん 右上:ITジャーナリスト・法林岳之さん 左下:ケータイ Watch編集部員・北川研斗さん 右下:同・竹野弘祐さん 左上:ケータイ Watch編集長・関口聖さん 右上:ITジャーナリスト・法林岳之さん 左下:ケータイ Watch編集部員・北川研斗さん 右下:同・竹野弘祐さん

見守りや荷物のトラッキングの用途にまで発展していった「GPSケータイ」

法林さん「前回の「ハードウェア編」でも触れたように、auは2002年に「GPSケータイ」と銘打つ「C3003P」を発売した。端末内蔵のGPS機能や電子コンパスの機能を地図サービスと連動させて、しかもナビゲーションできるようにした日本初の携帯電話だったわけだけど、今やGPSによるナビゲーションはほとんどすべてのスマートフォンで利用できる当たり前の機能だよね。」

au、電子コンパス搭載のGPSケータイ「C3003P」 - ケータイ Watch

C3003P C3003P

竹野さん「僕の場合、GPSはやっぱり地図アプリで便利さを感じることが多いですね。検索で現在地近くのお店を見つけたり、不案内な場所で目的地を探したりとか。今住んでいるところに引っ越して来たばかりのときは、スーパーやコンビニ、郵便局がどこにあるのか全然わからなかったので、GPSと地図アプリにはお世話になりました。紙の地図で頑張って探すより、地図アプリで見て、検索したほうがすぐにわかるんですよね。」

関口さん「わたしもインプレスに入社した当初は土地勘がなくて、2000年代前半は取材先まで行くのが大変だったことを思い出しました。出かける際には事前にパソコンの地図サービスで確認して、念のためその画像を印刷した紙を持ち歩いていたんですよね。当時からauの携帯電話を使っていればそんな手間をかけなくてよかったかもしれないですけど……。」

法林さん「僕が出版業界に関わり始めた頃は、取材のときカバンの中にポケットサイズの地図が丸ごと入っていたからね(笑)。それが不要になって、携帯電話ひとつだけで済むようになったのは画期的なことだった。それが今のさまざまなサービスにつながっていったわけだけど、それに関連して2001年から始まって今も続いているサービスのひとつが「ココセコム」だね。

GPSとauの携帯電話基地局の電波の情報を元にデバイスの位置を知ることができる製品で、当時は子どもに持たせて迷子やトラブルに対処しやすくしたり、荷物や車両のトラッキングをしたり、といった用途に使われた。宝石や貴金属が入ったカバンが盗まれたときに、ココセコムで発見できたという事例もあったくらいで、個人だけでなく法人にも活用された珍しいサービスだったと思う。」

セコム、GPS内蔵の移動機を使った防犯サービス - ケータイ Watch

ココセコム端末 ココセコム端末(右)。左は2003年に登場した小型版

北川さん「「ココセコム」は、たしか子どもの誘拐や高齢者の徘徊といった社会問題が注目されていた頃で、子どもの登下校をGPSで把握することを目的のひとつとしたサービスだった記憶もあります。あとは自動車の盗難防止セキュリティのイメージが個人的には強いですかね。」

関口さん「子ども向けとしての用途は、現在はキッズ向けケータイの「mamorino」シリーズに引き継がれています。ナビゲーションも、トラッキングも、今のスマートフォンでは当たり前ですが、2002年にはそれをすでに実現できていたというのが当時としても衝撃だったんですよね。」

セコムと連携できる児童向け端末「mamorino」 - ケータイ Watch

mamorino

音楽コンテンツとau携帯電話の関係

関口さん「GPSと携帯電話は直接関わりがないように思えますが、「GPSケータイ」は、通信と組み合わせることで付加価値がこんなに高まるんだ! と思えるauのサービスの代表格ですよね。

たとえば、以前はその日の天気をチェックするのに気象庁の天気予報電話サービス「177」に電話をかけるか、テレビでニュースを見るくらいしかなかった。それがインターネットで確認できるようになって、さらに手のひらに収まる携帯電話でもGPSと組み合わせることで現在地の天気を素早く知ることができるようになっていった。ハードウェアの良さをアプリ・サービスで最大限に活かせるケータイにしていく、というauの考え方は、そのまま現代のスマートフォンにつながっているように思います。」

法林さん「そうやって振り返ると、auのサービスが歩んできた20年は、電話とは直接関係なさそうに思えるものがどんどん搭載されてきた歴史でもあった。他社より遅れたけど、2002年に登場したカメラ付きケータイしかり、同じ年に登場した「着うた」しかり。「着うた」っていうのは、楽曲の主にサビ部分を携帯電話の着信音にできるというもの。当時は着信音をカスタマイズすることがケータイの人気機能のひとつで、音楽の作り方や配信のあり方を変えたほどのインパクトがあった。今は着信音を音楽にするという文化は廃れてしまったけど。」

au、最新のヒット曲のCD音源を着信音にできる「着うた」 - ケータイ Watch

着うた

竹野さん「「着うた」はCMで見たくらいですね。実際に使ったことはありません。その頃は携帯電話を持っていなかったですし、スマートフォンの今では着信音を変えるという発想自体が僕にはないんですよね。CDからパソコンに音楽を取り込むような習慣もなく……。」

北川さん「大きな着信音を鳴らすのは迷惑っていう風潮もあって、着信音をできるだけ目立たせたくない人も多いから、流行しないのはわかる気がします。」

法林さん「もともとは「着信メロディ」が始まりだったね。同時に発音できる音の数に制限があって、徐々に和音の数を増やしてリッチにしていった。そこから発展させて、本物の音楽の一部を切り取って着信音にしたのが「着うた」。ただ、着信音、つまりは通知音代わりなので、携帯電話で音楽そのものを楽しむ、というものではなかった。」

関口さん「「着うた」と、音楽を楽しむためのデジタルオーディオプレーヤーは別路線でしたね。2001年11月にポータブルMP3プレーヤーであるiPodが誕生していて、他にも同様の製品はたくさん出てきましたが、それと並行して音楽をユーザーに提供するサービスとして「着うた」が存在していました。」

法林さん「当時、今みたいにどんな楽曲も好きなようにダウンロードしたり、ストリーミングで聞ける音楽配信サービスはなくて、音楽をデジタルオーディオプレーヤーで楽しもうとすると、CDから楽曲を取り込む作業、いわゆるリッピングが必要になっていた。だけど、著作権などに絡む法的な解釈があいまいだったりもした。最終的には個人で楽しむ分にはリッピングしても問題ないということになったけど、デジタル音源をダウンロードすることに制限があったなかで、そうした権利関係にもしっかり配慮したうえで公式に音源を「着うた」として配信したことも、業界としては大きな出来事だったと思う。」

関口さん「今となっては当たり前になっているフル音源の配信ですけども、「着うた」はそれまでなかったかたちで音楽を聞けるようにする新たな取り組みだったと言えます。その後もコンテンツとして進化させ、1曲丸ごと再生できる「着うたフル」や、より高音質な「着うたフルプラス」へと進化していきました。」

au、音楽を1曲丸ごと楽しめるEZ「着うたフル」 - ケータイ Watch

320kbps、AAC形式の高音質音楽サービス「着うたフルプラス」 - ケータイ Watch

着うたフル 着うたフルの画面

関口さん「現社長である髙橋誠氏が、当時着うたフルに直接関わっていたときに、音楽を本格的に楽しみたいならオーディオプレーヤーがある、本格的に写真を撮りたければ一眼レフカメラもある。当時の携帯電話は限られたスペックではあるけれど、もっと身近に感じて、楽しめるもの、といったようなことをお話されていて、我々記者としては腹落ちしたのを覚えています。

そして2006年からは、携帯電話とパソコンをつないで音楽を楽しめるようにする「LISMO(au LISTEN MOBILE SERVICE)」もスタートしました。」

総合音楽サービス「au LISTEN MOBILE SERVICE」 - ケータイ Watch

LISMO

竹野さん「2006年だと僕は中学生でしたかね。リスが音楽を聴いているCMは記憶にありますが、どういうサービスかはよくわかっていませんでした。」

北川さん「私はパソコンに「SonicStage for LISMO」というソフトを入れて音楽を管理していたので、よく覚えていますね。それで音源をウォークマンに取り込んでいました。」

法林さん「当時、携帯電話ではMP3をそのまま再生できないように制限していた時代があった。CDからリッピングした音源をどう合法的に使えるようにするか、というところで、auはソニーと一緒にLISMOというかたちで展開したわけだ。」

関口さん「LISMOはその後、定額音楽配信の「LISMO Unlimited」に代わり、さらに「KKBOX」にリニューアルしました。台湾で人気だったサービスの仕組みを日本市場に導入したもので、プレイリストをつくって他のユーザーと共有できるソーシャル要素があったり、アーティストとユーザーを近づけるリアルイベントを開催したり、当時はとても新鮮な感覚がありましたね。」

北川さん「前回取り上げた音楽再生が可能な「Walkman Phone, Xmini」もそうですが、auは昔から音楽へのこだわりが強いように感じますね。」

法林さん「一般のユーザーにとって最初に触れやすくて、興味を持ちやすいものは音楽だ、というのを会社としてよくわかっているという気がするよね。以前から端末にもサービスにも、音楽を楽しむための機能を積極的に取り入れているのは、auならではかもしれない。」

SNS黎明期のコミュニケーションとニュース配信

竹野さん「日々の情報収集は、最近だとニュースアプリとか、それこそTwitterやFacebookのようなSNSを使っていますけども、かつての情報収集の方法とか、SNSってどんな感じだったんでしょう。」

関口さん「携帯電話でSNSが盛り上がったのは、国内ではだいたい2004年頃からで、auの取り組みとしては2006年開始の「EZ GREE」が挙げられますね。「GREE」というコミュニケーションサービスがあって、それをauの携帯電話で利用しやすくしたものでした。」

KDDIとグリー、11月から携帯向けSNS「EZ GREE」開始 - ケータイ Watch

EZ GREE

法林さん「感覚的には今のFacebookやmixiになんとなく近いかもしれない。そのサービスのなかで他の会員とのコミュニケーションやゲームを楽しむというもので、次第にソーシャルゲームが中心になっていったけど、キャリアとしていち早くそこに手を付けたのがauだった。」

関口さん「それと、同時期に発表された「EZニュースフラッシュ」というニュースポータルのサービスもありました。ニュース記事を扱うポータルサイトは昔からありましたが、当時は携帯電話やパソコンを使ってユーザー自ら情報を“取りに行く”のが普通だったんですよね。ところが「EZニュースフラッシュ」は一斉同時配信システム(BCMCS)によるプッシュ配信で、なにもしなくてもニュースのヘッドラインと本文が端末に届くというのが目新しかった。」

EZニュースフラッシュ

関口さん「今の緊急地震速報に近い仕組みで、たくさんのユーザーに一斉配信してもネットワークに大きな負荷をかけることがないのも特徴でした。実際にこれを体験してみると、自分で取りに行く・見に行くというアクションが減って、いつの間にか情報が届いているという便利さをものすごく実感できた。今となっては当たり前にある仕組みなんですが、メールだけじゃなく普通のWebコンテンツもこうなったか! と驚いた記憶があります。」

記事テロップや天気アイコンで情報配信「EZニュースフラッシュ」 - ケータイ Watch

ケータイ用語の基礎知識 第322回:BCMCS とは - ケータイ Watch

法林さん「まさに情報が降ってくるっていう感じだったね。今だとスマートフォンのホーム画面にウィジェットなんかを置いておけば、そこに勝手にニュースが流れたりするけど、それにいち早く取り組んで実現したサービスだったと思う。他社も似たサービスを提供していたけど、受け取れる情報量は「EZニュースフラッシュ」のほうが段違いに多かった。」

関口さん「同じく2006年は地上デジタル放送の「ワンセグ」もサービスをスタートしています。ネットワークの通信速度は今ほど高速ではないけれど、携帯電話の大画面化が進んで、リッチなコンテンツのニーズが高まっていった時期でもありました。」

携帯で楽しめる地デジ放送「ワンセグ」、2006年4月1日開始 - ケータイ Watch

ワンセグ対応の「W33SA」 ワンセグ対応の「W33SA」

法林さん「限られた通信帯域を有効利用するためにも、当時はデータ通信でユーザーが情報を受け取るというより、配信側から情報を“配る”サービスが多かった。いろいろな電波を使いつつ、いかに効率よく情報配信するかを考えていたと思う。」

関口さん「情報のやり取りという意味では、今やLINEがコミュニケーションの中心になっている人も多いと思いますが、実はそういったメッセージングサービスにもauは早くから取り組んでいました。LINEが誕生する6年も前の2005年、「Hello Messenger」というリアルタイムメッセージングサービスをリリースしているんですよね。「女子高生がターゲット」というコンセプトで、音声会話したり、テキストや画像をチャット風の画面でやり取りしたりできるものでした。これは知ってますか?」

文字や画像、音声サービスをまとめて使える「Hello Messenger」 - ケータイ Watch

「Hello Messenger」のターゲットは女子高生 - ケータイ Watch

Hello Messenger

竹野さん「わからないですねえ……。」

法林さん「「Hello Messenger」の音声通話は、いわゆるプッシュ・トゥ・トーク(PTT)の仕組みで、相手と交互に話すトランシーバーをモバイルネットワーク上で実現したものだった。auはそこにテキストコミュニケーションもセットにしてサービス化したわけだ。音声だけじゃなくテキストチャットもできるんだよ、と。

PTTって1対1だけでなく、1対多の一斉同報が可能なので、メディア関係者やマスコミ関係などでも、けっこう便利に使われていた。たとえばイベント会場にいるとき、スタッフ間でやり取りしたり、指示が出せたりするので、連携しやすくなる。

ただ、このときは他のキャリアもPTTをベースにしたサービスを提供していて、そこで残念ながら証明されてしまったのが、「キャリアが個別に提供するコミュニケーションサービスは普及しない」ということ。キャリア間で相互に通話できない仕様で、結局どのキャリアもユーザーを増やせずに撤退してしまった。そのときの失敗を踏まえて、2018年開始の「+メッセージ」については3キャリア共通のサービスとなったんじゃないかな。」

携帯3社の「+メッセージ」、その使い方は - ケータイ Watch

関口さん「ちなみに「+メッセージ」に関連して、過去に配信した緊急速報メールを見返せる「au災害対策」というサービスもあるんですが、キャリアのなかで同種のサービスを提供しているのはauだけなんですよね。現時点で100万人に利用されているということで、多くの人にユニバーサルなサービスとして活かしているのは、素直にすごいことだなと思います。」

KDDI、全国の緊急速報メールが読み返せる「au災害対策」提供開始 - ケータイ Watch

「au災害対策」アカウント登録者数が100万件を突破――全国の緊急速報メールが読み返せる - ケータイ Watch

au災害対策

携帯電話に閉じない、リアルのユーザー体験も重視したサービス展開

関口さん「2012年からの「auスマートパス」も、auとしては大きな取り組みのひとつになるかと思います。この頃、すでに半数近くのユーザーがスマートフォンになってきていました。そこで、スマートフォン時代に向けた「オープンで制約のない」世界を目指すべく、「スマートパスポート構想」の一環として「マルチ・ユース」「マルチ・ネットワーク」「マルチ・デバイス」をあわせた「3M戦略」を打ち立てた。その考え方を下支えするのが「auスマートパス」だったわけです。

当時月額390円から、さまざまなコンテンツが使い放題だったり、映画が安くなる「auマンデイ」があったりする。スマートフォンの中だけじゃなく、リアルの場でもコンテンツとの接点が増えたりする取り組みにもなっていて、これによってコンテンツを定額制で楽しむのが当たり前の世界になってきたように思います。複数サービスをまとめて定額で提供するサービスは、auが他社に先駆けて始めて、ぐいぐい引っ張ってきた印象もありますよね。」

月額390円でアプリやオンラインストレージ提供「auスマートパス」 - ケータイ Watch

KDDI、「auスマートパス」導入の狙いと今後を説明 - ケータイ Watch

KDDI田中社長が語る「3M戦略」のインサイドストーリー - ケータイ Watch

auスマートパス

法林さん「「auスマートパス」は、複数のサービスをまとめて提供する一種のサブスクリプションではあるんだけれども、そのなかで個人的に注目していたのがiPhone/iPad向けの「Lookout for au」っていうモバイルセキュリティサービスかな。当初、iOS向けのセキュリティ系ツールはほとんどなかったんだけど、auはきっちり提供してきた。本来、ユーザーが使うべきものを、キャリアとしてしっかり供給していく姿勢を見せているところはauらしいよね。」

KDDI、紛失・盗難対策アプリの米Lookoutと戦略的提携、auスマホに標準搭載へ - ケータイ Watch

関口さん「「まとめて提供する」という意味では、5Gの料金プランのひとつである「データMAX 5G ALLSTARパック」みたいに、データ定額にNetflixなどの動画配信サービスなどをまとめて提供するコースなんかも、今のところauだけです。」

法林さん「たとえば、すでにNetflix単独で契約しているユーザーも、「データMAX 5G ALLSTARパック」のプランに入ったときにスムーズに移行できるようにしていたりもする。そういう部分をとっても、auがユーザーのことを考えてサービスをつくり込んでいることがわかるよね。」

関口さん「話は変わりますが、最近ではQR・バーコード決済に代表されるように、各社が決済サービスや金融系サービスに熱心ですけれども、auは古くから金融系のサービスも展開してきました。2008年に「じぶん銀行」(現auじぶん銀行)を設立し、2014年にプリペイドカードの「au WALLET」を始めて、2019年にQRコード決済の「au PAY」と「auの資産運用」というのも提供を始めています。

携帯電話会社として銀行業を行っているのは他にはないですし、住宅ローンを借りられたり、スマホアプリからセブン-イレブンのATMでお金を引き出せるようになっていたりと、利便性もけっこう高いんですよね。」

KDDIと三菱東京UFJの「じぶん銀行」、銀行営業免許を取得 - ケータイ Watch

KDDIの小野寺氏、じぶん銀行の中井氏、三菱東京UFJ銀行の永易氏 左からKDDIの小野寺氏、じぶん銀行の中井氏、三菱東京UFJ銀行の永易氏(2008年撮影)

リアル店舗でも「au ID」で支払い、「au WALLET構想」 - ケータイ Watch

au、初心者~経験者までカバーのスマホ投資「auの資産運用」 - ケータイ Watch

法林さん「「じぶん銀行」は、もともとは個人間の決済を可能にしたり、大手銀行ではできないサービスを可能にしたり、というのを目的としていたところもある。携帯電話の電話番号だけでお金をやり取りして割り勘する、ということができて、現金をその場で受け渡ししなくて済む仕組みが注目を集めた。そこからサービスが拡充していったわけだけど、住宅ローンなんて、実はかなり金利が安かったりして借り換え先としても人気が高いんだよね。」

関口さん「2014年にサービスを開始した「au WALLET」は、ある意味、現在のコード決済の先駆け的存在でもあるわけですけども、auはプラスチックカードのみで始めたんですね。当時はすでにおサイフケータイがあったにもかかわらず、プラスチックカードにこだわった。これは、ユーザーとの接点は、よりわかりやすいほうに、という考え方だったようです。このあたりもきちんとユーザー体験を踏まえてサービスを形作っていった、auならではの例のひとつかなと思いますね。」

法林さん「実際のところ、世の中に出回っているおサイフケータイ搭載端末のうち2~3割くらいしかおサイフケータイが使われていないという話もあるくらいで、実使用率はおそらくそんなに高くないらしいんだよね。「au WALLET」がプリペイドカードで始まった理由も、きっとそこらへんにあったんじゃないかな。」

関口さん「あと、「auの資産運用」について言うと、若い層にモバイルサービスを通じて気軽に資産形成を、というコンセプトもあったはずで、北川くんや竹野くんにはちょうどいいサービスだと思うんだけど……。」

北川さん「そうですよね。ただ、今はちょっと元手が心もとなく……。でも、auっていう一般の人にとって身近な携帯電話サービスを提供している企業のサービスということで、気軽に始められそうな入口があるのはありがたいですよね。わざわざ証券会社に口座をつくったりせずに、スマートフォンですぐに始められるのも魅力かなとは思います。」

法林さん「ところで、2人はおサイフケータイを使うの?」

北川さん「使っていないですね。スマートフォンひとつで出かけられるメリットがあるって言いますけど、私はクルマで出かけることが多いので常に財布を持ち歩いているし、買い物のときも現金があれば困らないというか。キャッシュレスにしても、クレジットカードならどこでも使えるので……。」

竹野さん「僕はApple Payをよく使いますね。スマートフォンひとつでコンビニやスーパーを利用できて、電車、飛行機にも乗れますし。これがなかったら今の生活はないんじゃないかと思うくらいです。」

5G時代に期待できるauの取り組みとは

関口さん「20年間を振り返って、auがユーザー体験を重視してサービスを展開してきたことがなんとなく理解できたかなと思うんですが、これからの5G時代に向けて、さらにユーザー体験に寄った、いろいろな取り組みがすでにauから発表されています。

たとえば、渋谷の街を仮想空間で再現した「バーチャル渋谷」だったり、テレビ朝日と提供する動画配信「TELASA(テラサ)」だったり。以前からVR/ARに関わる実験を披露してきたりもしています。これまで取材してきたなかで、印象に残った5G関連のネタはなにかありますか。」

au×「バーチャル渋谷」が稼働、”ウィズコロナ”時代に向けたアーティスト支援 - ケータイ Watch

KDDI×テレビ朝日の動画配信プラットフォーム「TELASA」 - ケータイ Watch

北川さん「2019年に取材した「スラックライン」ですね。ロープの上でアクションするスポーツなんですが、いろいろな技があって、その難易度や得点の基準が知らない人にはわかりにくいのがネックでした。が、5Gを活用した4K映像を大型ビジョンで流すなどして、それらをわかりやすくゲーム風に表現していて、スポーツとしての魅力が伝わるようになっていた。こういう取り組みはすごく面白いし、これからもいろんなスポーツなどでどんどん続けてほしいと思いましたね。」

テレビゲームのような新スポーツ観戦、KDDIとGoolightがスラックラインW杯で5G実証実験 - ケータイ Watch

法林さん「VRはいつか来るかもしれないけど、まだ決定打がない感じだよね。ARについては今までは屋内で利用するものが多かった気がしていて、でもモバイル的には屋外でARを活用するのが面白いと思ってる。「バーチャル渋谷」もそうだけど、たとえば風景を見て建物を見ると、そこに重ねる形で建物の名前が表示されたりとかすると、ナビゲーションにも役立つわけで。」

バーチャル渋谷 2020年1月に渋谷で行われた実験では、スマホで渋谷の街をのぞき込みつつ、画面上のスライダーを動かすと昔の風景がオーバーラップして表示される、という仕掛けだった

関口さん「20年前は画面上で地図を確認するという形でしたけど、5年後、10年後になると、デバイスの形が変わって、情報が視界に飛び込んでくるような拡張された世界を楽しめるようになるかもしれません。」

nreal 国内各地のVR/AR実験で活用されたnreal。これは沖縄での実験で撮影

竹野さん「メガネ型のデバイスになったりすると、観光分野で活躍しそうですよね。東京で昔の路面電車が走る光景が現実の風景に重なって見えるとか、京都や奈良で昔の時代の建物がイメージで出てくるとか。そういうのは日本人にも外国人にもウケがいいのかなと思いますし、実証実験としてもやりやすいのかなと。」

法林さん「各キャリアとも独自にいろいろな取り組みしているわけだけど、そのなかでも特にauはユーザーオリエンテッドというか、ユーザー体験を大事にしてサービスをつくってきている、というような傾向が強い感じがするよね。他キャリアの携帯電話をずっと使っている人が身近にいるんだけど、そういうauのユーザー体験がうらやましいと感じていたりもするみたい。とにかくお客さんに非常にわかりやすいものをサービスとして提供してきている、そこがauのいいところだと思うな。」

※この記事は、「ケータイWatch」編集部による寄稿記事です。

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