2017/03/03

【検証!】世界最小の紛失防止タグの実力をみんなで試してみた

財布やカギが見当たらなくて、ドキッとした経験は誰しもあるだろう。筆者もたまにあるが、往々にして部屋や事務所に置き忘れていたり、カバンのいつも使わないポケットに入っていたりしてホッとすることが多い。とはいえ、確認できるまではヒヤヒヤ。カードを停めるべきかどうかを悩むこともある。そんなときに役立ちそうなのが、紛失防止タグ「MAMORIO」だ。

最後に離れた場所をスマホに教えてくれる

「MAMORIO」は全4色あり 「MAMORIO」は全4色あり。3,500円(税抜)

仕組みは簡単だ。「MAMORIOアプリ」をインストールしたスマホと「MAMORIO」をBluetoothでペアリングして、財布に入れたり鍵に取り付けたりするだけ。「MAMORIO」がスマホから離れるとプッシュ通知が送られてきて、最後に離れた場所を地図で確認できるというもの。

たとえば、財布に「MAMORIO」を入れておけば、持たずに自宅を出ると通知が送られる。もし通知に気がつかなくても、最後に離れた場所が自宅ならば、紛失や盗難の可能性は低いと判断できるわけだ。外出先で忘れた場合、最後に離れた場所が特定できるので、探しやすくなるだろう。また、置き引きなどにも効果を発揮しそうだ。

さらにユニークなのは、「みんなで探す」機能だ。これは、「MAMORIOアプリ」をスマホにインストールしているユーザーが、紛失した「MAMORIO」とすれ違ったときにその場所を知らせる機能。

さて、それで落とし物は本当に見つかるのだろうか? 百聞は一見に如かず。実際にどうやって落とし物を見つけるのかを試してみよう!

薄くて軽いから邪魔にならない

協力してもらったのは、編集部員のイノケン。

MAMORIO

「MAMORIO」のサイズは、長さ3.5×幅1.9×厚さ0.34㎝、重量は約3g。思っていたよりも薄くて軽い。これなら鍵に引っ掛けたり、財布に入れたりしても全然邪魔にならないサイズ感だ。

MAMORIO
MAMORIO

まずは設定から。「MAMORIOアプリ」をダウンロードして、メールアドレスやパスワードを入力して、「新規登録」を行う。

MAMORIOアプリ設定方法

「新しいMAMORIOを登録」をタップ。すると、画面に「MAMORIO」と同形の図が表示されて、そこに「MAMORIO」を置いて30秒ほど待つように指示が出る。

MAMORIOアプリ設定方法
MAMORIOアプリ設定方法

ポンと載せて待つと、ペアリング完了。このユーザーインターフェイスはわかりやすい。ちなみに、Bluetoothでの接続なので、複数の「MAMORIO」が近くにあるときには、それらと少し離してペアリング作業を行う必要がある。

MAMORIOアプリ設定方法

「次へ進む」をタップすると、「MAMORIO」を装着するアイテムのカテゴリを選択する画面へ移動。今回は鍵に装着するので鍵を選択。すると以下の画面になる。

MAMORIOアプリ設定方法

ここで、「MAMORIO」を取り付けるアイテムを撮影。すると、撮影した鍵がアイコンになる。

MAMORIOアプリ設定方法
MAMORIOアプリ設定方法

その後、通知のテストなどを経て「MAMORIO」の登録が完了した。

この手順で、計4台の「MAMORIO」をペアリングし、鍵、バッグ、財布、デジカメに取り付けた

MAMORIOアプリ設定方法

アプリの画面はこんな感じ。個別のアイコンをタップすると、手元にあるかどうかと地図を表示してくれる。

MAMORIOアプリ設定方法

実際に忘れ物をしてみよう!

では、もしバッグを忘れて手元から離れたらどうなるのか? バッグに鍵や財布、デジカメ一式を入れて、あえて事務所に置きっ放しにして外へ出てみた。

MAMORIOの検証

外に出て約1分、スマホに以下のような通知が届いた。

MAMORIOの検証 財布やバッグが手元にないことを感知して通知が届く

さっそく、「MAMORIOアプリ」を立ち上げて、バッグのアイコンをタップ。すると、「バッグを探索中です」と「手元から離れました」の表示とともに、離れてから経過した時間と離れた場所の地図が表示された。

MAMORIOの検証

これを見れば、1分前にあった場所がわかるので、すぐに取りに戻れば誰かに持ち去られるリスクも軽減できるだろう。また、最後に離れた場所が自宅や事務所なら、安心もできるというものだ。

なくした「MAMORIO」を、みんなで探すには?

ここでひとつ疑問が。落とし物をしたときに「MAMORIO」は、自分(スマホ)から最後に離れた場所を通知する。では、たとえば東京駅から新幹線に乗り、新大阪駅で降りたときに新幹線に置き忘れ、それが博多駅まで移動した場合はどうなるのか? 上記の機能だけでは忘れ物が博多駅に移動しても、通知するのは"最後に手元から離れた新大阪駅まで"になる。

ここで、「MAMORIO」最大の特徴である、「みんなで探す」の出番である。「みんなで探す」機能は、「MAMORIOアプリ」を入れているユーザーが、紛失した「MAMORIO」とすれ違ったときにその場所を知らせてくれるというもの。

仕組みを説明すると、紛失した「MAMORIO」が発している電波を「MAMORIOアプリ」をインストールしているスマホが受信。そのスマホが「MAMORIO」を管理するクラウドサーバーに自分のスマホの位置情報を発信する。クラウドサーバーは紛失者のスマホにその位置情報を転送することで、現在地がわかるという仕組みだ。もちろん、誰のスマホから発信された位置情報なのかは取得していないので、個人情報がもれる心配はない。

今回は「みんなで探す」をわかりやすく伝えるために、あえてバッグを電車の網棚に忘れて移動させる実験をしてみたい。

MAMORIOの検証

①原宿駅から代々木駅へMAMORIO(バッグ)を移動させる。持ち主のイノケンは原宿で待機。
②「MAMORIOアプリ」をインストールした編集部員の内山内がバッグに接近。
③代々木駅から新宿駅にバッグを移動。
④「MAMORIOアプリ」をインストールした編集部員のF井がバッグに接近。

MAMORIOの検証

実際に原宿駅へやってきた。バッグだけを電車に乗せて、イノケンは原宿界隈で待機。

MAMORIOの検証

電車の網棚に置き忘れられたバッグがなんだか悲しげだ。なかには、財布とデジカメ、鍵が入っている。バッグが手元から離れたので、イノケンのスマホには「手元から離れました」の表示が。

MAMORIOの検証

「みんなで探す」が表示されるので、さっそくタップしてONにしてみた。

MAMORIOの検証 「みんなで探す」は「MAMORIO」がスマホから離れたときにだけ表示される

――数分後、バッグが代々木駅に到着。代々木駅では、「MAMORIOアプリ」をスマホにインストールした編集部員内山内が待機し、バッグをゲットした。

MAMORIOの検証

一方、原宿で待機しているイノケンの「MAMORIOアプリ」にはこんな通知が!

MAMORIOの検証
MAMORIOの検証

「誰かが見つけました」というメッセージとともに、代々木駅近辺の住所が表示。住所をタップすると代々木駅の地図がドンピシャで出てきた。これにより紛失したバッグが数分前は代々木駅にあったことがわかる。ちなみに、最初に反応したのはバッグではなく、バッグの中に入れていた財布だったが、Bluetoothでの接続ということもあり、反応するまでにはタイムラグがあるようだ。

MAMORIOの検証

またもリュックを電車に乗せて、今度は新宿駅へと移動させてみた。同様に新宿駅でも「MAMORIOアプリ」をスマホにインストールした編集部員F井が待機し、バッグをゲットした。

MAMORIOの検証

すると、原宿で待機しているイノケンの「MAMORIOアプリ」に、誰かが新宿で鍵を見つけたことが通知された。

MAMORIOの検証

もちろん、財布やデジカメなども続々と反応して通知が届いた。

MAMORIOの検証

このように、「みんなで探す」機能があれば、たとえ落とし物が移動した場合も、別の「MAMORIO」ユーザーが近くにいれば、その場所を通知してくれる。実験のように電車で忘れ物をしたときは、場所がわかればかなり不安は減るし、仮に駅で見つかったとすれば、その駅に連絡したり、向かったりすれば、早く忘れ物が見つかるかもしれない。

ユーザーが増えるほど見つかる可能性が高くなる

実際に「MAMORIO」を使ってみた感想だが、物を置き忘れたり、家に忘れ物をしたりする人には便利だということ。パスケースや財布につけておけば、駅で「ヤベ、定期がない」という事態に陥ることはないだろう。個人的には、名刺入れに入れておきたいと感じた。名刺入れって、つい忘れることが多い気がするのは筆者だけだろうか・・・・・・。

肝心の「みんなで探す」機能は、ほかのユーザーが落とし物の現在地を通知してくれるので、見つからないときの不安が減るのは確実。

MAMORIO

「MAMORIO」はユーザーが増えれば増えるほど、落とし物を通知してくれる人が増え、それだけ見つかる可能性が高くなる。つまり、今後の使い勝手の向上はユーザー数が増えるかどうかにかかっているのだ。そのためか、万が一、「MAMORIO」を利用していながら防げなかった紛失について、最大3万円の保証などがある「MAMORIOあんしんプラン」という有料の紛失保険も用意されている。もしもあなたが、普段から落とし物や忘れ物が多いウッカリさんなら、一度「MAMORIO」を試してみてはいかがだろう?

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文: T&S編集部
写真:有坂政晴(STUH)