2016/12/19

大人もハマる! プログラミングを遊んで学べるスマートトイ『Osmo Coding』

今、日本の教育は大きく変わろうとしています。2020年から始まる大学入試改革や、プログラミング教育の必修化に先立って、全国の学校で通信技術を取り入れた授業や活動が始まっています。

なかでも注目を集めているのが、「スマートトイ」と呼ばれるデジタル知育玩具。スマートトイとは、スマホやタブレットと連携し、従来にない遊び方ができる玩具のこと。これまでのおもちゃの枠にとらわれない、大人も楽しめるスマートトイが、海外のクラウドファンディングなどで続々と登場しています。デジタル親子系ライターとして、さまざまなスマートトイを楽しんできた筆者が、なかでも特に「スゴイ!」と思ったイチオシ、「Osmo Coding」をご紹介します!

「Osmo Coding」9,800円(Apple Store価格、税別)

カラフルなブロックでプログラミングを学べる

その製品がこちら、「Osmo Coding」です。名前のとおり「Coding」、つまりプログラミングを学べるスマートトイです。

パッケージを開けてみると・・・・・・カラフルなブロックが沢山!

ブロックには数字以外の文字は一切なく、「歩く」、「跳ぶ」、「手」などのイラストと矢印だけで構成されています。

このブロックをiPadの前で並べて、緑のブロックにある三角形のボタンを押すと・・・・・・

なんと、ブロックの順番に合わせて、画面の中のキャラクターが動き出すのです!

ただのブロックがiPadに連動する秘密は?

このブロック、種も仕掛けもない普通のプラスチック製。Wi-FiやBluetoothといったデジタルな仕掛けはなにもありません。なのに、なぜiPadと連動するのか? その秘密は、付属のアクセサリーにあります。

Osmoシリーズを遊ぶのに必須の、iPad専用アクセサリー「Base」

Baseの赤いパーツは、iPadのカメラ用の赤い反射板になっています。iPadの前に並べたブロックを、この反射板でカメラに映して読み取ることで、アプリの操作に反映させているというわけです。

ちなみに白いスタンドは、反射板で読み取る最適の角度に調整するためのもの。普段は普通のスタンドとしても使えます。

OsmoをつくったのはGoogle出身のエンジニア

この素晴らしいガジェットOsmoは、2人のエンジニアによってつくられました。

2013年に、GoogleのエンジニアであったPramod SharmaとJerome Schollerの2人がOsmoを設立。これまでに、三角や四角の図形を組み合わせて形をつくるパズル「Tangram(タングラム)」や、アルファベットを並べて単語にする「Words」などを発売し、海外で多くの賞を受賞しています。

図形を組み合わせて形をつくる「Osmo Tangram」

Osmoシリーズは、デジタルとアナログを融合させ、「手を動かして遊べる」ところが最大の魅力。「Coding」では、自分の並べたブロックに応じて、主人公のモンスターが動く様子がかわいらしく、我が子は夢中になって楽しんでいました。

最初は単純な組み合わせだけで進められますが、ステージが進んでいくにつれ、だんだんブロックの組み合わせ、つまりコードが複雑になっていきます。

基本の「歩く」ブロックの横に数字も組み合わせられるので、「歩く」「跳ぶ」などの命令、向き、実行する数を組み合わせることで、より難しい動きができるようになります。

もうひとつの魅力は洗練されたデザインと、キャラクターのかわいらしさです。イチゴが大好きな主人公のモンスター「Awbie(オービー)」はとってもキュート。iPad用のスタンドや、色とりどりのブロックは、そのままインテリアとして飾っても素敵です。

ゲームの舞台は森や海に囲まれた、のどかなAwbieの世界。ブロックを組み合わせて、Awbieを操作し、ゴールに導いていきます。

途中、道に落ちているイチゴをどんどん食べると種がもらえ、畑に植えると芽が出て特別な「レインボーイチゴ」が収穫できます。さらに、このレインボーイチゴを使うと、森の池や寝袋などと交換できます。各ステージには仕掛けが満載で、やり込んでいくほどに楽しめます。

Osmoシリーズは、「2」以降のiPadのほか、iPad mini、9.7インチのiPadにも対応しています。日本ではApple StoreやAmazonでも購入可能。

大人が遊んでも十分楽しいスマートトイの「Osmo」。今年のクリスマスプレゼントにいかがでしょうか?

文:相川いずみ