2016/12/01

チビッコ夢中! と噂のよみうりランドの近未来シューズをわが子が体験してみた

遊園地のよみうりランドに、まったく新しい未来型アトラクション「FUMM ADVENTURE(フームアドベンチャー)」が期間限定でオープンしました。au未来研究所が開発したIoTシューズ「FUMM(フーム)」とスマホを連動させ、巨大迷路を体験していくというアトラクションには、今までにない仕掛けが満載。どんなところが新しいのか、そしてどんな技術が使われているのか、よみうりランドで体験&調査をしてきました!

※生活者が研究員! 「au未来研究所」が、「共創」をテーマに「FUMM」を発表

FUMMとは?

「FUMM」とは"スマホの次を発明する"au未来研究所で開発された、IoTシューズ。一見ふつうの子供用シューズに見えますが、中には最新の技術がギュっと詰め込まれています。

靴の内部に、感圧センサー、加速度センサー、気圧センサー、カラーセンサーと、4つのセンサーを内蔵。歩く、ジャンプするなどの動きにあわせて、Bluetooth搭載で連動したスマホから音が鳴るという仕組みになっています。シューズメーカーで知られるニューバランスの協力により、コンセプトモデルが完成しました。

よみうりランドのアトラクション「FUMM ADVENTURE」では、FUMMを履いた子どもと、専用アプリをインストールしたスマホをもった親がペアになります。迷路を進んでいくと、FUMMの動きに反応して、スマホから音が鳴ったり、指示が出たりして、様々な体験が楽しめます。

「FUMM ADVENTURE」用のFUMMは、カラーと感圧の2つのセンサーを搭載。バッテリーの軽量化と、センシング精度の調整がされているそうです。

サイズは16~20センチまでなので、該当する幼児から小学校低学年ぐらいまでの子どもが対象です。また、ペアになる親や付き添いの人が、スマホを持って案内役を担当します。FUMM1足と専用スマホ1台のセットが貸し出され、ペア1組500円で体験ができます※。

※別途よみうりランドの入園料が必要です。

※ワンデーパス、ひよこパスの利用可です。

好奇心旺盛なわが子が「FUMM ADVENTURE」に挑戦!

まずは、親子で「FUMM ADVENTURE」を体験。わが子は元気いっぱいの小学2年生男子です。入り口でFUMMに履き替えて、いざ出発!

入る前の準備。子どもは靴をFUMMに履き替え、親はアプリの入ったスマホを貸し出してもらいます。

迷路に入ると、最初に星の王様から「なくした星のかけらを集めてほしい」と頼まれ、その後、迷路の中にある3つのエリアを冒険することになります。

進んでいくと・・・・・・なるほど、今までの迷路とは違う楽しい仕掛けを次々と発見しました!

・仕掛けその1:歩くたびに足音が鳴る!

迷路内では、FUMMを履いた子どもが歩くたびに、スマホから足音が鳴ります。恐竜みたいな「ズドンッズドンッ」という足音を響かせながら軽快に歩く姿は、なんとも不思議で楽しい!

池では水音に変わるなど、場所によって音が違います。

・仕掛けその2:進んでいくとメッセージが変わっていく

エリアごとにビーコン(発信機)が埋め込まれていて、迷路を進み具合によって、スマホの画面が切り替わっていきます。画面に登場するキャラクターが変わったり、アイテム集めがあったりと、まるでゲームの世界を実際に冒険しているみたいな気分になります。

「恐竜」「ロボット」「星」の3つのエリアを進み、各地に散らばった星のかけらを集めていきます。

・仕掛けその3:子どもの動きにあわせてストーリーが進む!

道中、巨大恐竜が話しかけてきて、バトルを挑んできます。その内容は、「30かぞえるあいだに100回足ふみ」。わが子は「えーっ!?」と言いつつ、真剣に足ふみに挑んでいました。

恐竜のいるコーナーの赤いマットを踏むことによって「カラーセンサー」が反応し、ゲームがスタートします。ゲーム開始後は、シューズの中の「感圧センサー」が反応し、足踏みの回数をカウントするという仕組み。

・仕掛けその4:迷路としても楽しい!

「FUMM ADVENTURE」では、迷路本来の様々な楽しみも盛り込まれています。宝箱が隠されていたり、巨大な球が道をふさいでいたりと、子どもが夢中になる要素は、遊園地ならではのものですね。

「あ、宝箱だ!」。行き止まりの道も、わざわざ寄り道して宝箱探しに夢中。

スマホに映し出されるメッセージをたよりに、3つのエリアで星のかけらを無事集め、「星のコア」を取り戻したらゴールです。プレイ時間は、だいたい10~15分ほどでクリアできました。

ゴールしたあと、子どもにFUMMを履いてみた感想を聞いてみたところ、「靴は歩きやすくて、普通の靴と変わらないよ。でも、音が出るのがおもしろい! これ買って!」と大いに気に入った様子。残念ながら、商品化は未定とのことですが、発売されたら真っ先に買ってしまいそうです。

「FUMM」のコンセプトは、「いつものお散歩が冒険に」

こんな楽しいFUMMですが、そもそもどのようにしてFUMMが誕生したのでしょう? 企画を担当したKDDIデジタルマーケティング部の後舎満に話を聞きました。

「FUMMは、au未来研究所のハッカソンメンバーによる『子供が自ら歩きたくなる靴があれば、親子で楽しんで歩ける』という発想がベースになっています。親子のコミュニケーションを活性化させるデバイスだけではなく、子どもの見守り機能や、目が不自由な方への歩行サポート、交通安全への応用など、シューズ型ウェアラブルデバイスの様々な可能性を感じ、開発されました」

KDDIデジタルマーケティング部の後舎満

開発にあたっては、履き心地や歩きやすさといった「靴としての機能」を損なわず、配線やセンサーの位置の設計、センサー・基盤が入るカバーの小型化といった機能面とファッション性の全体的なバランスを取ることに苦労したそう。

「さらに、各センサーのセンシングやスマホとの連動性の精度を上げるため、子どもが実際に履いたテストを何度も行って、精度を向上させた」とのこと。なるほど、確かに実際に迷路内では、子どもが歩く速度に合わせて、リアルタイムに足音がスマホから聞こえてきました。

また、よみうりランドとコラボした件については、「親子でリアルなアトラクションでFUMMを体験してほしい」というKDDIの思いと、「昔ながらの迷路というアトラクションに、最新のテクノロジーを搭載することで、新たな体験価値の提供が可能になる」という、よみうりランドの思いが合致して実現したそうです。

2016年になって、「IoT」という言葉をやたら聞くようになりましたが、まだまだ日常で体感できる機会は少ないと思います。

「エンターテイメントとIoTの親和性は非常に高いと思っています。FUMM ADVENTUREではスマホをハブにした通信機能を組み込むことで、迷路という定番のアトラクションを、"IoTを用いた体験型迷路"にアップデートしている」と、後舎。

「将来的には、スマホにユーザーごとの体験記録が蓄積される仕組みを実装することで、ハードであるアトラクション自体の設計を大きく変えることなく、過去の体験内容に応じて一人ひとりにカスタマイズされた体験が提供できるようになると考えています」とのこと。

スニーカーとIoTを組み合わせた「FUMM」は、これからやってくるIoT社会の可能性を示した好例といえるでしょう。

「FUMM ADVENTURE」は、12月25日(日)まで、よみうりランドの「グッジョバ!!」エリア内で体験可能。現在よみうりランドでは、500万球のイルミネーションで鮮やかに彩られています。小さいお子さまがいらっしゃる方は、ぜひ「ちょっと未来のIoTアトラクション」を体験してみてください!

文:相川いずみ
撮影:有坂政晴(STUH)

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